【ライブレポート】vistlip、東名阪ワンマンツアー開幕「春を迎えに行きましょう」

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vistlipが2月25日、新宿BLAZEにて東名阪ワンマンツアー<vistlip ONEMAN TOUR [Blossom by Blossom.]>の初日公演を開催した。同ツアーは3月20日に大阪・ESAKA MUSE、3月22日に愛知・名古屋Electric Lady Landをめぐる3公演の規模で行われるもの。その初日公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆vistlip 画像

“vistlipが動き出した、やっと”──と少し挑発的な言葉で恐縮だが、直近でこの感情を抱いたのが2024年1月、17周年へ向けてのスケジュールを一挙に発表した時だった。このアナウンスを経て、ここから快進撃を起こすバンドの第1フェーズとして用意されたのが、ワンマンツアー<Blossom by Blossom.>だ。

ツアー初日に足を運ぶと実際に、“はじまり”を思う存分体感することができた。ツアータイトルが表す“春”をテーマに構成されたライブは、「花が咲き始める、曲でストーリーを描く」とTohyaが事前にSNSにて触れていたが、デジタルなピアノ土台の麗らかさを持ったSEから幕を開けた。


以降、本編16曲のメニューは、“色彩”や“季節感”を感じられる楽曲が新旧織り交ぜた形でセレクトされていた。そのどれもがvistlipテイストで巧みに描かれたもので、同時に、“聴く”ことに重きを置くことができる贅沢な時間だった。

<Blossom by Blossom.>というテーマであるがゆえ、セレクトされる楽曲はポップやメロウな方向へと偏りがちではある。しかし智がMCで、「可愛すぎず、カッコよく見せていく」と宣言していたが、まさしくそこが今ツアーの見どころでもあることは、初日のステージから明らかだった。

そしてそのためには、演奏の迫力が欠かせない。例えば、登場SEの空気感を継ぐようにポップにオープニングを飾った「CHIMERA」だ。この時だけ少し高めに構えた瑠伊のベースの存在感は圧巻。また、「STRAWBERRY BUTTERFLY」での着実に一歩を踏みしめるかのようなTohyaのドラムも心地よく、智の言う「カッコよく」の基盤を支えていることが冒頭から伝わった。



「<ブロブロ>ツアーへようこそ」と挨拶を挟み、春めく温かな空気の間には、クリスマスにゲリラ配信された「DIGEST -Independent Blue Film-」が冷ややかな冬の情景も。さらには「WEB」をはじめとした“自由に曲に乗る”というスタンスもしっかりと提示した。しかし、硬派な演奏シーンとは裏腹にMCへ突入すると、一変して朗らかさを発揮するところも彼ららしい。

春をテーマにしたツアーの初日だというのに、都心でも雪が舞うほどの寒さだった、この夜。智が今の季節をファンに問うと「冬!」と頑なにレスポンスするオーディエンスに、「vistlipと春を迎えに行きましょう」との一言でロマンチックにカバーするあたりはさすが。

なお、後のMCでYuh (G)は、「Rosalia Lombardo」のように気持ちを入れてギターからスタートする楽曲の前に「ふざけるのやめて!(笑)」と話していたが、中盤に挟んだバラードセクションも見事だった。中でも「音色-melody line-」では、「僕たちの中ではずっと色褪せない曲です。歌わせてください」と、バンドにとって大切な楽曲も、今回のテーマの中では忘れてはいけない要素だということを印象付けた。



ラストスパートでは、音で表現する極彩的な楽曲「四季彩」を交え、最後は「Recipe」。時間の経過をバンドとファンとが一体となって感じながら本編締めくくられた。

そして、アンコールでは新曲が初披露された。「(再登場までに)時間がかかっちゃったんだけど、新しい服、着せてもらいました」と新衣装と共に届けた新曲は、春を予感させる温もりあるメロディが印象的だ。まだ出来立てのためレコーディングの予定も立ってないという楽曲が、即効性を持って届けられたわけだ。

続くMCでは、6月に開催されるツーマンライブ<vistlip presents[Party On]>の相手が、「大阪は甘い暴力、愛知はDOG inThePWOなんですけど」と海のナチュラルなトークの中で発表された。


アンコールで連発されたのは、本編とは打って変わってライブ感満載な楽曲。それでもやはりラストは満開の桜になぞらえた「Dead Cherry」。vistlipにしか生み出せない独創的な世界観を見せてエンディングを飾った。

「これから新しい春を迎えるけど、何年も何年も同じ季節を歩んでいきたいと思います」──智

新たな季節を求めて動き出したvistlipの<Blossom by Blossom.>は、“だんだんと咲いていく”というタイトルが意味するように、未来への序章となるはずだ。

取材・文◎平井綾子
撮影◎Lestat C&M Project

■<vistlip ONEMAN TOUR [Blossom by Blossom.]>2024年2月25日(日)@新宿BLAZE セットリスト

SE.
01. CHIMERA
02. LIFE
03. Sara
04. NEXT
05. STRAWBERRY BUTTERFLY
06. DIGEST -Independent Blue Film-
07. WEB
08. Pavê au chocolat
09. Rosalia Lombardo
10. 音色-melody line
11. Legacy
12. Making of day 1.
13. It
14. 四季彩
15. GLOSTER IMAGE
16. Recipe
encore
17. ※新曲
18. DANCE IN THE DARK
19. HEART ch.
20. Dead Cherry


■東名阪ツアー<TOUR「Blossom by Blossom.」>

2月25日(日) 東京・新宿BLAZE
3月20日(水/祝) 大阪・ESAKA MUSE
3月22日(金) 愛知・名古屋Electric Lady Land
▼チケット
前売6,500円 / 当日 7,500円 (税込)
※入場時ドリンク代別途必要
一般発売日:2024年1月27日(土)10:00〜
・イープラス:https://x.gd/GCaG6
・ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?keyword=vistlip
・チケットぴあ:https://t.pia.jp/pia/search_all.do?kw=vistlip

■<vistlip ONE MAN LIVE[Sunny Side Up]>

4月08日(月) 東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASURE[Side:A]※SOLD OUT
4月09日(火) 東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASURE[Side:B]※SOLD OUT
4月20日(土) 大阪・Yogibo META VALLEY[Side:A]
4月21日(日) 大阪・Yogibo META VALLEY[Side:B]
▼チケット
前売 6,500円 / 当日 7,500円 (税込)
※入場時ドリンク代別途必要
https://x.gd/c00nk

■<vistlip ONE MAN LIVE[ENCORE:BLAZE SHOW DOWN]>

5月3日(金/祝) 東京・新宿BLAZE
▼チケット
前売 6,500円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
一般発売:2024年3月23日(土)
【オフィシャルFC先行 ※V.I.P. LiST(年額)先行】
受付期間:2月24日(土)21:00〜3月3日(日)23:59
https://www.vistlip.net/posts/pages/mnkueq
【オフィシャルFC先行 ※MEMBERS LiST(月額)先行】
受付期間:3月9日(土)18:00〜3月17日(日)23:59
https://www.vistlip.com/posts/pages/caxtzg

■<BugLug VS vistlip>

5月4日(土) 東京・吉祥寺CLUB SEATA
▼チケット
前売 6,500円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
一般発売:2024年3月16日(土)
【プレオーダー】
受付期間:2月24日(土)21:00~3月3日(日)21:00
https://eplus.jp/sf/detail/4050710001-P0030001


■<vistlip presents[Party On]>

6月08日(土) 大阪・Yogibo META VALLEY
 w/ 甘い暴力
6月09日(日) 大阪・Yogibo META VALLEY
 ※ONE MAN LIVE
6月15日(土) 愛知・SPADE BOX
 w/ DOGinThePWO
6月16日(日) 愛知・SPADE BOX ※ONE MAN LIVE
 ※ONE MAN LIVE
※チケット詳細等は後日発表


■<vistlip 17th Anniversary ONE MAN LIVE>

7月7日(日) 東京・Zepp DiverCity Tokyo
※チケット詳細等は後日発表

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