エミネムへの抗議デモ、本人のグラミー授賞式の出欠に関わらず決行

ポスト
ゲイ権利運動団体のGay & Lesbian Alliance Against Defamation(GLAAD)は、グラミー賞授賞式当日に予定しているEminemと彼の歌詞に対する抗議デモを、式にEminem本人が出席するかどうかに関わらず決行するとした。各メディアの報道によれば、EminemはRecord of the Year(年間最優秀レコード)を含む4部門でノミネートされているが、授賞式に出席するかについては決めていないという。グラミー賞授賞式は、2月21日(水)にロサンゼルスのStaple Centerで開催される。

2000年5月にEminemの『The Marshall Mathers LP』が発売されて以来、GLAADではEminemの“暴力的で、ゲイ嫌悪の歌詞”を具体的に取り上げ、音楽における憎悪を帯びた歌詞による影響について問題提起を続けている。1月31日(水)、GLAADのエグゼクティヴ・ディレクター、Joan M. Garryは、団体としては、たとえEminemが欠席しようともグラミー当日のデモの予定を変えるつもりはないとLAUNCHに語った。

「我々は、彼(Eminem)の出欠に関わらず、グラミー賞で存在を示すという結論に達しました。我々にとって今回の行動は、人々にこういった歌詞、および“栄誉”とこれらの歌詞は結びつかないという事実に目を向けさせることです。実際に、これ(Eminemの歌詞)を認め、ノミネートし栄誉を与えるということ、ノミネート自体がすでに栄誉であることは、まぎれもない事実です。これは決して栄誉に値する歌詞ではありません。自分の若者への影響力をこういったかたちで使っている人間は、栄誉ある人間ではありません」

Garryはまた、GLAADの代理人がグラミー賞におけるEminemの役割について話し合うために、グラミー賞の主催者でRIAAの代表/CEOのMichael Greeneと1週間ほど前に会ったと話した。

「Natinal Academy Of Recording Arts & Sciences(RIAA)ほど、音楽が文化や人々、特に若者の姿勢、考え方に大きな影響を与えるということを知っているところはないはずでしょう? これこそが、先週、Mike Greeneに会った時に我々が伝えたことです。我々が言っているのは、“この議論について、一緒に考えていける方法はないものだろうか? それとも、我々だけで問題提起していかなければならないのか?”ということです」

グラミー賞授賞式の事前デモンストレーションとして、GLAADと協力団体はEminemの“ゲイ嫌悪、女性嫌悪の歌詞、および憎悪発言と暴力の関連性についての情報”を配布したりするなどの教育キャンペーンを行なう予定である。GLAADの“Rally Against Hate(反憎悪デモ)”は、グラミー賞受賞式当日の2月21日に、会場となるStaple Centerの前で午後3時(米太平洋標準時)より開始される。

Eminemは現在、海外ツアー中で、2月1日にはノルウェーのオスロでライブを行なっている。レコード会社の広報担当に問い合わせをしてみたが、2月1日午前10時現在、返答は得られていない。

Jason Gelman、ニューヨーク
この記事をポスト

この記事の関連情報