ハービー・ハンコック、誕生日おめでとう!

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伝説のキーボーディスト、Herbie Hancockは4月12日(木)、61歳の誕生日を祝う。Hancockは、サックス奏者のWayne Shorterと共にインターナショナルツアーから帰国、4月10日(火)の夜、ニューヨークのRadio City Music Hallで生中継された『VH1 Divas Live: The One And Only Aretha Franklin―A Benefit Concert For VH1 Save The Music Foundation』のオールジャズ部門に出演し、以前にも増して忙しく活動を続けている。

Hancockはジャズサキソフォニスト、Michael Breckerの次期アルバムでピアノを演奏。また、JKやMark Whitfieldといったトップギタリスト、シンガーのVinicius CantuariaらをフィーチャーしたSoul Conversationのアルバムをリリースしているレーベル、Transparent Musicともパートナーシップを結んでいる。

Hancockは'40年シカゴ生まれ。7歳でピアノを始め、11歳でシカゴ交響楽団を伴い、ソロ演奏を行なう。アイオワ州のGrinnell Collegeに進学し、21歳の時にトランペッター、Donald Byrdのバンドに参加。この若きミュージシャンが、ソロとしてBlue Note Recordsとレコーディング契約を結ぶのに時間はかからなかった。その後すぐ、話題となった'62年のデビューアルバム『Takin' Off』から“Watermelon Man”の大ヒットを生み出す。翌年、HancockはトランペッターのMiles Davisから5人編成のバンドに誘われる。メンバーにはサキソフォニストのWayne Shorter、ドラマーのTony Williams、ベーシストのRon Carterらがいた。Hancockは、この初めてのアンサンブルで5年間プレイし、『Seven Steps To Heaven』『Nefertiti』『My Funny Valentine』といったクラシックアルバムを作った。Milesの下で活動する間、Hancockは『Maiden Voyage』『Cantaloupe Island』(このアルバムに収められている曲、“Cantaloupe Island”はのちに英国のグループ、Us3によってサンプリングされ、ヒット曲“Cantaloop”となる) をはじめとする自らのアルバムもリリースしている。

Hancockはその後、エレトリック・ファンクグループ、Headhuntersを結成、'73年にセルフ・タイトルのアルバムをリリース。アルバムはスマッシュヒットとなり、100万枚以上を売り上げて、当時一番売れたジャズアルバムとなった。'70年代全般から'80年代にかけて、Hancockはエレクトロニクスを取り入れ、'83年にアルバム『Future Shock』から、ヒップホップのメガヒット“Rockit”を生み出した。彼はその後もエレクトロニクス、アコースティックの両方のアルバムをレコーディングし続け、その作品は'93年のファンク『Dis Is Da Drum』からグラミーを獲得した'98年のアルバム『Gershwin's World』までと幅広い。

音楽界で最も先進的なアーティストのひとりであるHancockは、音楽を作るために常にテクノロジーの新しい形を探求している。彼はサラウンド・サウンドを試し、このフォーマットで初期のアルバムの多くを再レコーディングしている。Hancockは、サラウンドはまだ、そのほとんどが映画に使われているだけだが、音楽プロジェクトにも同様のシステムを導入すべきだとLAUNCHに語る。

「2つのスピーカーを通してレコードを聴くと、ナチュラルに響かないだろ? “だって、人間の耳は2つしかないから”というかもしれないけどさ。けど、レコードを止めると、周りが自然な状態に戻って、左の窓から耳に音が入ってくるし、右からはサイレンの音、ヘリコプターとか上空を飛び交っているいろいろなものが聞こえてくる。それが自然なんだ。だから、ある意味、音楽を自然な状態に浸して、できる限りナチュラルなものに近づくようにしているんだ」

Janine Coveney、ロサンゼルス
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