【速報!FRF'01】駆け足で見た28日のヘッドライナーたち(その2)

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GREEN STAGEに着くと、フィールドはすでに人の海。予想はしていたので、なるべく次へ移動しやすい場所(つまり、ステージからはるか後方)に陣取る。ほどなくして登場するニール・ヤング&メンバー。オープニング・ナンバーは「ドント・クライ・ノー・ティアーズ」だ。50歳をとうに過ぎたオッサンたちが、あんなに広いステージにもかかわらず、真ん中で身を寄せ合うようにしてプレイしている。これが、信じられないくらいかっこいいのよ、本当に。また、Bのビリー・タルボットがドラムセットの前に後ろ向きに立ち、フランク・サンペドロとヤングが向かい合ってギターを弾く。これも彼らがよく見せるパフォーマンスだ。ヤングは愛器のレスポールを抱きかかえるように、腰を折り曲げながら豪快なソロを弾く。写真では見たことがあるが、こうして生で観ると、そのアクションがこの音を出すための必然なのだということがすごく理解できる。BとDは評判どおり最高にタイトだし、ヤングの声も艶があって気持ちいい。本気でこのまま見続けようかという気分になったが、無常にもタイムアウト。ニュー・オーダーの出るWHITE STAGEへ向かわねば。

後ろ髪をひかれる思いでWHITE STAGEに到着すると、こちらも中へ進めないほどすごい人の数だ。ほぼ定刻にメンバーが現れて挨拶したあと、バーニーが今夜のスペシャルなゲスト・ギタリスト、ビリー・コーガンを紹介。ビリーは黒の帽子を目深にかぶり、シャイといってもいいくらい控えめな様子でステージ端に立つ。続いてバーニーの口から“ジョイ・ディヴィジョンの曲を”、さらに「アトモスフィア」というタイトルが出ると、場内が一瞬どよめいた。確かにライヴで演奏すると公言はしていたが、まさか1曲めからとは、とみんな思ったんだろう。セットリストがないので確認できないが、この日演奏された新曲はビリーをフィーチャーした「ターン・マイ・ウェイ」を含む3、4曲ほどで、ほかはニュー・オーダーの長い歴史を物語る名曲ばかり。ラストは再びジョイ・ディヴィジョンの「ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート」が飛び出し、アンコールの「ブルー・マンデー」でライヴは幕を閉じた。曲の合間にはバーニーとフックの掛け合いのようなMCもあったし、数年前まで2人が口も聞かない仲だったというのが本当に嘘のようだ(フックは最後にビリーにも飛びついて抱きしめていた)。とにかく、ニュー・オーダーは今、過去のこれまでになかったほどポジティヴで、生まれ変わったといっていいくらい新鮮な状態にある。そんなことが生で確認できたライヴだった。
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