ヒップホップ専門誌『The Source』が、エミネムの扱いが不当という意見に反論

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『The Source』誌が、誌面上でEminemを不当に扱っているという意見に反論した。『The Souce』誌に対するEminemの不満は、雑誌の共同創刊者でラッパーのRaymond“Benzino”Scottとのリリック・バトルにまで発展している。BenzinoのパートナーであるDavid Maysが沈黙を破り、『The Source』誌上でBenzinoを擁護した。

Maysはこう述べる。「Eminemは『The Source』誌で不当な扱いを受けてきたと主張しているが、それは事実ではない。彼は弊誌のコラム「Unsigned Hype」で発掘されたのだし、誰もが熱望する表紙を何度も飾るなど、いつも正当かつ公平に報道されてきたはずだ」

また、Benzinoについては次のように書いている。「『The Souce』誌を始める以前から親しく、ビジネスパートナーだった。だから私は、いままで同様これからも彼を支持し続けていく。彼の最近の曲は、文化的、経済的見地からヒップホップの現状に関して、非常に価値ある論議を広く巻き起こしたと強く信じている」

EminemとBenzinoのバトルは、雑誌が最近スタートさせたウェッブサイト(thesource.com)でも議論されている。サイトの編集長Jonathan“Gotti”Bonannoはコラムの中で、ヒップホップがジャズやロックと同じ道を辿るのではないかと心配している。

Bonannoは、ライター他の人々から上がっている懸念の声をこう代弁している。「ヒップホップは、何もないところから何かを作ろうと奮闘する世代の声となった。しかし今では、主流メディアがヒップホップに慣れ親しんでしまい、ヒップホップを自らの基準に合うよう変え始めている」

「今から10年後、メディアがヒップホップを振り返り、話題を探したとき、Eminemのような見覚えのある顔のせいで、Kool HercやAfrika Bambaataa、KRS-OneTupacなど、我々のカルチャーに多大な貢献をした人々の偉大な業績は無視されることだろう」

Eminemが「Maysは白人だ」と指摘したように、白人ラッパーの人気が増大しているという『The Source』の主張に意義を唱える向きもある。thesource.comのGottiもまた白人だ。しかし、黒人からもヒップホップを懸念する声が上がっている。歯に衣着せぬ発言で知られている北カリフォルニアの聖職者、Paul Scott牧師は今年8月、Eminemの成功は白人がラップを支配しようとしている兆候だと非難した。

Anna Maria Gibson, New York (C)LAUNCH.com
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