マーダーInc. レコーズが連邦検察局から家宅捜索を受ける

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米国検察局の連邦検察官とニューヨーク警察署の職員らが1月3日(金)、マンハッタンにあるMurder Inc. Recordsのオフィスを家宅捜索した。Irv Gotti(Irving Lorenzo)が社長を務めるMurder Inc. RecordsはJa Rule、Ashanti、Charli Baltimore、Cadillac Tahらの所属レーベルとなっている。

報道によれば、連邦職員らはGottiと麻薬王と称されるKenneth "Supreme" McGriffとの関係を調査しているという。McGriffは悪名高い麻薬コングロマリット、Supreme Teamのトップを務めた人物で、 '80年代にニューヨーク州クイーンズでクラック・コカインを販売し多額の利益を得たといわれている。2人は友人で、当局はMcGriffがMurder Inc. Recordsの開業資金の一部を提供した可能性があると疑っている。

この捜査で当局は数台のコンピュータと書類を押収した。これらはマネーロンダリング容疑、銃器法違反、ギャング団とのつながり、さらには最近起きた一連の暴行事件の証拠固めに使用される。麻薬を売って得た資金は備品の購入や食料、交通費、ホテル代に使われたのではないかとみられている。

LAUNCHはMurder Inc.のスポークスマンに連絡を取ったが、コメントは得られなかった。しかし、 Los Angeles Times紙が次のように伝えている。「Gottiに近い情報筋によれば、彼はMcGriffに関連した金銭的利益はまったくないと話している。ここ3年あまり、GottiはMurder Inc.の運営によって合法的な収益を上げており、Jennifer Lopez、Mariah Careyといったポップスターのヒット作をプロデュースしている」

McGriffは'88年、連邦薬物法違反で有罪となったが、捜査令状の問題によって22カ月間服役しただけだった。'02年9月、McGriffは銃器所持の罪で有罪となり、5年の禁固刑を宣告された。麻薬王の彼はその月末に自ら出頭して服役するはずだったが、先週、仮釈放違反で逮捕されている。

McGriffはMurder Inc.による初の映画『Crime Partners 2000』で共同プロデューサーと共同作者になっている。同映画はDonald Goinesの小説をJ. Jesses Smithが監督、そのままDVDでリリースされ、Tyrin Turner、Snoop DoggIce-T、Clifton Powell、Steve Porcelli、Ja Ruleといったスターたちが出演している。

当初、Gottiが彼の新レーベルとしてMurder Inc. Recordsを立ち上げた際、ファンや批評家のなかには裏のつながりを懸念するものもいた。同レーベルに所属するアーティストらは連帯の証として常に“Murder!”という言葉を口にし、しばしばMに似せた手ぶりをちらつかせている。

Murder Inc.の中で最も多くの観客動員を誇るJa Ruleは、“murder”という言葉を使うことについて次のように話している。「ここでいう“murder”は大胆な発言なんだ。俺の言ってることわかるか? “murder”っていう言葉は、みんなを沸き立たせる……ちょっとした大胆さのある発言だ。本当の殺人(murder)じゃなく……分かるよな? 人殺しって意味ではなくて、音楽的で詩的な意味なんだ。“業界を潰してやる。俺はここにいる。誰にも文句は言わせねぇ”っていう。単なる表現だよ。それもちょっと図太い感じのする表現なんだ」

Yves Erwin Salomon, New York (C)LAUNCH.com
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