メタリカ、新作『St. Anger』リリース前倒し、アルバム・タイトルに込めた思いを語る

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Metallicaのニュー・アルバム『St. Anger』のリリースが、予定より5日早い6月5日(木)に決まった。これは不正なコピーが出回るのを防ぐためで、アルバムは当初、6月10日のリリースを予定していた。しかし、すでに同アルバムの非公式、未公認の海賊盤が出現しており、これを受けてバンドはリリース日を前倒し。ファンは待望の新作を正規に聴くことができるようになった。

今回のアルバムはメンバーのJames Hetfieldがアルコール依存症から復帰後、初となる作品。収録曲の多くは、治療過程における怒りとの関わりについてHetfield自身の考察をもとに作られている。

「怒りという感情を持ってはいけないと常に思っていた。怒りは何の効果もない。でも、子供の頃から怒りの感情はあった。怒りを持っていたけれど、それを家で表すことは絶対に許されなかった……または苦痛と言った方がいいかな。怒りと苦痛はよく一緒に爆発するよね。怒りや暴力は、たいてい同時に放出される。だから、怒りを健全な形で表現できれば面白いと思ったんだ」

Hetfieldは『St. Anger』の“Saint(聖)”の部分は、治療で苦しんでいたときにメンバーのKirk Hammett(G)がくれた贈り物から取ったと話している。
「Kirkが小さな聖クリストフォロスをくれたんだ。旅人の守護聖人。サーフィンをしているやつで、“無事に帰って来いよ”って書いてあった」。Hetfieldはリハビリを終えた後、自らの聖人を作り出し、それを“Saint Anger”と名付けた。彼は「これは怒りを支援する聖人で、健全な形で怒りを表現する方法を教えてくれる」と話している。

Hetfieldはリハビリ中、怒りを表現する道具として音楽をありがたく思ったと言う。
「音楽がなかったら、俺はたぶん刑務所に行くか、または死んでいただろう。絶対そうなってたと思う」

関連ニュースでは、Metallicaの“DVD宝探し”がバンドのサイト、metallica.comを通じて6月3日(火)からスタートする。バンドはサンフランシスコのスタジオで『St. Anger』のパフォーマンスを撮影。収録された映像は各サイトにて“最高質の5.1サウンド”でストリーミングが可能となる。ストリーミングは1サイトにつき1曲。インターネットを駆使してレアなパフォーマンスを探し出すのはファンの腕しだい。サイトには定期的にヒントが掲載される予定。

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