<SummerSonic2003>新作は疾走感あふれる演奏で披露、そしてラストはあの名曲で泣かせた……レディオヘッド【その1】

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レディオヘッド最高!!!!!!」 などと、ファンサイトのBBSなら書くのだろうが、ライヴを見た感想を一言でいうと、やっぱり「レディオヘッド最高!!!!!!」 これ以外ない。きっと細かいところを分析するといろいろあるのだろうけど、オープニングの「There,There」であのアフリカの民族音楽のような太鼓(ドラムではなくこう呼びたい)が聞こえてきた瞬間、何もかもが吹っ飛んで原始の本能が呼び覚まされた感じ。しかもあの音もちゃんとステージに太鼓を持ち込んで生音で出してくれるなんて!

発売の約一月前、マスコミ向け試聴会が行なわれた東芝EMIの会議室で、初めて『Hail To The Thief』を聴いたときも前半からラストまで落ちることのないハイテンションな緊張感、サウンド面では前作、前々作であれだけ打ち込みを究めた後での生っぽさ、そして何より言葉は通じなくても音からばんばん伝わってくるバンドのやる気みたいなものにぶっとんだ記憶があるが、ライヴで見てさらにびっくり。

「There,There」の話に戻ると、何を悲しむのか絶望的な悲哀をもって響くトムの歌声、そして不安を煽るかのようなあのギターのフレーズが繰り返されると、スタジアムの3Fにまで張り詰めた空気みたいなものが、バシバシ伝わってくる。レディオヘッドを初めて見るらしい2、3列離れた席に座っていた若い学生風の男の子は興奮しながら「すげえ、すげえ」を連発している。もちろん私も大興奮状態で、心の中では負けずに「すげえ、すげえ」を連発していた。

2曲目はこちらも『Hail To The Thief』からの「2+2=5」。アコースティックの前半から変調してバンド・サウンドに行く瞬間、いつも心地よくだまされてしまう。そして、ライヴでも、やっぱりこの瞬間が最高に気持ちいい!! 気付けばなぜかKICK THE CAN CREWの「TORIIIIIICO!」のワンフレーズ、<まーじ最高 まじ最高 やばいねー>のフレーズを頭の中で繰り返していた。「2+2=5」が終わると短いMC。

「アリガト、コンバンハ」

短い言葉だけど、前の来日公演でも思ったけど、なんてトムは日本語の発音がいいんだ!! まるで日本人のようだ。

Radiohead ライヴ・レポート その1
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