<EZO ROCK 2003>総括レポ Part 2。昇る朝日をバックにウルフルズが歌う…! イベントを共有してきたそこに居る人すべてが作る強い一体感がここに

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<EZO ROCK 2003>総括レポ Part 1からの続き)

8月16日、快晴。前日よりもさらにオーディエンスは増え、レジャー・サイトはほとんど埋まっている。そんな中、「2003年最大の冗談、怒髪天のメインステージ!」というMCで始まった地元代表の怒髪天。白いジャンプスーツにリーゼントでキメた増子直純(Vo)が、一心不乱なパフォーマンスで男の悲哀を歌うR&E(リズム&演歌)に、北の大地が揺れた。地元万歳!

午後の陽射しが照りつける中、頭に白いタオルを巻いた山崎まさよしが登場。ピースフルな歌声に癒される。ちなみに、わたし個人的には今年のベスト・アクトは山崎まさよしでした。

陽が沈み、BREAKが明けたところでCHAGE and ASKAの圧巻のステージが始まる。下は10代から、そして上は恐らく50代、もしくはそれ以上かもしれない、世代を超えて集まった数万という人々が一斉に拳を上げて合唱できるアーティストなんて、そうそういないだろう。怒涛のヒット曲に改めて感心。その後、ハイロウズモンゴル800BUMP OF CHICKENSPITZと立て続けに観て、記憶が飛ぶほどライヴを堪能した。

真夜中、SHEENA & THE ROKKETSが変わらないロックを演っている。「俺らは25年変わらずロックを演ってきて、ジョージもラモーンも死んじゃったけど、天国も地獄もみんなロックで、これからもロックを演り続けます!」と鮎川誠が叫ぶ。その横には超ミニスカのSHEENAがいて、最後に二人でキスをしてステージを後にした。やっぱり、ロック界一のおしどり夫婦だな。

東の空が薄明るくなった頃、SOFT BALLETが始まる。「かなりベストな選曲だと思いますよ」というスタッフからの事前情報に期待を膨らませ、スタンディング・ゾーンの前方にて堪能する。1曲目から「BODY TO BODY」で卒倒寸前。しかも、始まるやいなや遠藤遼一はコートを脱いで、いつものランニング(白)一丁に! 明け方でかなり冷え込んでいたにも関わらず。思えば、1年前に活動再開が発表されたとき、1年後に野外フェスで観られるなんて想像しなかったし、そこで新曲を聴けるなんて思いもしなかったな。生きてて良かった。

さて、いよいよ大取りのウルフルズ。4年間ウルフルズから離れていたジョンBチョッパーも完全復活し、昇る朝日をバックに「SUN SUN SUN '95」「バンザイ」「ガッツだぜ」「イイ女」をオーディエンスも一緒になって大合唱。アーティストと観客、という関係だけじゃない、この空気、暑さ寒さ、<RISING SUN ROCK FESTIVAL>というイベントを共有してきたそこに居る人すべてが作る強い一体感みたいなものを感じ、言葉にならない感動を覚えた。そして余韻に浸る間もなく空港に直行し、飛行機の中で爆睡して目覚めたら低く雲が立ち込める肌寒い東京に着いていた。光陰矢のごとし。まさに、そんなことを感じる週末だった。

ありがとう。そして、来年もヨロシク!
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