30年間を集大成したベスト盤をリリースしたブルース・スプリングスティーン、2003年の出来事を総ざらえ

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全てのロックファンが待っていた完璧なベストアルバム

30年の歴史を集大成したコンプリート・ベストアルバムをリリースしたブルース・スプリングスティーン
'73年デビュー以来アメリカンロックの最高峰として活動し、いくつもの紆余曲折を乗り越えて、
昨年『THE RISING』をリリースし大復活を果たした。
'95年にリリースしたベスト盤『GREATEST HITS』とは違い、今回の作品はコンプリート・ベストという内容。
オリジナル最新作『THE RISING』までをも網羅したCD二枚組になった。
さらに、未発表曲やB Sideのみで発表されていた楽曲をなんと12曲も収録した”Rarities”が
初回のみボーナス・ディスクとして付く。
デビュー・アルバムのオープニング1曲目の「光で目もくらみ」でスタートし、
現在のツアーのエンディング曲でもあり、現在のブルース&Eストリート・バンドのテーマ曲ともいえる
「ランド・オブ・ホープ・アンド・ドリームス」で大団円を迎える。これぞまさにコンプリートアルバム!

そのブルースが繰り広げたこの1年間の活動をまとめてみた。
名演あり、名言ありの1年間をじっくりと紹介!

真理の探求に時間を費やすことこそアメリカ的なやり方だ。俺はそれをボブ・ディランに学んだ 

最新アルバム

『The Essential Bruce Springsteen』
2003年11月27日発売
SICP-501-3 3,800(tax out)


[Disc 1]
1.Blinded By The Light
2.For You
3.Spirit In The Night
4.4th Of July,Asbury Park(Sandy)
5.Rosalita(Come Out Tonight)
6.Thunder Road
7.Born To Run
8.Jungleland
9.Badlands
10.Darkness On The Edge Of Town
11.The Promised Land
12.The River
13.Hungry Heart
14.Nebraska
15.Atlantic City

[Disc 2]
1.Born In The U.S.A.
2.Glory Days
3.Dancing In The Dark
4.Tunnel Of Love
5.Brilliant Disguise
6.Human Touch
7.Living Proof
8.Lucky Town
9.Streets Of Philadelphia
10.The Ghost Of Tom Joad
11.The Rising
12.Mary's Place
13.Lonesome Day
14.American Skin(41 Shots)
15.Land Of Hope And Dreams

[Disc 3]
1.From Small Things (Big Things One Day Come)
2.Big Payback (Home Recording Made Shortly After 'Nebraska')
3.Held Up Without A Gun
4.Trapped (Live)
5.None But The Brave
6.Missing
7.Lift Me Up
8.Viva Las Vegas
9.County Fair
10.Code Of Silence (live)
11.Dead Man Walkin'
12.Countin' On A Miracle (Acoustic)

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最新DVD

『BRUCE SPRINGSTEEN & THE E STREET BAND /LIVE IN BARCELONA』
2003年12月中旬発売予定
SIBP37-384,700(tax out)


[Disc 1]
1.The Rising
2.Lonesome Day
3.Prove it All Night
4.Darkness On The Edge of Town
5.Empty Sky
6.You're Missing
7.Waitin' on a Sunny Day
8.The Promised Land
9.World Apart
10.Badlands
11.She's the One
12.Mary's Place
13.Dancing in the Dark
14.Countin' on a Miracle
15.Spirit in the Night
16.Incident on 57th Street
17.Into the Fire


[Disc 2]
1.Night
2.Ramrod
3.Born to Run
4.My City of Ruins
5.Born in the USA
6.Land of Hope and Dreams
7.Thunder Road

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ブルース、2003年のニュース&出来事

●ウォーレン・ジヴォンのラスト・アルバムに参加
2002年に末期癌と診断されたウォーレン・ジヴォンのラスト・アルバムに、ボブ・ディランドン・ヘンリーライ・クーダーと参加し、ブルースはディランの「Knockin' On Heaven's Door」のカヴァーをレコーディング。

●第45回グラミー賞で最多5部門ノミネート
ブルースは最多5部門にノミネート(5部門ノミネートはエミネムシェリル・クロウなど 8アーティストと並ぶ)され、95年2月に行なわれた第37回グラミー賞(94年度)での4部門獲得以上を期待された。

●グラミー賞に関する海外ニュース
アヴリル・ラヴィーンは「ブルース・スプリングスティーンと並んで同じカテゴリーでノミネートされているのよ。信じられないわ。」とコメント。

●ローリング・ストーン誌読者のARTIST OF THE YEAR受賞

The Best album、Artist of the Year、Best Rock Band、Best Tour、Most Welcome Comebackの5部門でトップ。Artist Of The Yearは'78、 '80、 '82、 '84、 '85、 '86に続いて7回目の受賞。

●第45回グラミー賞でパフォーマンス
クラッシュのジョー・ストラマーを追悼するパフォーマンスに出演。ELVIS COSTELLO、STEVE VAN ZANDTとNO DOUBTのTONY KANALによるメンバー。

●ベガス・オッズがノラとブルースを予想
ブルースとノラ・ジョーンズの一騎打ちという様相を呈し、アルバム『The Rising』はAlbum of the Yearで3:4の掛け率。

●第45回グラミー賞3部門獲得
最優秀男性ロックヴォーカル部門、最優秀ロック楽曲、最優秀ロックアルバムを受賞。主要4部門はノラ・ジョーンズがかっさらう。

●Gスタジアム7公演のチケット販売で新記録を樹立
ジャイアンツ・スタジアムで展開される7公演分のチケット30万枚が完売。ひとりのパフォーマーが、たった1日でスタジアム7公演分のチケットを完売したのは、チケットマスター史上初めてのこと。

●史上初めて1つのスタジアムで9回のショー
ジャイアンツ・スタジアム7公演分のチケット30万枚以上が即SOLD OUTし、追加2公演が決まった。1つのスタジアムで9回のショーを行うアーティストは史上初。

●ブッシュの本丸で反戦を訴え「WAR」を演奏
「イラクに関しては平和的な解決を望んでいる…軍隊を無事に帰還させてほしい。この曲は'83年にベトナム戦争について書いた曲だ。もう2度と(このような曲は)書きたくないんだ」

●アトランティック・シティでの発言
「I want an eye for an eye」の歌詞について「俺たちは、本物の命が危険にさらされている時代に生きている……だから、この歌詞が正しく理解されることを、確かめる必要があるんだ」

●イラク開戦の日のメッセージ
「(次の曲を)オーストラリアとアメリカの子供達、そして罪のないイラクの市民に捧げる」とコメントし「LAND OF HOPE AND DREAMS」(希望と夢の国)を演奏した。

●NZ公演がテロの脅迫対象に
とてつもなく厳しいセキュリティーの中行なわれたオークランド公演。ブルースは気にせず素晴らしいパフォーマンスを見せ、約2万5000人の超満員の聴衆は酔いしれた。

●歌にイラク戦争に対する非難を託す
「この歌を、俺達の息子や娘達に、オーストラリアの息子や娘達に、そして、罪の無いイラク市民に捧げたい」

●ディクシー・チックス問題に対して公式コメント
ブッシュ米大統領を批判で非難の矢面に立たされた彼女達に「発言の自由というアメリカ人の権利を利用して、アメリカに対する評価を表現した素晴らしい“アメリカ人アーティスト”だ」

●ストーンポニー出演
アズベリー・パークのストーン・ポニーでプライヴェート・ベネフィット・ライヴを行ない、C.C.R.の「Green River」、ボブ・シーガーの「Ramblin' Gamblin' Man」、ザ・ビートルズの「Tell Me Why」をカヴァー。

●USツアーで6箇所のスタジアムが追加
7月15日スタートしたNJジャイアンツスタジアム10公演を含むすさまじい規模のスタジアム・ツアーに6公演が追加に。9月6日のボストン・レッド・ソックスの本拠地FENWAY PARKでロックコンサートが行なわれるのは史上初。昨年から続いているワールド・ツアーはこれまで300万枚のチケットが売れていることに。

●10月4日の公演でディランと夢の競演
ほとんど他人のコンサートに飛び入りすることのないディランが登場。曲は「追憶のハイウェイ61」。最近のツアーではキーボードしか演奏していないディランがギターソロを聴かせた。

●ディランへの感謝のコメント
「真理の探求に時間を費やすことこそアメリカ的なやり方だ。俺はそれをボブ・ディランに学んだ」

●ボトム・ライン救済の手を差し伸べる
閉鎖の危機にあるクラブ、ボトム・ラインに多額の援助を行なう意向を示した。ブルースとメディア大手バイアコムのカーマジン社長は、グリニッジビレッジの一角にある同クラブに数百万ドルを提供することを申し出た。ボトム・ラインは'74年のオープニング以来、スプリングスティーンやスティービー・ワンダーなど、音楽界の大物スターがステージに上がっている。

●飛び入りでマイケル・J.フォックスと競演
パーキンソン病財団に向けた資金調達のために行なわれている“Light Of Day”ベネフィット・コンサートに飛び入りし俳優マイケル・J.フォックスと「Light Of Day」を掛け合いのヴォーカルで披露し、グランド・フィナーレで「Twist And Shout」を参加者と共に歌った。

文●森本智

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