解散から15年を経ても減衰しないBOOWYのトリビュート&リスペクト・アルバム

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【解散後15年を経ても、その魅力・影響力をまったく減衰させない存在】       文●佐伯 明
氷室京介が敬愛するRCサクセションが、何度かのメンバーチェンジを経て、ローリング・ストーンズのような“ヴォーカリストとギターリストの両雄が並び立つ”バンドになったことを引き合いに出すまでもなく、BOΦWY以前の“日本のロックバンド”には、必ずフォーミュラ(ひな形)となるべき洋楽のバンドがいた。無論、BOΦWYも最終的には“ヴォーカリスト(氷室京介)とギターリスト(布袋寅泰)の両雄が並び立つ”という見え方のするバンドとなったのだが、BOΦWYの音楽性に模倣すべきひな形はなかったと言っていいだろう。彼らの登場した'80年代初めは、ムーヴメントとしてのパンクが音楽的イノヴェイションを模索した“ニューウェイヴ”へと変遷した時期であり、したがって、たとえ存在としてはアンダーグラウンドであっても“新しいことを探す”バンドが多かった。僕も、ギターの弦に大豆や小豆をぶつけて音を出すライヴなどをよく観に行っていた(笑)。BOΦWYというバンドに付帯する「何か新しいことを探す」というイメージは、彼らの変化する音楽性とも相まって、これまで多大な影響を与えてきたことは、今さら説明する必要もなかろう。

今回リリースされる『BOΦWY Tribute』と『BOΦWY Respect』に参加したバンド&ミュージシャンの幅の広さを目の当たりにすると、たとえ“出したい音のジャンル”が違っていても、BOΦWYが何らかの下地になっていることが判るはずだ。つまり、BOΦWYは“ポップミュージックの可能性”を時に真剣に時に可笑しく探していたバンドだったのである。『~Tribute』に参加した人たちは、キャリアや名前がわかりやすい人たちであり、『~Respect』に参加した人たちは、名前がまだ世にそれほど浸透していないバンド&ミュージシャンだ。しかし、「何が出てくるかわからない」おもしろさは『~Respect』の方にあり、2枚とも大

変に興味深く聴いた。個人的に『~Tribute』の方では、疾走感とサウンド空間を懐かしくも新しく作った感のあるアン・ルイスの「FUNNY-BOY」が、『~Respect』の方ではフレーズの壊し方が僕の考える“オルタナティヴ”に近いWIPEOUTの「TEENAGE EMOTION」が気に入っている。

『~Tribute』に参加している藤木直人(ちなみに彼のカヴァーした曲は「JUSTY」)は、過去に僕の行なったインタヴューでこう発言している。
「僕がBOΦWYを知ったのは、解散後です。高校に入る年('88年)の4月が、東京ドームでやった<LAST GIGS>で。その後、友達に4巻からなるライヴビデオ借りたんですよね。それを観てカッコいいなぁと。僕の場合、バンドが実在してるかしてないかってのはあまり関係なかったかな。もうね、それまでっていわゆる歌謡曲しか知らなかったし、洋楽なんて全然知らなかったし。だからああいうバンドものって初めてって感じだったので、衝撃は強かったですよね。BOΦWY以前って歌う人しか見てなかったから、バンドをやっていて……。特に目立つじゃないですか、布袋さんは。あんな髪立てて、踊りながらギターを弾く姿って。布袋さんを観て、初めてギタリストって意識したっていう。その頃僕はまだギター弾いてなかったんで、テニスラケット片手に真似したり(笑)。脚をあげてね(笑)。そういうところから入った」

僕の知るかぎり、BOΦWYに関して熱く語る人は藤木のような“解散後BOΦWYに出会った人”が圧倒的に多く、こうしたことからも、BOΦWYが解散後15年を経ても、その魅力&影響力をまったく減衰させない存在であることは明白である。『~Tribute』と『~Respect』は、BOΦWYの影響力を解析したい僕のような人種には必需品だ(笑)。


Tribute Respect
『BOΦWY Tribute』
FLCF-3993
2,913(tax out)
2003年12月24日発売

中西俊博 / PROLOGUE
DJ HASEBE / INSTANT LOVE
アン・ルイス / FUNNY-BOY
Vo:松岡 充、Bass:佐久間正英Gr:榊原秀樹 Dr:アトミックバナナ / DREAMIN
LA-PPISCH / BAD FEELING
MOOMIN / CLOUDY HEART
岩瀬敬吾 / BEAT SWEET
RYOJI from ケツメイシ / わがままジュリエット
藤木直人 / JUSTY
NICOTINE / ONLY YOU
The Spy"C"Dildog / B・BLUE
朝本浩文 (Ram Jam World)featuring MIO
/ 季節が君だけを変える

楽曲試聴&参加アーティストからのメッセージ映像

 
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※期間限定
 
 
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 メッセージ映像をご覧いただけます。


オフィシャル・サイト(期間限定)

スクリーンセーバー、壁紙、プレゼント、試聴など内容盛りだくさん
http://www.forlife.co.jp/boowy/


『BOΦWY Respect』
FLCF-3994
2,381(tax out)
2003年12月24日発売

東京ピンサロックス / IMAGE DOWN
KEY GOT CREW / No.NEW YORK
ロットングラフティー / MORAL
小島 / ON MY BEAT
dibs / INSTANT LOVE
WIPEOUT / TEENAGE EMOTION
ザ・マスミサイル / DREAMIN'
URCHIN FARM / ホンキー・トンキー・クレイジー
Jelly→ / BAD FEELING
SUGAR LUNCH / ハイウェイに乗る前に
ヴォ-ガス イマージュ / わがままジュリエット
Sign / B・Blue
ノーズウォーター / ONLY YOU
UZMK / BEAT SWEET
アカツキ / MARIONETTE
JAPAN BLOOD / PLASTIC BOMB
ムック / 季節が君だけを変える
SENSHO1500 from smorgas / ENDLESS
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