ナイトメア「DIRTY」特集:インタヴュー「メビウスの憂鬱」編

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――例えば出会い系サイトなんかを通して恋愛することとかどう思ってますか?

Ni~ya:出会い方は関係ないと思う。実際、携帯とかインターネットを通して恋愛して結婚しちゃう人もいるんだから、それはそれで悪いとは思わない。そういうのを利用して詐欺とかはどうかと思うけど。結果的にうまくいってれば、出会い方とかなんでもいいんじゃないかな。ただ俺は、会ったり相手の声も知らないなかで、メールだけで気持ちを高めていくってのは信じられない。

柩:そこで出会って幸せになろうが不幸せになろうが、それは自分の生き方だと思うので。俺もNi~yaと同じで出会い方は関係ないと思う。

YOMI:俺も柩さんと同じで。

柩:どうしたの? “柩さん”って。なんか今日おかしいよ、テンポと展開が(笑)。

YOMI:そぉ?(笑)

――諦めなきゃいけないと分かった恋愛はスパっとそこで諦められるタイプですか?

Ni~ya:諦められる! たぶん(微笑)……じゃねぇかなー……そうありたい。

柩:どうスかね。相手によるんじゃないかな。自分が“好き”っていう気持ちが強いのか、好かれてる気持ちが強いのかで違うと思う。自分が好きっていう気持ちのほうが強かったら、きっぱりとはいけない。ちょっとは引っかかると思う。でも“ダメなんだ”っていう現実を受け入れはします。だから、完全に傷心状態になりますね。10代の頃、初めて自分が好きになって付き合った人とか、別れるのがすっごい辛かったから。

YOMI:俺は「別れよう」っていわれたらフツーにいけそう。

柩:「イエッサー!」って?

YOMI:「イエッサー!」って(笑)。……あのね、アーティストは幸せになっちゃいけないと思うの。幸せになったら絶対に丸くなるから。

――カラダが?

柩:カラダも、だよね(笑)?

YOMI:カラダは分かんないけど、精神的に丸くなる。とくにバンドって形式だと「メビウスの憂鬱」みたいな曲をやってても、尖ったところが必要だと思うのね。だから、俺の中ではあんま恋愛は重要じゃないんだよね。だから、すぐ諦められるんだと思う。いままでも、別れるってあたりでちゃんと自分の気持ちもそこに向かっていけてる気がするし。別れの方向に。

柩:それは自分が傷つかないためにじゃない?

YOMI:ああ、それもあるのかな。でも、いままでバンドが1番という考えでやってきたから、ヴォーカル的にもバンド的にも情熱を注ぎ込んでできてきたし。そこで、バンドよりも大切なモノのができたときに、自分はそれを力にしてバンドも頑張ろうという人間じゃないと思うの。そういう人もいるとは思うんだけど、俺は大事なものができたら全部そっちにいっちゃいそうだから。そうなんないためにバンドが1番って考えてるのかもしんないね。

取材・文●東條祥恵


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