20thスペシャルインタヴュー【part 3】~変わらぬソングライティングの視点~

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20thスペシャルインタヴュー【part 3】
~変わらぬソングライティングの視点~


■来世紀のポップミュージックはどんな風になっていく?

僕は評論家ではないのでね、次がどうなるかといったところで上手く言葉を与えることはできない。

しかし自分の音楽がどのように変わっていくかということについてはすごく興味がありますね。だから、たとえばそれはもう、すごく単純な言い方になってしまうんですけれども、前回のアルバムが少しおとなしめだったから次のアルバムではハードにロッキンしたいなぁ、とか。そんな単純なことなんだけどね。

現在HOBO KING BANDでそろそろスタジオでセッションが始まる頃で、バンドの気持ちっていうのもあるんだけども、今の僕の気持ちは、もうちょっとハードロッキンしたトラックをたくさん収録したいなって思ってます。


■変わらぬソングライティングの視点。

20年以上曲を書いてきてるんですが、僕はいろいろな主人公を登場させている。

時折ね、初期に書いた主人公、15歳16歳の男の子女の子たち、街で暮らす彼らのことをスケッチして書いた曲があって。その彼らが20代中盤、30歳になったら、今はどういう風になってるんだろう? って思いを馳せながらね、曲を書くことがある。

僕はずっとそれをやってきているので、何か長い時間をかけてね、佐野元春流の大河ドラマを、大河小説をずっと書き綴っているのかなってふっと思うことがありますね。それはそれでOKかなって、最近思った。

アルバム『HEART BEAT』の中の、あの小さなナイーヴな男の子、カサノバは今どうしているか。あの街の心やさしいナイチンゲールと言われた女の子は今いったいどうしているだろうか、子供が生まれて幸せにやってるだろうか。「ワイルド・ハーツ」に登場してきた、いつも自分流の自由を探して、自分の居場所を探していたあの男の子は今どこにいるんだろうか、勤めて、何か社会のストラグルに陥っていないだろうか。

そうした想いがいくつも僕の中にあって。そして彼らの物語をまた書き続ける。だから、それを考えると、22、
23歳のときから、ソングライティングを始めたときから本当に長い時間をかけて、自分は長い小説、長い脚本というかね、…を書いてるかなって思うことがありますね。


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