浅倉大介、ソロの7作連続リリース・インタビュー前半

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紫・藍・青・緑・黄・オレンジ・赤と続く7色のレインボー作品

浅倉大介、'04年の新たなる挑戦は、ソロアルバムの7作連続リリース。
題して『Quantam Mechanics Rainbow -可変量子の理による音の虹-~「量子の虹」シリーズ~』。

1枚ごとにテーマ色をレインボーカラーに分け、年内に7枚が完結する。
第1弾『Violet Meme -紫の情報伝達値-』が3月30日にリリースされたのを手始めに、
これまでに3枚までのリリースを完了。
サウンドは、トランス、アンビエント、4つ打ちのリズムが絡む独特の浅倉ワールドなど、
色からイメージされた色彩感覚溢れる楽曲が収録されている。
色からイメージされる“音”を作るところから始まり、それで楽曲が緻密に構築されていく。
そんな浅倉マジックを表現した7連作。

折り返し地点前で語った苦労と楽しさを存分に語ってもらった。
浅倉大介の感性と決意をたっぷりお楽しみください。

浅倉大介からのコメント映像!
コメント映像、スタート!

▲上の画像を

最新アルバム


『Blue Resolution -青の思覚解析度-』

DWDA-004 \2,800(tax in)
2004年7月30日発売

01.Tyltyl -omoide no kuni-
02.Quantum Mechanics Rainbow III 

03.'Deep Blue' Resolution

04.cobalt shore
05.BLUE SKY BLUE 

06.on A-String
07.Replicate VIRUS -Blu-ray ver.- 

08.hikokigumo
09.青い花 -Heinrich von Ofterdigen- 

10.Mytyl -mirai no kuni-

■浅倉大介クラブイベント
<Seq Virus 2004 -Summer Party->

8月20日(金) 東京・六本木 SPIRAL
OPEN/START=22:00 (オールナイト)
Information/キョードー東京 03-3498-9999

9月4日(土) 札幌・HALL F-45
OPEN/START=20:00 (finish=23:00)
Information/WESS 011-614-9999

9月11日(土) 福岡・O/D
OPEN/START=20:00 (finish=23:00)
Information/キョードー西日本 092-714-0159

9月12日(日) 広島・ 4.14
OPEN/START=20:00 (finish=23:00)
Information/ユニオン音楽事務所 082-247-6111

9月17日(金) 仙台・ADD
OPEN/START=20:00 (finish=23:00)
Information/G.I.P 022-222-9999

9月24日(金) 名古屋・RADIX
OPEN/START=20:30 (finish=23:00)
Information/サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

9月25日(土) 大阪・TRIANGLE
OPEN/START=20:00 (finish=23:00)
Information/キョードー大阪 06-6233-8888


<インタヴュー前半 スタート>



――現在3枚までリリースされましたが、1年間に7枚というのは、制作的に可能な数字なんですか? 浅倉さんの制作スピードには定評がありますが。

浅倉大介(以下、浅倉):僕は最新のテクノロジーを最大限活かして音楽を作っていこうと思っているんですけど、今回の7枚リリースを可能にするのもテクノロジーの恩恵が大きいですね。今まではアルバムは1年とか、長ければ3年に1枚くらいのタームが普通でしたが、そういう枠を外して、もっと面白くリリースが続けられたらなあと思って。

――なぜ今年そういうことをやろうと思ったんですか?

浅倉:今年の目標は、メールマガジンとか月刊雑誌みたいに音楽を発信するということなんです。作る手法も変わってくるし、聴く方も連続の楽しみがあるかなと思って。雑誌には特集、連載、コラム、編集後記とかいろいろなコーナーがありますよね。そういう気軽さがアルバムにあれば面白いかなって。だから、アルバム1枚が雑誌1冊みたいなイメージですね。内容的にバラエティに富んでいるでしょ。

――アルバムのイメージカラーが7色になっているわけですが、色によって内容が左右されますよね。

浅倉:それが一番面白いところですね。やりたい放題やるんじゃなくて、統一したイメージカラーがあって、それにインスパイアされたものを作っていきます。僕の場合インストがメインで歌詞がないぶん、いろいろと音から想像してもらえる楽しみがあると思うんです。今、テクノロジーが発達した世の中でファンタジーの部分が注目されています。夢を見たり想像したりする部分ですね。そういうのを僕なりに虹というキーワードに置き換えて、アルバムの中でメッセージを伝えられたらいいなと思っています。

――アルバムの色は、虹の順番になっているわけですよね。

浅倉:暗い方からの順番になっています。次第に色が明るく熱くなっていきます。

――これらのアルバム作りで一番大変なこと、楽しいことは何ですか?

浅倉:物理的な時間の縛りが確かに大変ですね。でもそれ以上に楽しいのは、“音に色がある”ということなんです。アルバムを作るごとに僕の中でそれが定義されていくんです。これまでは音の温度は感じたことはあるんですが、今回のように、音に色があるということが見えてくるっていうのは大発見でしたね。

――色から喚起される音っていうのは、色そのものからなんですか、それともそういう色を持つ物体からなんですか?

浅倉:それは何でもありですね。色のキーワードを歌詞で言っちゃうと、すごく簡単なんです。それはできるだけ避けて、音色とインストで表現するっていうのは、かなり難関ですね。

――1枚目の紫、2枚目の藍からはどんなイメージが湧きましたか?

浅倉:どちらも暗い寒色なんですよね。特に紫を連想するものって思ったときに、身の回りには紫って案外ないんです。この色を人間として感じる瞬間っていつなんだろうなと思ったときに、僕の中でピントが合ったのは、夜が明ける瞬間の空の色だったんです。真っ暗なのがちょっと明るくなって、ほんの数秒でオレンジ色になっちゃうんですけど、その一瞬だけ紫色になる空の色は、すべてがリセットされるような感覚になりました。“限りなく透明に近いんだけど、よく見ると紫が入っているクリスタル”みたいなイメージを最初に作って、その音色を探していくという作業になりました。

――紫からは具体的にどんな音が聞こえてきたんですか?

浅倉:紫はガラスの音です。ワイングラスのフチを指でなぞって発振させたものをサンプリングしたり、果てしなく透明な金属音とか。そうやって作っていくうちに、音楽が温度とか色を持ち出してきたんです。藍色はそういう経験があったのでやりやすかったですね。でもこれも身近にない色で、すごく大きな視点で世の中を見たときに、深海とか宇宙なんかのように、人の手が届かない領域にあって圧倒的なパワーを持っているのが、Indigoという色なんじゃないかなと思いました。それで曲を作り出したら、壮大なサイバーファンタジーになっちゃいました。

取材・文●森本智
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