<パンクロックの封印を解く>パンクシーンをリアルタイムに体現する『THE PUNK ROCK MOVIE』

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「黙ってろ。今から聞かせてやる」──ジョニー・ロットン

1977年初頭にロンドンでオープンした“ロキシー・クラブ”。100日間の限定営業であったが、このクラブはパンク・ロックにすべてを捧げた。ここが、パンク・ロック・グループが演奏できるロンドンで唯一のクラブだったのだ。

このクラブのDJでもあったドン・レッツは、もはや伝説となった彼らのライブだけでなく、バックステージを、パンクで踊り狂うオーディエンスたちを見つめ続けた。

◆パンクロックの封印を解く!スペシャル映像

バスでツアーするジョー・ストラマーをはじめとするザ・クラッシュのメンバー、楽屋でふざけあうジェネレーションX、メイクをするスージ&ザ・バンシーズのバックステージ、レゲエナンバーのリハーサルを繰り返すオルタナティヴTV、豚の頭を前に歌うイーター、マイクを男性器に見立てて歌うウェイン・カントリー、「“若い女は見ているだけで意見を言うな”そんな考えは、私たちが変えてみせるわ!」と叫ぶX・レイ・スペックス、ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズは「チャイニーズ・ロックス」を歌い、セックス・ピストルズのジョニー・ロットンは「今日はお行儀よくしてるから」とカメラに言ってステージへと向かう…。

パンクショップは警察の取り調べを受け、クラブの片隅で若者たちはドラッグをキメ、カメラに向かって自分の体をカミソリで傷つける。リアルなパンク・ムーヴメントの姿が、ここにある。

パンクシーンをリアルタイムに体現するドン・レッツ監督のパンク魂に満ち溢れた傑作ドキュメンタリーがついに劇場初公開となる。

ジョニー・ロットンやジョー・ストラマー、ミック・ジョーンズが客として来ていた70年代ロンドンのクラブでDJとしてレゲエを爆音で鳴らし、パンク・ロックとレゲエの橋渡しをしたミュージシャン ドン・レッツ。その後、彼はザ・クラッシュのPVを数多く監督し、またザ・クラッシュの解散後は、ミック・ジョーンズが結成したビッグ・オーディオ・ダイナマイト(B.A.D.)のメンバーとなった。現在も、自身のサウンドシステムを駆使し、70’Sレゲエのリミックスワークを手掛けるドン・レッツ…ロンドンのパンクシーンを体現する彼が、そのパンク魂を注ぎ込んでロンドン・パンク・ムーヴメントを記録した傑作ドキュメンタリー『THE PUNK ROCK MOVIE』。ドン・レッツ自身の監修によるリマスター・サウンド版でいよいよ劇場初公開だ。

◆映画『THE PUNK ROCK MOVIE』フォトアルバム

映画『THE PUNK ROCK MOVIE』
監督:ドン・レッツ
製作:ピーター・クリフトン
出演:セックス・ピストルズ、ザ・クラッシュ、ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ、スージー&ザ・バンシーズ ほか
配給:トランスフォーマー+スローラーナー
(ドキュメンタリー作品/1978年/イギリス/カラー/デジタル上映/84分)
(C) Don Letts/Maverick Enterprises 2008

■監督プロフィール
ドン・レッツ Don Letts
1956年、ロンドン生まれ。ジャマイカ移民の一世。'76-77年にロンドン・パンクの拠点となった<ROXY CLUB>でDJを務め、集まるパンクスを相手にレゲエをかけていたことから脚光を浴びる。パンクとレゲエを繋げたキーパーソンの一人である。同時にリアルタイムで当時の映像を撮り、'78年に初のパンク・ドキュメンタリー映画『THE PUNK ROCK MOVIE』を監督。またブラック・パンクの先駆バンドベースメント5の結成に携わる。'80年代半ばにはザ・クラッシュを脱退したミック・ジョーンズのビッグ・オーディオ・ダイナマイト(B.A.D.)で活動。B.A.D.脱退後、'80年代末にはスクリーミング・ターゲットを結成。音楽活動の一方で、多くのPVやボブ・マーリー、サン・ラ等のドキュメンタリーを監督。03年、ザ・クラッシュのドキュメンタリー作品『THE CLASH:WESTWAY TO THE WORLD』(00)でグラミー賞を受賞。05年にはパンクの核心に迫る『PUNK:ATTITUDE』を監督。現在もスタジオワーク/DJを続ける。

■ソング・リスト
1.God Save The Queen/Sex Pistols
2.White Riot /The Clash
3.Cranked Up Really High/Slaughter & The Dogs
4.Wild Youth/Generation X
5.Kleenex/Generation X
6.Vaseline/The Slits
7.White Riot/The Clash
8.Garageland/The Clash
9.New Town/The Slits
10.Why Don’t You Shoot Me?/Subway Sect
11.レコーディング・セッション/Alternative TV
12.Fuck Off/Wayne County & The Electric Chairs
13.Cream In My Jeans/Wayne County & The Electric Chairs
14.レコーディング・セッション/Alternative TV
15.No Brains/Eater
16.Bad Shape/Siouxsie & The Banshees
17.New Town Part 2/The Slits
18.レコーディング・セッション/Alternative TV
19.Chinese Rocks/Johnny Thunders & The Heartbreakers
20.Born To Lose/Johnny Thunders & The Heartbreakers
21.Carcass/Siouxsie & The Banshees
22.1977/The Clash
23.Oh Bondage Up Yours! /X- Ray Spex
24.Chinese Rocks/Johnny Thunders & The Heartbreakers
25.Seventeen/ Sex Pistols
26.Liar/Sex Pistols
27.Do You Remember?/Sex Pistols
28.God Save The Queen/Sex Pistols
29.Pretty Vacant/Sex Pistols

◆<パンクロックの封印を解く>スペシャルページ
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