タイナカ サチ、綴った壮大なバラードで描く史上最高のリアルなラヴ・ソング「また明日ね/code」リリース大特集

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タイナカ サチ ラブ・バラード「また明日ね/code」リリース大特集

別れたばかりなのに またすぐに会いたくなる そんな女の子の気持ちが溢れた恋愛ポップスの金字塔

岡本真夜「tomorrow」のカヴァーも収録


――例えば「code」というタイトルは、どんなふうに解釈しました?

 

タイナカ:“これが私のスタイル、生き方だ!”っていう感じかな。「Fate」という作品が世界を守るために戦う男女のお話で、非現実な世界だからこそのパワーっていうのが、やっぱりそこにはあるんですよ。いい意味で自分とリンクさせないで憧れを持ったり、世界にのめり込むことができる。そこで私が現実に戻すわけにはいかない! と思ったので、主人公のセイバーっていう女の子の気持ちに感情移入して、力強く歌いました。そういった曲の成り立ちも、曲世界も、楽曲のスタイルも、本当に「また明日ね」とは対照的な曲になりましたね。ただ、2曲とも今までで一番落ち着いて、納得しながら制作できたなぁって感じるのは共通してるところで、だから、すごく楽しかったんですよ。別に時間的にゆとりがあったわけじゃなく、むしろ今までで一番ツメツメな作業だったんですけどね(笑)。

――それも経験の為せる業ですね。さらに今回は、3曲目に岡本真夜さんの名曲「TOMORROW」のカバーが収録されているという、豪華仕様。

タイナカ:ビックリですよね! まずカバーをやろうっていう話が持ち上がって、自分が大好きな曲を「TOMORROW」を含めて3曲くらい候補として考えてたときに、ちょうどライヴで岡本真夜さんとご一緒させてもらったんですよ。そこで「TOMORROW」を歌っているところを拝見して……なんか運命を感じてしまったんです。あとはピアノの先生が岡本真夜さんのサポートをしてたりと、自分の中でいろいろ繋がったので、これは「TOMORROW」しかないだろうと。

――とにかく力強くて背中を押されるイメージの強かった原曲に対し、今回の「TOMORROW」には、まず優しさが感じられますよね。

 

タイナカ:名曲ってどんなテンポでも曲の良さが出るんですよね。だから、あえてテンポを落としたバラード的アプローチにして、とにかく大事に歌っていきました。でも…レコーディングが終わったあとに曲の良さを痛いほどに感じてしまって、リスペクトもしながら軽く凹んだんですよ。“こんなに良い曲を岡本さんは20代で書いたんか!”と思ったら、そういう曲を早く自分も作らないとマズイんじゃないかって。勝手にカバーして勝手に凹んで、岡本さんには“ホントすみません!”って感じですけど(笑)。

――そういった嫉妬から生まれる向上心は、アーティストに絶対に必要なものですよ。そして11月3日にはワンマン・ライヴ<LOVE FESTA>が赤坂BLITZで開催されますけれど、こちらはどんなステージになりそうですか?

タイナカ:タイトル通り“LOVE”を音楽で奏でるお祭りみたいなものにしたいので、ただ歌を聴いてもらうだけじゃなく、みんなに参加してもらえる場面も作りたいですね。やっぱり自分が楽しいのって人が笑ってるときだと思うから、素直に自分が楽しむためにも“みんなに楽しんでもらう”ってところは極めたいなと。でも、私“笑ってほしい”っていう気持ちが先走りすぎて、たまに行き過ぎた自虐ネタをやっちゃったりもするんですよ。そしたら、この前テレビで“笑わせる女性より笑ってくれる女性のほうがモテる”っていうのをやってて、ホントに胸が痛かったですね!

――(笑)。まぁ、トークで笑わせるのもいいけれど、一番重要なのは自然と笑顔になってしまう歌やパフォーマンスですからね。

タイナカ:うん。そのために、もっと真剣に取り組まないとダメだなと思ってるんですよ。例えばオリンピックを見ていて、こっちまで応援したくなったり感動したりするのは、選手が本気だからじゃないですか? だから、まずは自分が本気の姿勢をライヴ前もライヴ中にも出していきたいなと。そうやって<LOVE FESTA>を大きくしていって、最終的には武道館まで持っていく。それが目標ですね。

取材・文●清水素子

 
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