牛牛、日本デビュー・イベント開催

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2009年7月27日(月)、東京渋谷区白寿ホールで21世紀のモーツァルトとの異名を持つ中国の神童ピアニスト、牛牛(にゅうにゅう)の日本デビュー・イベントが開催された。7月22日にアルバム『牛牛プレイズ・モーツァルト』で日本デビュー、今回が初の来日となる。

13:30に開場したホールは、この驚くべき才能の少年を目撃しようと集まった約100組の親子連れ(牛牛サイトでの応募の当選者)と、約80名のメディアやCDショップなどの関係者の計280名。招待者は夏休みに「21世紀のモーツァルト」を体験するという企画に応募/当選した親子連れ。テレビ局や新聞など多数のカメラも会場内にひしめき、神童への期待感が会場内に熱気となっていた。

14:00からイベントがスタート。MCの紹介の後に登場した牛牛に会場からは大きな拍手。身長は165cmと12歳にしては大きな牛牛だが、体重は40キロ台で全体的にはまだまだ子供らしい背格好。深々とお辞儀をして演奏がスタート。演奏を始めると、12歳の少年はいっきに世界一流の音楽家の表情に変わる。

お馴染みのメロディーからはじまり複雑な変奏がつづく「きらきら星変奏曲」や、日本人にもお馴染みのドラマティックな「革命」、難曲「ハンガリア狂詩曲第2番」など、実にテクニカルな楽曲を事も無げに演奏する牛牛に親子連れなど観客は感嘆の表情で見入っていた。とにかく12歳とは思えない、圧倒的なテクニックと表現力。さすが世界中でソロ・リサイタルを成功させているだけの実力、まさに神童を印象付けた。大きな拍手のあと、続けてアンコールで2曲を演奏。

その後、母親とクラシック評論家の伊熊よし子氏を交えてトーク。小学生くらいの女の子から「どうやってピアノの練習に集中したらいいでしょうか」という質問があった。牛牛の回答はこうだ。


「ピアノは最初は好奇心から始めますよね。興味を持ってはじめるけど、第2段階ではピアノの練習はつらくてキライになってしまう。本当に自分はピアノが好きか?と思うこの段階では僕も早く遊びたいとか思った。お母さんにも文句を言ったり。お母さんは“本当に辞めてもいいの?後悔はしない?”って言いました。そのときに、僕はやっぱり音楽が好きで、ピアノが好きだと思いました。泣いた事もあったし、辞めてもいいと思ったこともありました。でも今は第3段階に入り、もう音楽と、ピアノと離れられなくなりました。第2段階を乗り越えられるかどうかが重要なんです。親の励ましが大切です。どのくらい子供に付き合ってくれるかが。第2段階は努力があれば乗り越えられます」

12歳とは思えぬ発言、プレイと音楽的解釈同様、精神年齢が極めて高いようだ。

牛牛は8月5日までプロモーションで日本に滞在。滞在中にはテレビの音楽番組などの収録もする。秋には東京と大阪にて初のリサイタルを行なう。大阪・東京共にクラシック界では日本最高峰の殿堂であり、超一流のアーティストだけがソロでコンサートを開く事ができるホール。牛牛は両方とも史上最年少の出演記録となる。

<牛牛日本デビュー・イベント>
1.モーツァルト:ピアノ・ソナタK545
2.モーツァルト:きらきら星変奏曲
3.ショパン:エチュード作品10-12「革命」
4.リスト:ハンガリア狂詩曲第2番
アンコール
1.トルコ行進曲(ヴォロドス編)
2.さくら

写真:森リョータ

『牛牛プレイズ・モーツァルト』
2009年7月22日発売
2,500円(税込) TOCE-56240

<牛牛ソロ・リサイタル>
2009年10月23日
大阪シンフォニーホール(1700名収容)
2009年10月24日
東京サントリーホール大ホール(2000名収容)

◆牛牛オフィシャルサイト
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