上田正樹、「もう一回、子供たちの夢や希望が叶う世の中を作っていくのが大人の責任やと思います」

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上田正樹が、CD『遠ざかる日本(ふるさと)の歌』のリリースを記念し、3月18日にザ・プリンスパークタワー東京にてライブを行った。3月7日に発売されたこのアルバムは、国内外の童謡や唱歌をソウルやブルース・アレンジでカバーした作品だ。

◆上田正樹画像

サウス・トゥ・サウス以来の盟友ドラマー、正木五朗にピアノ&ベースが加わったトリオ編成によるグルーヴィーなジャム・セッションの演奏が始まり、上田正樹がゆる~くステージに現れる。「今日はみなさんと楽しくブルースをシェアしようと思います」と挨拶し、かってB.B.KINGと共演した時に歌ったというブルースのスタンダード・ナンバー「FEELIN' FINE」でステージの幕を開けた。

2曲目は、「故郷の人々/スワニー河」で知られるフォスターの「Old Folks at Home」を自然に、日本の童謡「赤とんぼ」に繋ぎスコットランド民謡「My Bonnie」で結ぶメドレー。3曲目は、新アルバムを制作するきっかけになった唱歌「ふるさと(故郷)」。2011年に被災地をライブで廻った際に、歌って欲しいと、よくリクエストされたのがこの曲や「赤とんぼ」等の唱歌や童謡だったのだという。「今、(被災地の)みんなが聴きたいのは、こういう曲なんや」と、アルバム『遠ざかる日本(ふるさと)の歌』のレコーディングに至ったものだ。誰もが知っている「ふるさと」を情感たっぷりにソウルフルに歌い上げる様は圧巻で、当夜の白眉とも言えるパフォーマンスを見せつける。なんだかソウルやR&Bのスタンダード・ナンバーのようにも聴こえるものだ。

「線路は続くよどこまでも」はファンキーなソウルナンバーに生まれ変わり、「きらきら星(Twinkle twinkle little star)」では前半は英語詞で、後半は日本語詞で歌うのだが、独特の唱法は外国人ミュージシャンがたどたどしく歌う日本の曲のように聴こえるから面白い。まさに上田正樹マジック。

アンコールで再びステージに上がった上田正樹は「もう一回、子供たちの夢や希望が叶う世の中を作っていくのが大人の責任やと思います。被災地のみなさんはもう充分に頑張らはった。今度は僕らが頑張る番です。みなさん一緒に頑張りましょう!」と被災地への想いをコメントし、フォスターの「My old Kentucky home(ケンタッキーの我が家)」を、噛み締めるようにじっくりと歌い70分のステージを終えた。

<3月16日@ザ・プリンスパークタワー東京 /第1部>
1.FEELIN' FINE
2.メドレー:Old Folks at Home~赤とんぼ~My Bonnie(※)
3.ふるさと(※)
4.悲しい色やね
5.People Get Ready →カーティス・メイフィールドのカバー
6.I've been Working around on the railroad(線路は続くよどこまでも)(※)
7.500 miles(※)
8.Twinkle twinkle little star~きらきら星(※)
9.We shall overcome(※)
ENCORE
10.今ある気持ち2012(※)
11.My old Kentucky home~故郷を離れて暮らすすべての人たちへ~(※)
※『遠ざかる日本(ふるさと)の歌』収録曲

◆上田正樹オフィシャルサイト
◆上田正樹レーベルサイト
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