前回のチェンバー特集はともかく(^^;)、これまでプログレ初心者の皆さんに向け、5大バンドを取り上げてきましたが、6番目のバンドとしてイタリア代表P.F.M.(Premiata Forneria Marconi)をご紹介したいと思います。

P.F.M.のデビューは1972年。明らかに初期クリムゾン(宮殿)に影響されたと思われる、スケールの大きなドラマチックな楽曲でイタリア本国で高い評価を得ました。翌年、イタリアでの1st、2ndの楽曲を再録音し、英語歌詞を付け(クリムゾンのP・シンフィールド)ELPのマンティコアレーベルより発売されたのが、世界デビュー作「幻の映像」です。

そのサウンドはクラシックの素養豊かな高い音楽性と、テクニカルなロックが同居した、“王道プログレ”サウンド。イタリアといえばカンツォーネ、という当時のイメージを払拭し、日本を含め全世界で“イタリアンプログレ”という新たなジャンルの誕生を強烈に知らしめることとなりました。翌74年には「蘇る世界」を発表。高い完成度を誇る2枚のアルバムによってプログレの歴史にその名を刻み、5大バンドに匹敵するような評価・人気を獲得しました。75年には初来日公演も成功させています。

しかし…ここで問題が生じます。「幻の映像」の元となった2枚のイタリア盤が希少盤として高額で取り引きされ(プログレ界ではよくあること)後に復刻盤として再発されると、イタリア盤の演奏の素朴さ、イタリア語の響きが良いというファンと、英語盤の洗練さが良いというファンとのあいだで論争が繰り広げられることとなりました(プログレマニアは熱い論争がお好きな方がとても多いです(^^))。私としては先に聴いてしまった英語盤に軍配を上げつつも、イタリア盤の味わいにも捨て難いものがあり迷うところであります。これから聴かれる方はどうかご注意を。同じ曲でもコンセプト、録音場所、言語等が変わると、こうも違うものかと驚かされます。是非、聴き比べてみて下さい。

その後はメンバーを変えつつ、ポップ路線→バカテク・ジャズロック路線へと変換を遂げますが、“王道プログレ”という意味では初期2枚(+イタリア盤3枚)に集約されていると思います。メロディの良さと、玄人好みのアイデアが満載された曲展開、5大バンドの次に聴くべきプログレとしてふさわしいバンドかと思います。P.F.M.の成功をきっかけに、数多くの個性的なイタリアンプログレバンドが登場し一時代を築きますが、改めてイタリア編第2弾・第3弾とご紹介していきたいと思います。

個人的な思い出ですが、1988年、当時の関東プログレシーンの若手が集まって「イタリアンプログレ再現ライブ」なるものを開催しました。狭いライブハウスが溢れんばかりのマニアの方々で埋め尽くされ、この浮かれたバブル期にプログレ愛好家の方がこんなにいたんだ!と大変驚かされました。私はガットギター担当で、ゲストの難波弘之さん(フルートパート担当)と「人生は川のようなもの」を演奏したことを懐かしく思い出します。P.F.M.を象徴する名曲ですね。

最後に宣伝をひとつ。直接は関係ありませんが(^^;)、来週末3/31(土)“王道プログレ”を自称する、わがエレクトリック・アストゥーリアスのワンマンライブが行われます。予約前売受付中!皆様のお越しをお待ちしておりますm(_ _)m。

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