ロジャー・ウォーターズ、現「ザ・ウォール・ツアー」でツアー活動から引退?

◆ロジャー・ウォーターズ画像
この夏、1979年に発売されたアルバム『ザ・ウォール』を元にした「ザ・ウォール」ツアーを復活させて世界各地で敢行しているところだが、自身のロック・パフォーマーとしての時間は限られているように感じているとクラシック・ロック誌に心境を明かしている。
「今回が俺の最後のツアーになるかもしれないね。俺はそもそも上手なシンガーでもエンターテーナーでもないから、コンセプトっていうもんが重要なんだ。90歳になるまでパフォーマンスできるようなスゴ技なんて持ち合わせていないよ。でもその代わりに、音楽制作への野心は高まる一方なんだ」
ロジャーはまた、今回のツアーは照明や音響、舞台セットなど全てが調和したものでなければいけないために、技術的な面で大変だが、やりがいがあるとも続けている。「演劇のステージみたいなもんさ。だから全部がコントロールされてなきゃいけないんだ…照明とかビジュアル効果は、俺達がプレイしている音楽とシンクロしてなくちゃいけないからね。俺は喜んで犠牲を払ってでも演奏に没頭するよ。ショーで人々を感動させたりとか、政治的なメッセージを送ったりとかするためにね」
さらに、最近では世界全体に向けたステージを披露するようになったというロジャーは、ショーやそこに含まれたメッセージに個人的な意味合いを持たせないようになってきたとも話している。
「この世界には、まだ何千人という子供達が会ったことのない父親の帰りを待ち続けているんだ。俺の親父は第二次世界大戦で亡くしたよ。その時俺はまだたったの5ヶ月だったけど、父親がいなかったっていうのは今でも傷として残っているね。今回の新しい『ザ・ウォール』ツアーでは、俺自身の個人的な喪失とかいったテーマはあんまり含まないようにしたんだ。俺ももう歳を取ったから、そういった感情とは距離を置けるようになったわけさ。だからそれと同時に、演奏する曲にはよりユニバーサルな意味合いを含むようになってきているね」
「ザ・ウォール」ツアーは、9月21日までヨーロッパ各地で敢行される予定だ。
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