【インタビュー】J、シリーズ第四弾となる映像作品完成「自分自身が音になる。誰かの人生を歩んでいるわけじゃないからさ」
■音楽を説明しようとは思ってなくて感じられるものであってほしい
■じゃないと作品ではなく、記録になっちゃう気がするんだよね
──オーディエンスの頼もしいノリっぷりも含めて映像を見ていると自分もその空間にいるような感覚に陥るんですよね。ライヴをパッケージするに当たって、Jからリクエストすることは?
J:ライヴをレコーディングするって二通りあると思うんだよね。記録になるのか、作品になるのか。俺は後者になってほしいと思ってるから、あの時間に渦巻いてるテンションや熱を映像の中に落としこんでほしいってリクエストはする。それって、すごく難しい注文をしてるのかもしれないけど、監督さんをはじめとする映像チームもそういう作品にしたいと思ってくれてる人たちばっかりだから、いい意味でのせめぎ合いがあって、作品が完成していく感じかな。
──絵の質感にもこだわります?
J:そうだね。テンポ感、絵自体が持ってるスピード感にはこだわるかな。“このカットはカッコいいんだけど、いまいち、しっくりこないよね”とか。まさにライヴ感覚で絵も捉えているのかもしれない。
──なぜ、そういう質問をしたかっていうとムダなところがまったくないというか、MCも端的にポイントだけ抜いてるし、家で見ても夢中になってアッという間に見終わるスピード感があるからなんです。その“いい意味でのせめぎ合い”って?
J:さっきの話と繋がるんだけど、俺は音楽を説明しようとは思ってなくて、見て聴いて感じられるものであってほしい。じゃないと記録になっちゃう気がするんだよね。MCや、どのタイミングで次の曲に入って、どういうふうにライヴが終わったのかっていうのはその日に起きた事であって、時間を置いてみたら、曲と曲の間合いが退屈かもしれないし、もしかしたら最高かもしれない。テンションを途切れさせないために必要なものとそうじゃないものがあるから、ビルドアップしていく過程で、そういう意味でのせめぎ合いはあったけど、結果すごくいい作品になったんじゃないかな。
──なるほど。一緒に熱い音を鳴らし続けているスコット・ギャレット(Dr)や藤田高志さん(G)はJとステージに長年、立ち続けているメンバーであり、スコットはこのDVDでも「お互いに高めあっていける存在だ」って語っているけれど、Jにとって、ごっちん(G/溝口和紀)を含めた今のメンバーは限りなくバンドに近い存在?
J:バンドっていう以外の言葉では表現できないよね。彼らとプレイするのは単純に彼らの音が好きだからなんだよね。自分の作った曲をどう表現してくれるのかずっと興味は尽きないし、俺も曲を書くときに彼らのことをイメージすることもある。お互いに理解し合えてると思ってるし、お互いの響きが共鳴し合うような感覚がある。長くやっていればうまくなるけど、お互いのエネルギーをぶつけ合うようなテンション、演奏で成立するものであってほしい。じゃないと、自分が思い描いている曲が響いていかない気がするんだよね。
──今、Jが話してくれたことはライヴでもリアルに感じられるし、キャリアを重ねていって落ち着くどころか、どんどんバンドが強靭にソリッドにパワーアップしているなと思うんですよね。
J:今、俺たちは、ドラムがいてベースがいてギターがいて、その中で最大限にカッコいい瞬間を生み出していくことこそが、いちばんクールなことなんじゃないかっていうムードに全員がなっていってるよね。バンドサウンドの再認識というか、悟りというか、開き直りというか(笑)。最近、自分たちの出す音がすごくオーガニックになっている気がするんだよね。意識して強い音を出そうとしなくても普通に出てしまうみたいな。スコットにしてもデカいドラムセットを使わなくてもデカい音が出るっていう。芯から強くなってる気がするから、メンバーも今、すごく楽しいんじゃないかと思う。
──メンバーとの関係性と同じようにオーディエンスとの関係性も強固なものになっているんだろうし。
J:このライヴ映像作品って4作目になるんだけど、1作目から変わらないテンションでずーっとライヴがやれてるっていうのは、自分自身が追い求めているものに向けて走っていくための力をみんなからもらっているからでもあるし、エネルギーが循環し合ってひとつのカタマリになっている感じがするんだ。いろんなことを経て、今のJのライヴが凄まじいものになっているのも、俺たちバンドと観に来てくれるみんなが何かを掴みとろうとする想いがあったからだと思うし、それは素晴らしいこと。幸せなヤツだなってホントに思う。
──そんなJがなぜカッコいいのか、その秘密がわかるのがドキュメント映像でもありますね。
J:ドキュメンタリーを作ろうと思った最初のキッカケは、自分自身の日常とか呼吸感がパッケージできたら、Jっていうヤツが鳴らす音やライヴがよりリアルな熱でみんなの元に届くんじゃないかと思ったからなんだ。今回の映像を観たら、こんなにいっぱいライヴやってたんだなって。しかも春は制作してたから、ほとんど夏以降の映像なんだよね(笑)。ドキュメントには楽しいシーンもたくさん入ってるし。
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■じゃないと作品ではなく、記録になっちゃう気がするんだよね
──オーディエンスの頼もしいノリっぷりも含めて映像を見ていると自分もその空間にいるような感覚に陥るんですよね。ライヴをパッケージするに当たって、Jからリクエストすることは?
J:ライヴをレコーディングするって二通りあると思うんだよね。記録になるのか、作品になるのか。俺は後者になってほしいと思ってるから、あの時間に渦巻いてるテンションや熱を映像の中に落としこんでほしいってリクエストはする。それって、すごく難しい注文をしてるのかもしれないけど、監督さんをはじめとする映像チームもそういう作品にしたいと思ってくれてる人たちばっかりだから、いい意味でのせめぎ合いがあって、作品が完成していく感じかな。
──絵の質感にもこだわります?
J:そうだね。テンポ感、絵自体が持ってるスピード感にはこだわるかな。“このカットはカッコいいんだけど、いまいち、しっくりこないよね”とか。まさにライヴ感覚で絵も捉えているのかもしれない。
J:さっきの話と繋がるんだけど、俺は音楽を説明しようとは思ってなくて、見て聴いて感じられるものであってほしい。じゃないと記録になっちゃう気がするんだよね。MCや、どのタイミングで次の曲に入って、どういうふうにライヴが終わったのかっていうのはその日に起きた事であって、時間を置いてみたら、曲と曲の間合いが退屈かもしれないし、もしかしたら最高かもしれない。テンションを途切れさせないために必要なものとそうじゃないものがあるから、ビルドアップしていく過程で、そういう意味でのせめぎ合いはあったけど、結果すごくいい作品になったんじゃないかな。
──なるほど。一緒に熱い音を鳴らし続けているスコット・ギャレット(Dr)や藤田高志さん(G)はJとステージに長年、立ち続けているメンバーであり、スコットはこのDVDでも「お互いに高めあっていける存在だ」って語っているけれど、Jにとって、ごっちん(G/溝口和紀)を含めた今のメンバーは限りなくバンドに近い存在?
J:バンドっていう以外の言葉では表現できないよね。彼らとプレイするのは単純に彼らの音が好きだからなんだよね。自分の作った曲をどう表現してくれるのかずっと興味は尽きないし、俺も曲を書くときに彼らのことをイメージすることもある。お互いに理解し合えてると思ってるし、お互いの響きが共鳴し合うような感覚がある。長くやっていればうまくなるけど、お互いのエネルギーをぶつけ合うようなテンション、演奏で成立するものであってほしい。じゃないと、自分が思い描いている曲が響いていかない気がするんだよね。
──今、Jが話してくれたことはライヴでもリアルに感じられるし、キャリアを重ねていって落ち着くどころか、どんどんバンドが強靭にソリッドにパワーアップしているなと思うんですよね。
J:今、俺たちは、ドラムがいてベースがいてギターがいて、その中で最大限にカッコいい瞬間を生み出していくことこそが、いちばんクールなことなんじゃないかっていうムードに全員がなっていってるよね。バンドサウンドの再認識というか、悟りというか、開き直りというか(笑)。最近、自分たちの出す音がすごくオーガニックになっている気がするんだよね。意識して強い音を出そうとしなくても普通に出てしまうみたいな。スコットにしてもデカいドラムセットを使わなくてもデカい音が出るっていう。芯から強くなってる気がするから、メンバーも今、すごく楽しいんじゃないかと思う。
──メンバーとの関係性と同じようにオーディエンスとの関係性も強固なものになっているんだろうし。
J:このライヴ映像作品って4作目になるんだけど、1作目から変わらないテンションでずーっとライヴがやれてるっていうのは、自分自身が追い求めているものに向けて走っていくための力をみんなからもらっているからでもあるし、エネルギーが循環し合ってひとつのカタマリになっている感じがするんだ。いろんなことを経て、今のJのライヴが凄まじいものになっているのも、俺たちバンドと観に来てくれるみんなが何かを掴みとろうとする想いがあったからだと思うし、それは素晴らしいこと。幸せなヤツだなってホントに思う。
──そんなJがなぜカッコいいのか、その秘密がわかるのがドキュメント映像でもありますね。
J:ドキュメンタリーを作ろうと思った最初のキッカケは、自分自身の日常とか呼吸感がパッケージできたら、Jっていうヤツが鳴らす音やライヴがよりリアルな熱でみんなの元に届くんじゃないかと思ったからなんだ。今回の映像を観たら、こんなにいっぱいライヴやってたんだなって。しかも春は制作してたから、ほとんど夏以降の映像なんだよね(笑)。ドキュメントには楽しいシーンもたくさん入ってるし。
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