【インタビュー】岡平健治「2014年は走りきりたい。本当にそれに尽きる。苦しむんだけどやっちゃうんですよね」

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■肯定的なものも嫌いだというものも僕は全部受け止めちゃう
■振り返って“流された人生だったなー”と思うんです


──その熱を持ったまま、ソロ活動に突入して、現在に至るわけで。

岡平:19の頃からハートは変わらないですけど、スタイルとして、3B LAB.☆Sは格好つけたかったんだと思います。22から28くらいまで、突っ張ってやりたかったというか。ファンと挨拶もしなかったですし。で、ソロになってまたガラッと…ファンとの年齢がどんどん離れていってたんで、“健治兄ィ”って呼ばれるようになったんです。健治から健治兄ィになって、それからちょっと自覚が芽生え始めて、今ソロになって7年目。

──健治くんの心の変化もあるけど、聴き手がちゃんと若返っていて、そういう人たちの影響でまた変わっていくというは、すごくいいサイクルだと思う。

岡平:ファンレターとか、ビックリしますよ。高校生とか、20コ離れてるじゃねぇかって(笑)。つい最近、北海道からファンレターが届いて、それがあまりにもすごくてビックリしたんですけどね。20歳離れてるのに、“健治がPVで履いてるブーツが変だ”って。“それでも自分のファッション・スタイルを貫いてる健治のことが私は大好きです”って。

──あははは。ほめてるんだかけなしてるんだか。

岡平:だから、まだ訴えるものがあるのかなって(笑)。15歳ぐらいの子たちにも。

──あるある。ありますよ。

岡平:それぐらい今回の曲は、良かったのかもしれない。このPVをYouTubeにアップしてたら、そのファンレターが来たんですね。違う人のを見ていて、たまたま俺のに目がとまったのか、わかんないけど。“ああ、伝わってるんだな”という気持ちです。今回はいろんな思いで出せたし、伝わってくれたら本当にうれしい。

──歌詞の中で、気になるフレーズがあるんですよ。一番最後に、「君の為に生きている、流されてる」という言葉があるんだけど、「流されてる」って、普通はいい意味では使わないじゃない? それを堂々と使ってるのが、すごくいいなぁと。

岡平:もうね、ファンに流されまくった人生なんで。要は、いろんなものを見ても、悪口を書いてるじゃないですか。“この曲は駄目だ”“この髪型は変だ”とか、嫌でも見ちゃうんですよ。そういう、いろんなものを見れらる時代にもなったし、もちろん肯定的なものも、嫌いだというものも、僕は全部受け止めちゃうタイプなので。それで振り返って、“流された人生だったなー”と思うんですよね。

──ああ、なるほど。

 ▲「勇者のウタ」初回限定盤
 ▲「勇者のウタ」通常盤
岡平:だけどその言葉も勉強になったなーと。当時はつらかったけど、そういう意見を言ってくれたから自分は成長できたんだなと思ってます。と、感じれるようになったんですよ、やっと。この年齢になって。

──3B LAB.☆の頃だったら歌えなかった?

岡平:絶対歌えないですよ。なんだこのヤローって言い返す感じ(笑)。19の頃も、けっこうありましたよ。ライブ中に「ノリが悪い」って言って、ケンカになったりもしたし。

──そういう年輪を踏まえてるから、この「勇者のウタ」の意味がさらに深くなると思う。最後の一行を「愛故(ゆえ)に」で締めくくるのも、健治くんらしい。さっきの話じゃないけど、愛があるからいろいろ言うわけじゃない? たとえそれが批判だとしても。

岡平:すべて行動するのに、愛が絶対先に出るんだというのは、親から学んだことでもあるんですよ。うちのお母さん、愛という言葉をたくさん使うんです、日常の中で。それが出てるんだと思います。

──これは大事な歌になると思いますよ。そして、カップリングも2曲あるんで、全部紹介しましょう。「光合成」は?

岡平:これは観葉植物の土替えをしている時にできた歌です。ひとつだけ元気がない観葉植物があって、それをなんとか立ち直らせたくて。いろんな栄養剤とか土を調べて、まず根っこを張らせるために、あの手この手でがんばってたんですよ。そこで“植物には声をかけなきゃいけない”って、友達が言ってくれたんですよね。そしたら元気になるからって。

──そういう話、聞いたことある。

岡平:それで言葉をかけてるんですけど、ちょっと元気になってきた気がする。それと人間関係とをオーバーラップさせて、植物はしゃべらないから、その気持ちを代わりに歌ったという感じです。

──もう1曲の「愛し愛され意図しき愛」は?

岡平:これは友達の恋の相談を聞いていて、相談に乗ってるうちにできた歌です。彼とも彼女とも親友だったんですけど、お互いの意見があまりにもすれ違ってたんですよ。どっちの言い分も正しくて、どっちも“ここを引けば大丈夫なのに”という話なんだけど、両方から相談されて、どうしようもなくなって歌にしちゃったという。2時間ぐらい聞きましたよ、それぞれ。電話で。地方にいたんですけど。

──アドバイスをしてあげて?

岡平:できなかった。いや、したんですけど、届かないというか、“いや、それはそうじゃなくて、こういう態度をとられるんだよ”みたいな感じなんですよ。難しいですね、人の恋愛は。

──偉いなぁ。2時間もお互いの話を親身に聞いて、一生懸命アドバイスしようとしてる健治くん。

岡平:小6の時に、恋の悩み相談室係をひとりでやってました(笑)。

──何それ(笑)。初めて聞いた。

岡平:新学期に、係を決めるじゃないですか。自分で係を考えなさいって先生が言って、僕が「恋の悩み相談室係」って言うのを出したら、議題に上げてくれて。先生も笑いながら“これは岡平くんの提案だけど、やりたい人?”って聞いたら、俺しか手を挙げなかった(笑)。けど、“じゃあ君ひとりで1年間がんばってやりなさい”って、やらせてくれたんですよ。

──いい先生だなぁ。

岡平:結局、一度も相談はなかったんですけどね。自分が恋して悩んでました(笑)。交換日記してて、それをオカンにみつかって、“あんたはまだ早い”って捨てられちゃって。

──で、その恋に悩む二人は、よりを戻せた?

岡平:いえ、戻らなかったです。二人とも親友だから、つらいんですけどね。けど、二人には言いました。“ふたりの意見を聞いて歌を作ったから、これを聴いて何かを感じてくれたらうれしいです”って。

──いいエピソードだ。そしてCDではそのあとに「勇者のウタ」の別バージョンとして、千葉さん(千葉貴俊/3B LAB.☆S)が加わって音が分厚くなったものも入っていて。

岡平:今回は2倍楽しんでもらおうと思って、「勇者のウタ」をもっと豪華にしたかったんですよ。“自走ツアー”もありますし、より僕のシンプルなスタイルで、無駄な音を入れるのはやめようと思って「勇者のウタ」を作ったんですけど。どうしても豪華バージョンも出したくて、“joins chibachang”ということで参加して、リミックスをしていただいたという感じです。

──久々のリリースと、恒例の自走ツアー。2014年のこれからの活動テーマは?

岡平:2014年は、走りきりたいですね。11月24日のZepp Tokyoまで、緊張を切らさずに走りきりたいです。本当にそれに尽きるというか。苦しむんだけど、やっちゃうんですよね。

──そのぶん、喜びが大きい?

岡平:そう。あとは、自分で回っていくというスタイルを崩したくないので。昔ながらの人って言われちゃうかもしれないですけど、やっぱり旅をして、歌を歌っていきたいなと思います。

取材・文●宮本英夫


「勇者のウタ」
2014.04.02発売
初回限定盤(CD+DVD):VIZL-639 \1,800+税
通常盤(CD):VICL-36886 \1,200+税
CD
1.勇者のウタ
2.光合成
3.愛し愛され意図しき愛
4.勇者のウタ~joins chibachang~
5.勇者のウタ~らいぶれんしゅうばーじょん~
DVD
1.「勇者のウタ」 MUSIC VIDEO
2.「勇者のウタ」 CM SPOT 30sec.
3.「勇者のウタ」 MUSIC VIDEO メイキング映像
4.フォト・スライドショー

<勇者のチカイ~ミニLIVE&サイン会~>
【東京】
 会場:池袋サンシャインシティ ショッピングセンターアルパB1噴水広場
 日時:2014年4月2日(水) 18:00~
【大阪】
 会場:大阪・千里セルシー 1Fセルシー広場
 日時:2014年4月5日(土)15:00~
【名古屋】
 会場:愛知・アスナル金山 明日なる!広場
 日時:2014年4月6日(日)14:00~

<岡平健治ソロ 47都道府県52公演弾語り自走ツアー2014~勇者のウタ~>
5月31日(土)東京/MELODIA Tokyo
6月1日(日)埼玉/HEAVENS ROCKさいたま新都心VJ-3
6月7日(土)千葉/Livehouse DOMe kashiwa
6月8日(日)神奈川/F.A.D YOKOHAMA
6月14日(土)茨城/mito LIGHT HOUSE
6月15日(日)栃木/HEAVENS ROCK Utsunomiya VJ-2
6月21日(土)福島/郡山 Hip Shot Japan
6月22日(日)山形/山形 ミュージック昭和session
6月28日(土)宮城/仙台CLUB JUNK BOX
6月29日(日)岩手/盛岡 club change WAVE
7月5日(土)秋田/秋田 Club Swindle
7月6日(日)青森/弘前 Mag-Net
7月12日(土)北海道/函館 club COCOA
7月13日(日)北海道/苫小牧 音楽館
7月19日(土)北海道/稚内 Heart Beat cafe
7月21日(月・祝)北海道/札幌 PENNY LANE 24
7月26日(土)新潟/NIIGATA LOTS
7月27日(日)群馬/高崎 club FLEEZ
8月2日(土)山梨/甲府 KAZOO HALL
8月3日(日)長野/LIVE HOUSE J
8月9日(土)静岡/浜松 窓枠
8月10日(日)岐阜/岐阜 club-G
8月16日(土)富山/富山 MAIRO
8月17日(日)石川/金沢 AZ
8月23日(土)福井/福井 響のホール
8月24日(日)三重県/四日市 Club Chaos
8月30日(土)奈良/奈良 BEVERLY HILLS
8月31日(日)和歌山/和歌山 OLDTIME
9月6日(土)京都府/KYOTO MUSE
9月7日(日)滋賀/大津 U★STONE
9月13日(土)兵庫/CHICKEN GEORGE
9月14日(日)香川/高松 DIME
9月20日(土)徳島/徳島 club GRINDHOUSE
9月21日(日)高知/高知 X-pt.
9月23日(火・祝)愛媛/松山 KITTY HALL
9月27日(土)岡山/岡山 MO:GLA
9月28日(日)鳥取/米子 laughs
10月4日(土)島根/松江 canova
10月5日(日)山口/LIVE rise SHUNAN
10月11日(土)大分/Drum Be-0
10月13日(月・祝)佐賀/佐賀 GEILS
10月18日(土)長崎/長崎 DRUM Be-7
10月19日(日)熊本/熊本 DRUM Be-9 V2
10月25日(土)宮崎/宮崎 SR BOX
10月26日(日)鹿児島/鹿児島 SR HALL
11月1日(土)沖縄/SALT&PEPPER
11月2日(日)沖縄/那覇 桜坂セントラル
11月8日(土)福岡/DRUM Be-1
11月9日(日)広島/ナミキジャンクション


◆岡平健治 オフィシャルウェブサイト
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