【インタビュー】KNOCK OUT MONKEY、シングル「How long?」に「今の自分が吠えるならば」

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■僕の中ではちょっとディズニーっぽいイメージ(笑)
■間奏のベースはリスナーをちょっとビックリさせる感じに

▲亜太(B)

──続いて、カップリングの「If you fly」は?

w-shun:昔はこういうテイストの曲をよくやっていたんです。“スピードを上げて飛べ!”ということを歌っているんですけど、僕は昔はスノーボードが好きで、冬は毎年滑りに行くんですね。5~6年前に、それをテーマにした曲を作ったことがあるんですけど、去年の12月の曲作りでそのことを思い出して。今の自分たちが同じテーマで曲を作ったら、どういうものができるんだろうっていう意図のもとに作ったんです。聴く人が聴けばすぐに分かるようにしたかったので、メインのコードは5年前に作った曲と一緒だし、イントロのオクターブ・フレーズも昔の曲をイメージした。こうしたら昔の曲を超えられるんじゃないかとかワイワイやりながら作っていったんですけど、そういう曲の作り方をするのも初の試みだったので良い経験になりましたね。

dEnkA:ギターは「How long?」と同じように、シンプルかつストレートな方向でまとめました。間奏は結構考えてるなぁという感じのギターを弾いてますけど(笑)、この曲も分かりやすいほうがいいなというのがあって、イントロのテーマもあえてドレミロック的なものを。あとは、サビがすごくキャッチーだから、サビでパッと広がるようにしたくて、そこに向かうまでの歌中はタイトに。それに、わざとあまり良い音で録らないようにしたんですよ。音が決まり過ぎていると違う方向になりそうだったので、ちょっとローファイな音で。

──このギターのゲイン感は絶妙です。

dEnkA:要は最近っぽくない音なんですよね。1990年代の音で、2000年代とか2010年代っぽくない。メサ/ブギーのゲインをメッチャ落として鳴らすという、らしくない使い方をしたんですけど(笑)、それが自分のイメージしている音だったんです。こういう音を出す時はフェンダーとかを使う人が多いと思うけど、敢えてライブのメインであるメサ/ブギーとレスポールの組み合わせで。

亜太:昔の曲をフィーチャーしているということで、ベースはテンポ感も含めて慣れ親しんだ奏法でいくことができた。意識したのは、いかに心地好いドライヴ感を出せるかということ。個人的には、サビのコード進行がすごく気に入っているんですけど、そこはサウンドプロデューサーを交えたアレンジから出来たもので、僕の中ではちょっとディズニーっぽいイメージ(笑)。

一同:えっ、ディズニー(笑)?

亜太:俺の中ではね(笑)。どこかメルヘンな感じがあって、それが単なるハッピー・ポップではない重心の低いドライヴ感で引っ張る楽曲にしようという意識を生んだんです。あとは、過去の楽曲でも採り入れていた高音弦の和音を採り入れつつ、「How long?」とは違う切り口を活かせましたね。

──間奏のベースリフは左右に振っていませんか?

亜太:2本録りました。1本だけだとちょっと物足りない気がしたんですよ。ドラムとベースだけになるところで、もうちょっとベースを前に出す方法はないかなと思って。サウンドプロデューサーに相談したら、「重ねちゃえば?」と(笑)。弾いているフレーズは大したものではないけど、リスナーをちょっとビックリさせる感じに。

ナオミチ:この曲は、今までのKNOCK OUT MONKEY曲の中でも一番テンポが速い。うちはシンコペビートの曲が多いし、テーマがスノーボードということで、もうギリギリのところまでテンポを上げました。ドラム的に遊んだのはサビですね。サビでライドシンバルを使うことは滅多にないんですけど、ちょっと懐かしい感じにしたくて敢えてライドで攻めたという(笑)。あとは、かなり速い2ビートだけど、バタバタしたビートにならないことを意識してキックの音数を少し減らしたんです。ビートをスッキリさせることで、楽曲に洗練感を足せたんじゃないかな。

w-shun:歌に関しては昔作った曲のイメージがあるので、できるだけそこに寄せるように。わりと力を抜いて歌っているので「How long?」よりも落ち着いています。「How long?」とは違った楽しさがありましたね。イメージとしては僕らが中高生くらいの時に聴いていたBlink 182とかSUM 41、Zebraheadみたいなノリで歌おうと。僕らはアメリカのバンドと違って意外と細かいことをやっていたりするけど、彼らのノリが好きでずっと聴いていたりするので。そういう雰囲気を出しながら楽しげに歌ったら、歌録りはすぐに終わりました。

▲ナオミチ(Dr)

──バンドとしての表現力の広さを感じます。表現力といえば、通常盤に収録されているジャズ・テイストを活かした「TODAY ~another one~」には驚きました。

w-shun:前々アルバム収録曲「TODAY」の別アレンジですね。元の曲は速い4つ打ちでサビは2ビート。ライブでやると客席でファンがクラウドサーフしたりモッシュしたり、グァーッ!となる曲なんですよ。

dEnkA:結構な攻め曲です(笑)。

w-shun:ははは。ただ、改めて「TODAY」を聴き直したときに、この歌詞のテーマをもっと別の方法で聴かせることはできないかなと思って。それで一度自分達で曲をぶち壊して、再構築したんです。僕は日常生活では、ジャズやボサノバといったゆったりした音楽を聴くことも多いんですよ。ジャジーな方向でリアレンジしてメンバーに渡したら、みんながすごい形相になって。少しビビリました(笑)。

ナオミチ:そりゃなるって(笑)。

亜太:デモを持って来たのが、レコーディングの直前だったし(笑)。

dEnkA:あのときはマジか?と思った(笑)。で、やってみたらやっぱり大変でしたね(笑)。ジャズということでバッキングは全編指弾きしたんですよ。それにジャズはコードのヴォイシングがロックとは違うじゃないですか。センスを問われるところだから、少ない知識をかき集めて必死で考えました(笑)。

──やりますね。テイスティーなリードプレイも聴きどころです。

dEnkA:もうノリ一発的な感じでした。「TODAY」の原曲は結構メタリックな感じのリードをガンガン弾いているんですよ。そのニュアンスを少し残しつつも外して弾いているので、原曲と聴き比べてもらえると楽しいと思います。僕の中では最後のソロのオクターブ奏法がポイント。どうしてもジョージ・ベンソンっぽいフレーズをやりたかったので、ハマるのかどうかは分からないけど無理やり入れました(笑)。

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