【BARKS編集部レビュー】LEAR LCM-BD4.2、こんな低域、聴いたことない…
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ここのところ、とーってもお気に入りのカスタムIEMがある。LEAR(リア)という香港のカスタムIEMブランドのフラッグシップモデル、LCM-BD4.2である。最大の特徴は、片耳にバランスド・アーマチュアを4発/ダイナミックドライバーを2発搭載するという異端の6ドライバー・ハイブリッドモデルであるという点だ。LCM-BD4.2という型番は、そのままBA×4+Dynamic×2を意味している。
◆LEAR LCM-BD4.2画像
このLCM-BD4.2、その構造に負けず劣らずサウンド自体も大変個性的で魅力あふれるトーンを持っている。他に似たような質感を持つカスタムIEMも思い当たらない。まず最初に気付くのは、「高品質の音源はそのまま極上のオーディオ体験を提供してくれる」が、「高圧縮音源や音質の悪い音源は、そのまま粗が露わになってしまい聴くのがちょっとつらい」という、どうにもSっ気たっぷりの性格をしている点だ。とにかくツンデレなサウンドで、音源自体やプレイヤーの品質もそれなりの環境を用意しないとLCM-BD4.2の潜在能力を存分に楽しむことは難しい。とはいえ、ハイレゾ音源+据え置き高級オーディオなどでなくても320kbps程度の音源で各種デジタルオーディオプレイヤーでの再生環境でOKだ。
音色の最大の特徴は、文字通りダイナミックなトーンを聴かせる低域の質感にある。ウェットな質感だが非常にパンチがあり、床底を引っ剥がす地鳴りのような低域をラクラクと叩き出すことができる。こんな重低音サウンドは、Null Audioの初期型ElpisやJH Audioロクサーヌでも再現できないものだ。
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