鳴瀬喜博、IKUO、村田隆行という凄腕ベーシスト3名からなるザ・チョッパーズ・レボリューション。メンバーの顔触れやバンド名から激しいスラップやテクニカルなプレイの応酬を活かしたベーシスト向けの音楽をイメージするかもしれないが、彼らが作り上げる音楽はそういう類のものではない。非常にメロディアス(ベースで流麗なメロディーを奏でている)かつ音楽的で、親しみやすいものになっていることが印象的だ。1stアルバムから3年ぶりにリリースされるニューアルバム『3B』もスタンスに変化はなく、インストゥルメンタルに馴染みがないリスナーも楽しめる一作に仕上がっている。プレイヤーが聴くとのけぞらずにいられない高度なテクニックと聴きやすさを両立させた彼らの手腕は、さすがの一言に尽きる。

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■3人が一つになって、攻めた音楽を提示することをテーマにして制作に入りました
■アームは良いよ

――4月6日にリリースされるザ・チョッパーズ・レボリューションの2ndアルバム『3B』は、どんなテーマのもとに作られた作品でしょう?

村田:3年前に作った1stアルバムは、お祭り感を出すということがコンセプトとしてあったんです。ベーシストが3人集まっているというだけで祭り感があるじゃないですか。それを活かして、いろんな曲調で祭り感を出したんです。それに対して今回の2ndアルバムは、バンド感という言葉がキーワード的にありました。ザ・チョッパーズ・レボリューションを組んでから4年間がんばってライブをしてきたし、今回参加してくれているサポート・メンバーは僕ら3人が何かしら関わっている人達なので、すごくバンド感が強まっていたんです。それに、3ピース・ベース・バンドで2ndアルバムまで出したのは、たぶん僕達だけだと思うんですよ。それに、攻めの姿勢でいきたいというのもあって。今回は3人が一つになって、攻めた音楽を提示することをテーマにして制作に入りました。

――攻めの姿勢は、楽曲からもプレイからも感じました。それぞれの自作曲を、どういう想いのもとに作ったのか話して頂けますか。

村田:1曲目の「Cosmic Crash」は、1stアルバムの時に僕が書いた「Evolution」という曲を、今の感覚でリィシューした感じの曲です。僕は、この曲のドラムを叩いてくれた坂東(慧)君とギタリストのマサ小浜さんと一緒に、もう7~8年3ピース・バンドをやっているんですね。そうしたら、レコーディング中にキーボードの白井(アキト)君に、「これ、マサさんのギターの音が聴こえるんですけど」と言われて。実は、僕もずっとそう思っていたので、マサさんにも参加してもらいました。「Cosmic Crash」は攻めの姿勢を感じてもらいたいアルバムの一曲目ということで、そういう意識のもとに作ったし、坂東君にもド頭に凄いチョップを入れてくれとお願いしました(笑)。ベースは前作からの流れで、3人が一つのスタンスの中で、どう表現するかというアプローチになっています。あとは、この曲では、BOSSが最近出したコンパクト・エフェクターのボコーダーを使いました。全編に入っているボコーダーは、ベースでやっているんです。たぶん言われないと分からないと思いますけど(笑)。ソロでボコーダーを使っている部分は、ボコーダー・トーンとノーマル・トーンでコール&レスポンスをしているように仕上げました。

IKUO:2曲目の「Chopper Revo Shopping Part2」は、1stアルバムに入っていた「チョパレボショッピング」という曲の第二弾です。「チョパレボショッピング」は、3本のベースを完全にセンターとLRに振り分けて、うまく絡んだり、ハモったり、バッキングに回った後にメロディーを弾いたり…というアプローチになっていて、今回もそれと似たものを作りたかったんです。3年ぶりの音源ということで、ザ・チョッパーズ・レボリューションに初めて触れる人に対して、自分達はこういうことをやっていますよ…ということが分かりやすく伝わる曲があったほうが良いなと思って。それで、タイトルも同じだし、ウワモノのシンセとかもほぼ同じで、極端に言うとコードが違うくらいという(笑)。そういう曲を、敢えて作りました。ヘッドフォンで聴くとベースの定位がはっきり分かれていて、それぞれがやっていることがクリアに聴こえて、楽しんでもらえると思います。

村田:僕は、この曲の鳴瀬さんのソロがすごく好きです。突然、これは何の音だろうというソロが入ってくるという(笑)。

鳴瀬:いや、絶対2人とも何かやってくるだろうと思ってさ。それで、こっちもやってやろうと思ったんだ(笑)。聴いてくれた人が、ハッとするものにはなったかなと思う。4曲目の「Cry for the Moon」は、俺がだいぶ昔に書いた曲。日本通信教育連盟が、今はユーキャンって社名だけど、通信教育のテキストを出していて、俺はベースの教則本を作ったんだ。最初はカセット8本入りで、改定を重ねてCDになって、その後DVDも付いてという風に変わっていって。「Cry for the Moon」は、その教則本用に書き下ろした曲で、ちゃんと音源化されていなかったから、今回入れることにしたんだ。前作でも俺はバラードを書いて、タカ(村田)にバッキングをやってもらって、IKUOにボトムといえない、リード・ボトムをやってもらって(笑)。今回もその感じが良いなと思って、そういうアレンジになっている。

――「Cry for the Moon」や「Moratorium」「H.H.B」などで、ガットギターのような音が鳴っていませんか?

鳴瀬:それは、エレアコのハイCベース。フレーズ的にもオクターブ奏法を結構やるからアコギっぽく聴こえるんだと思う。その「Moratorium」という曲ではやはりハイCベースで、カッティングもしている。

IKUO&村田:そう! ベースでカッティングするという(笑)。

鳴瀬:ハハハ(笑)。ハイCなら、そういうこともできるから。今回ハイCベースを結構多用したね。それとチョッパー物は8弦を使うようにしているんだ、個性を出すために。個性を出さないと埋没しちゃうから(笑)。あと、アームも使ったりしてる。

――えっ、アームですか? ということは、8弦ベースでアーム付き?

IKUO&村田:そうそう!!(笑)

鳴瀬:アームは良いよ。2人に“グァーッ!”と凄いことをされても、ディストーションを踏んでアーミングすれば一発でOKだから(笑)。

――やっぱり、鳴瀬さんは最高です(笑)。

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