【インタビュー】夕霧 (DaizyStripper)、不屈の10年を語る「もう1度、ここから夢見ようか」

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■底が見えない闇を抱えていたとしても
■強い光を当てれば闇を飛ばせる

──長く続けていればそれだけいろいろなことがありますよね。これまでの話を振り返れば、ほぼ1年に1回以上、大きなことが起こってる(笑)。

夕霧:ははは、ありましたね(笑)。今のマネージャーが1度離れて、スタッフとの意思疎通がうまくいかなくてゴタゴタした時期もあったし。2010年5月の九段会館公演は初のホールワンマンだったんですけど、みんな疲れきっていたんですよ。特に風弥は作曲やライヴ制作とか負担が大きかったから、MCで立ち上がって煽った後、座ろうとしたらそのままドラムセットに倒れこんじゃった。担架で運ばれて、意識はすぐ戻ったんですけど、ライヴが40分中断して。

▲ワンマンツアー<LOVE AFFAIR TOUR>FINAL/2010年5月29日@東京九段会館ライヴレポートページへ

──えっ! それでもライヴを再開したんですか?

夕霧:「ここで終わるのは納得できない。バラードだったら叩けるから3曲だけやらせてくれ」って、風弥が。で、出ていったら「もうやめて!」「やめさせてあげて」っていう声が飛んできてね。ドラムがドーンって鳴った瞬間、全員、超泣きながら演奏したこともありましたね。

──伝説のライヴですね。いろいろな日々を経て、初ライヴから丸10年を迎える6月5日のTOKYO DOME CITY HALL公演はどんな気持ちで臨みますか?

夕霧:10年間の感謝の気持ちかな。支えてくれたスタッフ、ファンのみんな、親、兄弟、友達。「いいバンドだね」って言ってもらえるライヴにしたい。

──いい曲が多いね、とかじゃなく?

夕霧:それも嬉しいけど、6月5日に関しては観た人たちが「いいライヴだったよ」じゃなく「いいバンドなんだね」って言ってくれるライヴにしたい。あとは10周年のファイナルということもあって、遠くから観に来てくれる人や初めて観に来る人もいると思うんですね。みんなDaizyStripper以外にも愛しているバンドがいるだろうけど、「コイツらだったらずっと観てられるかも」っていう安心感を与えられるライヴにしたいですね。すぐに飽きちゃう音楽じゃなく、ゆるくずっと好きでいられるような。

──ライヴのタイトル通り、いつでも帰ってこられるような場所?

夕霧:まさに! みんなが帰りたくなった時にいつでも帰ってこられるような良い状態をずっとキープしておきたい。みんなの喜ぶ顔が見たいんですよ。

──DaizyStripperのライヴは温かいし、ポジティブですよね。いつのまにか気持ちが解放される。

夕霧:ネガティブなメンバーはあまりいないし、そんなにネガティブな曲もないですからね。いろいろな励まし方があると思うけれど、俺ら、ちょっとぐらい光を当てても届かないような底が見えない闇を抱えていたとしても、さらに強い光を当てれば闇を飛ばせると思ってるんです。『北風と太陽』の話じゃないけど、光と闇が本気を出して戦ったら俺は光が勝つと思うし、そういうバンドでいたい。みんな何かしらの闇は抱えているけど、俺たちに触れたらふわっと明るくなるようなライヴをしていきたいですね。そこは昔から変わってない。

──近年のシーンは、死にたいと思いつめる人を励ます楽曲も多いけれど。

夕霧:そうですね。DaizyStripperの場合は「俺も病んでるよ。だから、一緒に頑張ろう」じゃない。「その闇もいつか終わるし、その時にしか味わえないから楽しんだほうがいいよ」って。「また辛くなったらライヴに来ればいいじゃん」って感じかな。

──最後になりましたが、メジャーデビューが発表されましたね。

夕霧:はい。7月26日にデビューシングルがリリースされます。結成10周年のバンドがメジャーにいくのって、相当異例らしいんですけど(笑)。

──異例だと思います。

夕霧:俺らに声を掛けてくれたビクターにはすごく感謝していますし、可能性を感じてくれたことが嬉しいですね。俺らとしては「メジャーにいくぜ! やった!」って大風呂敷を広げるという気持ちはないんですよ。今までやってきたフィールドのままメジャーにいく感覚なので、変わらずにカッコいい音楽を届けます。デビューシングルが自分たちにとって、ある意味、本当のスタートだと思っているので、ひとことで言うなら「もう1度、ここから夢見ようか」っていう曲にしました。

──いい10周年ですね。デビューシングルは新たな「decade」のような立ち位置になるのかな?

夕霧:あんなに明るくポップな曲じゃないけど(笑)、リスタートというか、「オラ行くぞ〜!!」って感じですね。

取材・文◎山本弘子



■<10th Anniversary 47都道府県TOUR 2017 GRAND FINALE「KISS THE FUTURE~僕らの帰る場所~」>

6月05日(月)東京・TOKYO DOME CITY HALL

■<10th Anniversary 47都道府県TOUR 2017「僕らの帰る場所」>

2月01日(水)徳島・徳島club GRIND HOUSE
2月02日(木)香川・高松DIME
2月04日(土)岡山・岡山IMAGE
2月05日(日)島根・松江AZTiC canova
2月07日(火)鳥取・米子AZTiC laughs
2月08日(水)広島・広島SECOND CRUTCH
2月10日(金)愛媛・松山サロンキティ
2月11日(土)高知・高知X-pt
2月18日(土)熊本・DRUM Be-9 V2
2月19日(日)鹿児島・鹿児島SR Hall
2月21日(火)宮崎・宮崎SR BOX
2月22日(水)大分・DRUM Be-0
2月24日(金)福岡・DRUM Be-1
2月26日(日)長崎・DRUM Be-7
2月28日(火)佐賀・LIVE HOUSE GILES
3月01日(水)山口・LIVE rise SHUNAN
3月03日(金)静岡・浜松窓枠
3月11日(土)滋賀・滋賀U☆STONE
3月12日(日)兵庫・神戸VARIT.
3月14日(火)和歌山・和歌山CLUB GATE
3月15日(水)奈良・奈良NEVER LAND
3月17日(金)京都・京都MUSE
3月18日(土)三重・松阪M’AXA
3月20日(月)岐阜・柳ケ瀬ants
3月26日(日)福島・club SONIC iwaki
3月28日(火)宮城・仙台MACANA
3月29日(水)岩手・the five morioka
4月01日(土)青森・青森QUARTER
4月02日(日)秋田・club SWINDLE
4月04日(火)山形・MUSIC SHOWA SESSION
4月12日(水)山梨・甲府KAZOO HALL
4月13日(木)長野・長野LIVE HOUSE J
4月15日(土)新潟・Live Hall GOLDEN PIGS BLACK STAGE
4月16日(日)富山・Livehouse Soul Power
4月18日(火)石川・金沢AZ
4月19日(水)福井・福井CHOP
4月21日(金)北海道・札幌COLONY
4月22日(土)北海道・札幌COLONY
4月29日(土)神奈川・新横浜NEW SIDE BEACH!!
4月30日(日)埼玉・HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
5月03日(水)千葉・柏PALOOZA
5月04日(木)茨城・水戸LIGHT HOUSE
5月06日(土)栃木・HEAVEN'S ROCK宇都宮VJ-2
5月07日(日)群馬・高崎club FLEEZ
5月13日(土)大阪・江坂MUSE
5月14日(日)大阪・江坂MUSE
5月16日(火)愛知・名古屋ELL
5月17日(水)愛知・名古屋ELL
5月27日(土)沖縄・桜坂セントラル


■7th Full Album 『HOME』

2017年1月11日(水)リリース
【A-TYPE(CD+DVD)】PLGC-129/¥3,980(tax in)
<DVD>
MUSIC CLIP「明日が来るなら」「MY WAY」「ARREST」「アマカラ」
MUSIC SLIP+MAKING 「明日が来るなら」「MY WAY」
【B-TYPE(CD+CD)】PLGC-130/¥3,500(tax in)
<CD>
2016.6.5 DaizyStripper 全国47都道府県制覇TOUR FINAL &
9th Anniversary Special Live「KISS THE FUTURE~47 Runners High FINAL~」in 日比谷野外大音楽堂LIVE音源前半
【C-TYPE(CD+CD)】PLGC-131/¥3,500(tax in)
<CD>
2016.6.5 DaizyStripper 全国47都道府県制覇TOUR FINAL &
9th Anniversary Special Live「KISS THE FUTURE~47 Runners High FINAL~」in 日比谷野外大音楽堂LIVE音源後半
【D-TYPE(CD)】PLGC-132/¥3,000(tax in)
01.Welcome Back
02.VICTORIA~氷の女王~
03.ARREST -HOME ver.-
04.NAKAYUBI
05.MY WAY
06.Flying New World
07.自由がお帰り
08.in Daylight
09.The End of Music
10.明日が来るなら
11. KoppaMiJiN
12.アマカラ -HOME ver.-
13.GOD SPEED
14.HOME
15.キボウノカケラ~Shiny Days~


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