【連載】山岸賢介(ウラニーノ)[vol.12]「バンドマン用語集第2弾」

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お久しぶりですBARKSさん。忘れた頃に更新します。決して忘れていたわけではありません。突然ですが今回からこのコラムを月一で更新しようと思います!年一から月一へ!すごいペースアップですね。果たして天下のBARKSさん対応してくださるでしょうか!?

さて前々回のコラムで書いてご好評いただきました、知って得する「バンドマン用語集」の第2弾です。これをライブハウスでさらりと使えばそれだけであなたもバンドマン。

1、「押す、巻く」
これはご存じの方も多いでしょう。イベントにはタイムテーブルというものがちゃんとあります。バンドマンがみんな持ち時間を守ってタイムテーブル通りにイベントが進行することは、ほぼありません。昔は「持ち時間オーバーしたら照明と電源を落とします」という恐ろしい脅し文句でバンドマンを震え上がらせるライブハウスもありましたが、最近はあまり見ませんね。さて、そんなわけでイベントはだいたい後半に進行するに従ってタイムテーブルより遅れてきます。これを「押す」と言います。逆にこれが時間より早く進行してしまうことを「巻く」と言います。だいたいイベントが進行してタイムテーブルとの誤差が生じてきた時に使う用語ですが、主催者側の都合で意図的に「押す」場合があります。「あれ?開演時間なのにライブ始まんないぞ?」。そう思ったことありませんか?これは客入りが芳しくなかった場合、あえて5分、10分と「押す」ことによって時間を稼ぐのです。「5押し」とか「10押し」と言います。ちなみにマドンナが登場するのに2時間押したのはこれに該当しません。たぶんマドンナの気分です。
余談ですが、タイムテーブルもバンドマンは「TT」とか「タイテ」とか言ったりしますね。

2、「板付き」
対バンライブを見に行った時、転換中に次のバンドがセッティングしていますでしょう?セッティング完了して一回いなくなりまして、登場SEが流れて改めて登場!「今さっきまでおったやん!」と言わずに大きな拍手で迎えてください。この始まり方は一般的と言えるでしょう。これに対し、始めからステージにいる状態でライブをスタートすることを「板付き」と言います。覚えたら使いたいと思いますので、使用例を1つご紹介しましょう。幕があるステージでライブが始まる場合、ゆっくりと幕が上がってそこにメンバーがすでにかっこよく立っていたら、「お!板付き!」と叫んでください。つまみ出されます。

3、「ゴッパー」
今回はこれで最後です。「ゴッパー」。これわかる人は上級者ですね。ライブハウスで使われているマイクは様々ですが、ボーカルマイクで使われる最も一般的なマイクが「SHURE」というメーカーの「SM58」というマイクです。このマイクが通称ゴッパーと呼ばれるマイクです。58だからゴッパー。マイク界の超スタンダード、スニーカーでいうならコンバースのオールスター、カップラーメンでいうなら日清カップヌードルのしょうゆ味。どこのライブハウスにも必ずあり、特にマイクを持ち込まなければボーカルマイクはだいたいこれになります。よくライブに行ってる人ならたぶん見たらわかると思います。10月10日がドラムの日に制定されたそうですね。普段ゴッパーにお世話になってるボーカルの皆さん、5月8日をゴッパーの日にしませんか?
さて、かくいう私ですが、私はSHUREのSM87を愛用しています。ゴッパーに習って「パーナナ」と言ってはいけません。ただの怪しい業界人に見られます。ただの「ハチナナ」です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。最後におさらいです。以下の文章を聞き流してください。勉強しなくていいんです。聞き流すだけでいいんです。

「お世話になりますウラニーノの山岸です。明日のTTご確認ください。5押しで板付きで始めます。マイク持ち込みなしでゴッパーお借りします」


◆【連載】山岸賢介(ウラニーノ)「ツアーメン~バイトのシフトに入れない~」まとめページ
◆ウラニーノ・オフィシャルサイト
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