【連載】vistlip 海の「裏側の観え方。」#5 シングル制作

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遂に「It」「Timer」というシングル2作品のリリースが発表されました。今回の裏側はそれのレコーディングやらなんやらの制作過程を書き綴っていこうかなと思います。

◆関連画像

今回のシングル、ちょこちょこメンバーからも発信しているんですが、元々は1枚のつもりでした。うちの音源制作の進め方、ここ数年はありがたい事に出したいタイミングで出したい物を出させて頂いてます。

流れを要約すると
(1)
スケジュール的に少し空く時期を見つけて、期限をつけて作曲期間を設ける。今回はここでシングルを出そう、ってとこまで決まってました。うちは全員一曲丸ごとではなくワンコーラス作ります。

(2)
期限が終わったタイミングで各々どの曲が良いと思うか、どの曲を収録するか、どの曲をどうアレンジしていくかの話し合い。共作になってる曲は大体ここで違うメンバーがバックの演奏を作り変えてみよう、とかメロディをいじってみよう、とかって話しになります。例えば作曲「Yuh Tohya」ってなってる場合はYuh(G)の持ってきた曲をTohya(Dr)が大胆にどこかしら曲自体をアレンジして作り変えたって感じですね。先に名前のあるメンバーが基本原曲持ってきて、後のメンバーが作り変えつつ二人で一緒になって作ってみるという。
今回はこの時点で候補曲が多く、メンバー4人の各々の良い曲があったのでシングル2枚出せないかと相談。しかし即答での返事はもらえず。

▲ドラムレコーディング

(3)
次に各々候補に上がった曲を作り変えたり、ワンコーラスだったものをフル尺で作り上げたり、自分のパートのアレンジを突き詰めてみたりします。それがある程度進んだら再度話し合い。場合によってはここで候補曲が減る場合も、増える場合もあります。

(4)
絞った中で実際どういう形で出すのか、ってのまで決まったらレコーディングです。まずはドラム。そこから弦楽器。リリースの形態が決まってない状態でレコーディングする時もあります。場合によってはここまでやって出さないっていうパターンもありますね。納得いくものにならなかったり、今リリースするのは違うんじゃねーかってなったりも稀にあるわけです。

▲ベースレコーディング及びYuh(G)の機材整理

(5)
ここらで大体ミュージックビデオになる曲、シングルなら1曲目がどれかってのは決まってくるので、メインビジュアルになるイメージを頭の中でこねくり回しながら、ジャケットのイメージをデザイナーと共有しつつ作製していきます。並行して衣装のイメージも考え始めます。うちの場合は基本俺が衣装集めてきて、少し直しやカスタムをスタイリストに頼んで、その時点で足らない、理想的な物が世の中に見当たらない場合は、それもデザイン画を渡して作ってもらいます。割とスタイリストに全任せだったり、イメージだけ伝えてお願いするってバンドとかの方が多いみたいなんで、うちの衣装の打ち合わせと作製は特殊らしい。
その二つがなんとなく見えてきたら写真とミュージックビデオの打ち合わせをしながら、どんな感じにするか、カメラマンや監督と考えます。この時点でまだ自分のギターのレコーディング終わってなかったりすると、脳内がもうなんか割と凄まじい感じになります。
「It」がここまで進んだ位でレコード会社からシングル2枚のリリースの許諾がおりました。一安心。

▲ボーカルレコーディング

(6)
ビジュアルイメージ作ってるのと並行して歌のレコーディング。歌録りは基本的に智(Vo)と俺と作曲者でやってます。歌が実際入らないとイメージが決まり切らないので。あとはたまにレコーディングで智にここになんか入れて、とかここの部分はそっちで歌って、とかってのもあるしね。
歌詞は歌入れの直前まで練ってる事が多いので、ここでやっとテーマやなんやら明確に見えてきます。スムーズに行ってれば、ジャケットやらなんやら着手する前にミュージックビデオの曲はできてるんだけど、スタジオの空きや自分たちのスケジュール次第ではデザイン周りを先にやってる事もあります。先に曲のテーマや歌う内容の大枠は智から聞いてて作ろうとしてる物の共有はしてるんだけど、万が一歌詞や歌の入ったものと先に作り出してるイメージが変わってきてたら、デザイナーや監督に急遽連絡入れて、色々変更点を伝えてまとめあげます。

▲「Timer」出演者

(7)
衣装も完成させて実際に写真撮影、ミュージックビデオ撮影。ジャケットも表紙部分の初稿が上がってきます。ここ数年お願いしているカメラマンと監督、ずっと一緒にやってるデザイナーは、本当にイメージを一つ二つ越えた物の作り上げてきてくれます。イメージの共有がうまくいかない方だったりすると、そこのすり合わせが結構大変です。

(8)
シンセアレンジも全て終わった状態で、スタジオで全員揃ってミックス作業。ここで何をどう出すかっていうバランス調整をします。ここがうまく行かないと台無しになっちゃうんですね。さらっと終わる場合もあるし、1曲に何時間もかかる場合も…そしてごく稀に…歌い直したりとかもしてます。歌詞がやっぱり違うってなったり、ニュアンスが違うってなったりとか、ね。

▲最後に撮ったシーン

(9)
最後にマスタリングです。ミックスは入ってる要素全部のバランス、出方の調整って感じなんですが、マスタリングではバランスの調整が終わった曲自体の全体的な質感だったりをいじっていきます。プレイヤーとかについてる、イコライザーでかかるようなものを全体にかけるというか…ちょっと説明が難しい。因みに今日「Timer」のマスタリング終了です。

(10)
後はデザイン周り、写真選んだり加工したり合成したり、ミュージックビデオの編集に立ち会ったりなんだりして完成。

とこんな感じです。わかるかなーわかりにくいかなー。こんな事をしています。今回に関しては8月から始めて、10月の末で2枚目の(9)まで進んでます。そしてレコーディングしてる時って、出すか出さないか、いつ出すかってのが確定してない事が多いので、実際やってる時は何も公にはできなかったりするんですよね。下手な事言うと事務所やレコード会社の方から怒られます。

▲ミュージックビデオ協力者

ここ三ヶ月そんな感じでした。そしてそんな感じの色々が終わりかけた所でツアー<vistlip 10th Anniversary Tour「Encounter the Phantoms」>が始まりましたね。初日は終わったんだけど、このツアー当たり前だけど今までのツアーとは全く違うものなので非常にやってて面白い。

次回はライブの話…にしようかはまだ正直悩んでます。前にライブの事書いたのからそんな離れてないからね。どんな事知りたいんだろう皆…というかどんな事なら面白い記事になるんだろう…。

▲時間も長かったので皆終盤疲れが出てきました

19thシングル「It」

発売日:2017年11月8日(水)
【LIMLTED EDITION】(初回生産限定盤)(CD+DVD)
品番:MJSS-9200〜9201
価格:¥1,500+税
[CD]M1:It
[DVD]ROUGH the vistlip

【vister】(CD+DVD)
品番:MJSS-9207〜9208
価格:¥1,500+税
[CD]M1:It 
[DVD]「It」Music video&making

【lipper】(CDのみ)
品番:MJSS-9202
価格:¥1,000+税
[CD]
M1:It
M2:Persona

※初回生産仕様:メンバートレーディングカード(全10種類)

20thシングル「Timer」

発売日:2017年12月6日(水)

【LIMLTED EDITION】(初回生産限定盤)(CD+DVD)
品番:MJSS-09209~10
価格:¥1,500+税
※収録内容:未定

【vister】(CD+DVD)
品番:MJSS-09211~12
価格:¥1,500+税
※収録内容:未定

【lipper】(CDのみ)
品番:MJSS-09213
価格:¥1,000+税

※収録内容:未定

<vistlip 10th Anniversary Tour「Encounter the Phantoms」>

10月21日 仙台RENSA
~[Left side LAYOUT[idea]]~

11月3日 福岡DRUM LOGOS
~[VIIth anniversary tour “Progressive Jack Pot”]~

11月16日 名古屋DIAMOND HALL
~[FBA]~

11月24日 大阪BIGCAT
~[Sequence of chronoghraph]~

12月1日  豊洲PIT
~[the end of ORDER MADE]~

12月3日  金沢EIGHT HALL
~[revelation space]~

12月13日 札幌PENNY LANE24
~[GATHER To the THEATER]~

◆vistlip オフィシャルサイト
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