【インタビュー】KNOCK OUT MONKEY、崩壊危機を乗り越えて「新しいミクスチャーを自分たちがつくる」

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■4人で壁を乗り越えて
■もっともっと先へ行きたい

──「sunshine」は獰猛なイントロとキャッチーなサビとのコントラストなども含めて、緻密に作ったからこそ成立したことがわかります。ミクスチャー感覚ということでは、レゲエテイストを巧みに活かした「Tears」も注目です。

w-shun:「Tears」はスローなレゲエかと思いきや、サビはレゲエではない構成。いつもは僕発信のデモをもとに、4人でああだこうだ言いながら曲を形にしていくけど、この曲はやりたいことがすごく明確だったから、アレンジを各メンバーに託した結果、ほぼデモのままになりましたね。しっかりレゲエをしていたいし、サビはハードロック色を出したかった。今までもこういうミドルチューンもあったけど、個人的には一番好きなミディアムバラードに仕上がりましたね。

──他にない、独自の魅力を持った曲に仕上がっています。

w-shun:僕が好きなレゲエにニッケルバックの「Photograph」的な要素を足せないかなと思って、試行錯誤しながら作った曲です。それが自分の中でのミクスチャーなんですよ。自分が好きでルーツを知っているもの同士を組み合わせて、新しい良さを引き出す。「Tears」は今回の他の曲とは違うテイストだけど、ミクスチャーという言葉の中に納まっているんです。

──“泣いたっていいんだよ”という温かい歌詞や、泣きのギターなども注目です。

dEnkA:ソロはアドリブです。なんのイメージもない状態でスタジオに行って、「なに弾いてるかわからへん」とか言いながら何回か弾いて、その中からベストなテイクを選びました。

w-shun:歌にソロが被ってくる後半部分を聴いたときは、すごくグッときましたね。“こういうソロを弾けるギタリストがいるのはKNOCK OUT MONKEYの大きな強みやな”と改めて思いましたし。で、歌詞は……まぁ、エモかったんでしょうね(笑)。この歳になって、初めてわかるものもいっぱいあって。たとえば若い頃は、“男が泣くのはカッコわるい”と思っていたんですよ。でも、それを超えて、ダムが決壊するじゃないけど、涙が止まらなくなるときってあるじゃないですか。もう本心で泣いているわけで、そこに嘘は一切ないから、人として本当に美しい姿だと思う。だから、“決壊して涙がこぼれそうになっているんやったら、もう泣いてしまったほうがスッキリせえへん?”ということを歌詞にしました。自分もそういうふうになりたいという願望でもある。それに、KNOCK OUT MONKEYにはこれまで、“こう聴いてほしい”と思いを込めた曲は意外となかったんですよ、いつも本当に自分の心情を書いているだけなので。そういう意味でも、思い入れの深い1曲になりましたね。

▲ナオミチ (Dr)

──歌詞の面でも新しい面を見せましたね。さて、『BACK TO THE MIXTURE』はKNOCK OUT MONKEYの強い意志が感じられると同時に、新たな魅力も味わえる一作になりました。10月から2019年1月まで、この作品を引っ提げた全国ツアーが開催されます。

w-shun:今年前半に7都市を廻るツアーを行なったんですけど、そのときとは全然違うライブをやりたいですね。もちろん、すごくいいツアーだったけど、今回のリリースツアーでは違うことをやろうということをメンバーと話しています。

──4人の結束がますます深まったところで開催されるツアーですし。

w-shun:今までは僕だけがアイディアを発信して、それをメンバーが受け入れてくれるという形が多かったけど、最近はみんなから意見がたくさん出てくる(笑)。だから、4人でやっている感とか4人でつくりあげていく感が全面に出るツアーになる気がしていて。いろんなことをクリアして臨むライブはやっぱり楽しいし、そういう環境が“次はこうしたい”という意欲を掻き立てるんです。今はまさにそういう状態だからきっといいツアーになるはず。

dEnkA:今はメンバー全員がライブを楽しんでいて、それがフロアに伝わるくらいな感じになってきていると思うんですよ。でも、そのままで終わりたくない。想像できてしまうライブの、もっとその先へいきたい。だから、またひとつ壁にぶつかって、4人で乗り越えて、もっともっと先へ。挑戦的なことをしたいなと思っています。

w-shun:やりたいね。新しいことに挑戦するんだけど、dEnkAはいつもどおりレスポールを持っているというのもいい。

dEnkA:いや。挑戦だから、いきなりストラトを弾いているかもしれない(笑)。

w-shun:似合わへんから、それだけは絶対やめて(笑)!

取材・文◎村上孝之


■ミニアルバム『BACK TO THE MIXTURE』


2018年9月19日発売
¥1,800+税 / JBCZ-9081
01. Black or White
02. It’ s going down, No doubt
03. sunshine
04. Sailing day
05. Tears
06. FAKE
【Extra Live Track】
07. RIOT (Live)
08. One world (Live)
09. 旅人 (Live)
10. Greed (Live)
※収録全10曲

■<KNOCK OUT MONEKY TOUR 2018-2019 “BACK TO THE MIXTURE”>

10月06日(土) 千葉 LOOK
10月07日(日) 愛知・名古屋 ElectricLadyLand
10月13日(土) 広島 SECOND CRUTCH
10月14日(日) 福岡 DRUM SON
10月27日(土) 京都 KYOTO MUSE
11月04日(日) 香川・高松 DIME
11月10日(土) 静岡・浜松 FORCE
11月11日(日) 東京・渋谷 WWW X
11月23日(金・祝) 宮城・石巻 BLUE RESISTANCE
11月25日(日) 北海道・札幌 BESSIE HALL
12月01日(土) 富山 SOULPOWER
12月02日(日) 新潟 GOLDEN PIGS BLACK
01月06日(日) 大阪 BIGCAT
※全公演ワンマン
▼チケット
¥3,500(税込 / オールスタンディング / ドリンク代別途)
一般発売:8/25(土)〜

■オフィシャルFCサイト『KOMmunity コミュニティー

2018年9月4日(火)オープン
月額:400円(+税)
https://knockoutmonkey.com/
※会員になると、チケット先行への最速お申込みやここでしか見れないデジタルコンテンツの配信など、様々な特典をお楽しみいただけます。


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