【XFLAG公式】リミックスコンテストvol.2審査開始、「アイデア勝負」「でき上がったものの面白さで判断したい」

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素晴らしいクオリティの作品が全国から多数寄せられた「【XFLAG公式】リミックスコンテストvol.1」に続き、第二回目の開催となった「【XFLAG公式】リミックスコンテストvol.2」が5月13日(月)に応募締切を迎えた。最終的に100作品近い応募が殺到し、現在は11組の審査員による審査が行われている。

ミュージシャン/クリエイターから、レーベル、メディア、音楽制作関連企業に至るまで、多岐にわたる審査員を配している点も「【XFLAG公式】リミックスコンテスト」の特徴のひとつであり、1位を決めるコンテストではなく、多角的な側面から素晴らしい作品を表彰していこうと志すものだ。

ここでは、11組の審査員の中から、新たに審査員として加わることとなったDTMステーションの藤本健と、Rock oN Companyの安田都夢のふたりに、本コンテストに参加するにあたっての想いや審査基準について話を聞いた。


──おふたりは、普段どのようなお仕事をされているのですか?

藤本健:元々は雑誌のライターをしていましたが、今は「DTMステーション」と「AV Watch」という2つのサイトの運営をしています。制作周りのややテクニカル寄りの記事を書くブロガーに近い仕事ですね。

──音楽との関わりは?

藤本健:高校生の頃に音楽に興味を持ち始めたんですが、機材は高くて買えなくて置く場所もなく、まず自分でシンセを作ってみたんです。回路を作ってパソコンと繋ぎ、シーケンサーを作って演奏できるところまで持っていきました。自分天才なんじゃないかと思いましたね(笑)。それが高校2年生くらいの時で、夏休みに色々な会社に持って行ったら、5社の内5社からオッケーをもらって、1番条件の良いところから製品化することになったんです。そこから音楽をやらせてもらっているという感じですね。結局エンジニアの道ではなく、ライターをしていますけど(笑)。

──天才ですね(笑)。安田さんはどのようなお仕事を?

安田都夢:僕は、Rock oN Company渋谷店で販売の仕事をしています。アーティストの方やクリエイターの方など音楽に携わる色々な方が来てくださる音楽制作機材専門ショップで、コンピューター周りの音楽専門機材を中心に取り扱っています。もちろん一般の方も歓迎なので、これから音楽を始められる方でもどんどん来ていただければと思います。

──そんなおふたりが、このリミックスコンテストの審査員として参加するに至った動機はなんですか?


▲藤本健

藤本健:スリープフリークスの社長さんからお声がけいただいたのですが、vol.1で審査される面々を見て、音楽業界の皆さんが集まっていて、一緒に参加できたら面白そうと思ったのがきっかけですね。皆で盛り上げて「クリエイターが集まるような場を作りたい」という想いにも共感しましたし、何か協力できることがあったら協力しますよってところで参加させて頂きました。

安田都夢:僕も同じなんですが「クリエイターが集まる場を設ける」というのが、うちのお店としてもすごく面白く感じたということと、どんなアイデアがくるのか単純に興味がありました。自分が知らなかった機材の使い方だったり、音の出し方だったり、そういったことへの期待も含めて参加させて頂きましたね。

──今回の応募者に期待していることは、どんなものですか?


▲安田都夢

安田都夢:やっぱりアイデア勝負ですかね。もともとバンド上がりなので、バンドインスト系が好みだったりはするんですけど、面白ければオッケーです。とにかく「その発想はなかった」と思わせて欲しいです。アイデアを生み出す人は本当にすごいなと思っていまして、そういったものは機材とか云々じゃないんだと思います。まあ自分は機材を売る立場なんですけどね(笑)。何かキラリと光る部分が見えればいいなと思います。1位を選ぶコンテストではないので、みんなで選んだ曲を褒め合う感じでいきたいですね。

藤本健:過去のリミックスコンテストに参加した時に感じたことでいうと、全楽曲の中で自分の中で真剣に聴けるのは1~2割くらいなんですよね。どうグッとくるか、少なくとも音楽として楽しいなと思えるものに期待したいです。小手先の技術ではなく、聴いた感じで全体として楽しいものになってればいいなと思います。作曲としてどの曲がいいかという話であれば審査基準は全然変わってきてしまうと思いますが、今回はリミックスコンテストですから、でき上がったものの面白さで判断するつもりでいます。

──ここから、これからの音楽業界を牽引するような人物が現れるといいですね。

安田都夢:ビジュアル要素というか魅せ方も大切で、最近の流行で言えば動画コンテンツ=ビジュアル的な要素が重要だったりするので、ただ曲を作るというよりはそういう要素を考えられる人じゃなきゃダメなんじゃないかと思いますね。何と一緒にどう曲を魅せていくのかというところですかね。

藤本健:人と繋がり、共に作品を作っていく力も大切と思います。最近ではニコニコ動画やyoutubeでも、音楽だけを作っている人は作品をアップし辛くなっているように感じます。音楽は得意だけど映像は苦手という人も多いと思いますが、そういう人たちが評価されないのはもったいない。ですから、映像が得意な人とコライトして共に作品を作るのもありだと思うんです。SNSでいくらでも人と繋がることができますから、そういったパートナーを見つけることができれば、もっと面白くなっていくんじゃないかと思いますね。そこから一歩踏み出した人が面白いコラボができてたりするので、そういう一歩は皆に持っていて欲しいです。

──なるほど。

安田都夢:作曲したいと思ったらコピーからスタートするのがいいですよ。バンドもそうですけど、最初は良いと思ったものをまず真似てみて、どうしたらそこに近づけるのか、がむしゃらになって試してみるのがいいんじゃないかと思います。楽曲にしても人にしても憧れって重要で、このリミックスの募集もそうですし、楽器も作曲もマイクも録音の環境も一言で言うと憧れですよね。憧れているものがあるから皆、頑張れるんじゃないでしょうか。

藤本健:今の時代は複雑な音楽機材なんか揃えなくてもガレージバンドもあるし、誰でも気軽に始められる状況が揃っているから、とりあえずやってみたらって思います。何かわからないことがあってもすぐに調べることができるし、お金もかからないし、やってみたら音を出すことだけでも結構面白いってことが分かる。機材が欲しくなったら、それからでもいいんですから。

安田都夢:今から初めて音楽を作ってみようと思う人って、どんなきっかけなんですかね?

藤本健:例えばこの記事を読んでくれた人だったり…。iPhoneひとつで音が作れる今の時代だからこそ、とりあえず始めてみてもらいたいですね。

──今後のリミックスコンテストに求めるものはありますか?

藤本健:もっと間口を広げていきたいですね。プロレベルの人ばかりが参加しているのではなく、初心者の方からプロの方まで、色々な人たちが集まってくれるようにできるとより楽しい場になると思います。必ずしも賞を受賞するための作品である必要もなく、初心者の方が「初めて作ったんだけどどう?」みたいな、そんな作品が集まってお互いに刺激しあえる場になればいいなと思いますね。

安田都夢:縛りを入れてみても面白くなるんじゃないかなとも思います。例えばスマホしか使わないとか。制約のある中で作られる音楽って面白いんじゃないかって思うんです。今ってなんでもできちゃうからこそ、縛りを入れることによって見えるもの、光ってくることってあるんじゃないかな。

取材:島津 真太郎
文:和田 仁倫
編集:BARKS編集部

「【XFLAG公式】リミックスコンテスト vol.2」

題材:「絶 咎 ボスBGM XFLAG SYMPHONY 2018 ver.」ボーカルデータ
応募期間:2019年3月25日12:00~5月13日11:59
選考期間:2019年5月13日12:00~6月25日11:59
受賞作品発表:2019年6月25日12:00
XFLAG SOUND CREATORS YouTube Channelにて発表予定
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<「XFLAG SOUND CREATORS Remix Contest vol.2」審査員によるトークショー生配信>

2019年6月3日(月)21:00~
@BARKS Twitterアカウント上の生配信機能
https://twitter.com/barks_news(生配信)
MC:福島亜美(『モンスターストライク』ガブリエル役声優)
出演者(予定):桑原 理一郎(『モンスターストライク』BGM 作曲担当)、HΛL(サウンドプロデューサー)、藤本 健(『DTMステーション』代表取締役)、安田都夢(『Rock oN Company』プロデューサー)、吉村 祐(『Fans’Music』サウンドプロデューサー)、近谷 直之(サウンドプロデューサー『SHADOW OF LAFFANDOR』)、矢内 景子(サウンドプロデューサー『SHADOW OF LAFFANDOR』)、烏丸 哲也(BARKS編集長)

◆【XFLAG公式】リミックスコンテストvol.2 オフィシャルサイト
◆【XFLAG公式】リミックスコンテストvol.2 BARKS内特設ページ
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