【インタビュー】かみやど、“負け組”から這い上がった6人の想い

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■1年間の軌跡が感じられる

──では、ここからはアルバム『HRGN』について聞いていきますね。完成してみていまはどんな気持ちですか?

石綿:私はすごくアイドルが好きで憧れていて。自分が円盤(CD)を出す側になるというのは夢だったので、夢が一つ叶いました。

萩田:いつCD出せるのかな? とずっと思ってたので嬉しいです。しかも、初めて出すCDがアルバムで、そのなかにオーディションのテーマ曲から最新曲まで全部が詰まってるところもいいなと思います。

高田:いままではエムカード(ミュージックカード)でのリリースだったので、私たちの歌がちゃんと円盤という形になってみなさんの手元に届くという実感がまだないんで、CDを出せるというのはすごく嬉しいです。しかもアルバムには素敵な曲ばかりが入っているので、たくさんの方にこの作品に出会って頂きたいなと思ってます。

藤田:私もCDという形で出せるのが嬉しいです。私たちは最初オリジナル曲が1曲もなくて、カバーからライブ活動をスタートさせたんですけど。そこからアルバムを出せるぐらいオリジナル曲も増えてきて、カバー曲も自分たちなりの形で表現できるようになった。そういう自分たちの1年間の軌跡が感じられるアルバムだなと思います。

桜木:私はいまだにCDプレーヤーで音楽を聴くんですね。なので、自分たちの曲を自分のCDプレーヤーで聴けるというのがなによりも嬉しいです。

辻:一番最初に出すのはシングルっていうイメージがあったんですけど、そうではなくてアルバムを出せるのが嬉しいなって思います。このアルバム1枚を聴けば、自分たちがいままで歩んできた道が分かるので、みなさんに買って欲しいなと思います。



▲かみやど/『HRGN』

──次はアルバムのアートワークに関しての質問なんですが。ジャケットでは真っ白い衣装を着てますが、全員、白い衣装にした理由は?

桜木:私たちはメンバーカラーがないんですね。

──そうなんですか?

藤田:はい。ここから何色に染まるのかな?ということでやってきてるんで。

桜木:なので、何色にでも染まれるようにという意味で白い衣装だったんじゃないでしょうか。と、思われます(笑)。

──ジャケット写真の見所は?

桜木:床に散らばってるあの紙には収録曲9曲の歌詞が書いてあるんですよ。あと、私たちが持ってる本には私たちの名前が書いてあって、アルバムと同じタイトルがついてるので、そこも注目です。



──ではここからはアルバム収録曲を解説していただこうと思います。1曲目の「スーパーヒーロー」。こちらは、ライブでは腕を突き上げて歌うピアノロックナンバーですね。

石綿:私たちの代表曲になればいいなと思ってます。歌詞は先ほど説明させていただいたような私たちの負け組から這い上がっていくところ。負けても不屈の精神で「やってやるぞ」という負けん気が描かれているので、ライブで歌っていて私たちも一番気持ちが入るんですね。と同時に、聴いてる方にも「かみやどがいるんだから僕も頑張ろう」って思ってもらえる曲になっていると思います。

──「ありがとう」のセリフはどんな気持ちを込めていってるんですか?

石綿:あそこは「そのとき感じた心情で歌っていいよ」と作詞・作曲していただいたYu(vague)さんにいわれたので、来てくれたみんなへのありがとうだったり、配信ライブだったら離れていても支えてくれてありがとうのありがとうだったり、メンバーに向けてありがとうといってるときもあります。

──この曲で石綿さんがピアノを弾く姿も観てみたいですね。

石綿:はい。今後はそういうことにも挑戦していけたらいいですよね。



──2曲目は右手の親指と人差し指で円を作って、その腕を左右に動かす振りが印象的な「color」。

藤田:これも「スーパーヒーロー」と同じように、私たちはオーディションで最後に落選しちゃったけど、負けないでここから頑張るぞという気持ちが歌詞に込められた曲です。曲調は「スーパーヒーロー」とは違って、ゆったりとした雰囲気です。MVは真っ白い衣装、真っ白い空間で、他のMVよりもメンバーのアップが多いんですよ。それぞれのよさが全面に出てるので映像も観て欲しいです。



──3曲目「透明なRainbow」はライブでタオルを回すパーティーチューン。

高田:私たちもファンの方と一緒にタオルを回すのが楽しいです。歌詞の“褒められても素直に受け取れなくて〜”とか“クールぶって逃げ腰人見知り 嫌になるわ”とか、ここはメンバーの誰々のことをいってる歌詞なのかなって想像しながら聴くと、もっと楽しくなると思います。



──4曲目の「はじまりの合図」は神宿のカバー。

萩田:オーディションの課題曲でもあったので、私たちの始まりの曲ですね。そのときからいままで私たちが一番長く歌ってきた曲なので、神宿さんのカバーではあるんですけど、かみやどにしか出せないバージョンの「はじまりの合図」になったなと思ってます。



──5曲目はGTPの「冷凍みかん」。ももいろクローバーZも路上ライブでカバーしていた曲ですね。

藤田:はい。私も、ももクロさんのカバーを聴いてこの曲を知ったんですよ。ほのぼのする曲調のこの曲は静岡のご当地ソングで、ウチには静岡出身のメンバーが2人(桜木と萩田)いるんで、2人はきっと知ってるだろうからカバーしたら面白いだろうなと思ってプロデューサーさんに提案したら、採用されました。でも、2人はこの曲を知らなかったですけどね(笑)。



──6曲目はBOYSTYLEが歌った「ココロのちず」をカバー。こちらはアニメ『ワンピース』のオープニング曲で、ライブではパワフルなダンスも見所になってますね。

石綿:ライブで盛り上がる曲です。メジャーな曲なので、アイドルに興味がなかったけど私たちの「ココロのちず」をたまたま聴いて、ファンになったという人もいらっしゃいましたね。

──7曲目はFLOWの「GO!!!」をカバー。アニメ『NARUTO-ナルト-』のオープニング曲で、いまやライブでは大盛りあがり必至のキラーチューンになってます。

辻:ファンのみなさんと一緒に盛り上がる感じで、ライブではいつも激アツになりますね。

石綿:いつかFLOWさんとコラボするのが夢です。FLOWさんに届けーっ!

──8曲目の「もういちど」は、かみやど初のオリジナル曲。

桜木:この曲は私たちの気持ちをファンのみなさんに伝えてます。オーディションで負けちゃったグループなので、その負けた経験と、悔しい気持ちと、「でも私たちはここからやってやるぞ」という心意気と、そうやって頑張れるのはみなさんがいてくれるからなんだよという思いがこもってます。ぜひ歌詞に注目して聴いてもらいたいです。私は“もういちど もう一度 未来へ向かってみる”というところを歌ってます。私たちは神宿さんに入るために頑張ってきたけど、落ちちゃってダメになった。でも、未来に向かうぞという気持ちでそこは歌っているんです。この曲の歌詞はどこをとっても、全部私たちの気持ちなんですよね。

▲桜木こと

石綿:あと、ファンの人との約束の曲でもあるんですよ。私たちはオーディションのときに豊洲PITという大きなステージに立たせてもらったので、それよりもっと大きなステージにみんなを連れていきますと、ここで宣言して歌ってるんです。

──“ありがとうの代わりに あの景色を 見せたい”というところですね。

全員:そうです。

──一緒にじゃなくて、連れていきますと宣言するあたりが熱くてたくましい。何くそ根性を感じさせるところですね。

辻:全員が負けず嫌いで、みんな“強い意志”を持ってるメンバーですからね。

──このグループで活動していくなかでそうなっていったんですか?

桜木:元々みんなが持ってた気がします。

──そして、最後。9曲目は未発表曲「I believe…」。

萩田:いままでの私たちのオリジナル曲は自分たちの心情を歌ったものだったんですけど、この曲はみんなが心で感じてる、思ってるようなことを歌った歌詞だなと思います。自分を追いつめて辛くなっちゃうことって誰でもあると思うんですけど、そういう人たちに“追いつめなくていいんだよ”というメッセージを届けられたらいいなと思ってます。

▲萩田ここ



──アルバムのなかでは一番ガーリーなエッセンスが歌詞に出てますよね。

辻:はい。マシマシな感じで。

石綿:だから、背伸びして歌ってます。

辻:ちょっと大人な感じですよね。

──英語のセリフでさらに大人気分をマシマシにしてくれている気がします。

萩田:あそこはレコーディング当日、急遽入れることになったんです。

──ライブであのセリフは再現する予定ですか?

萩田:はい、たぶん(笑)。

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