【インタビュー】お風呂でピーナッツ、イメージしたのは昭和レトロな歌謡曲「'80年代に僕たちが新曲をリリースしたら」

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二人組ユニットお風呂でピーナッツが11月22日、昭和レトロな歌謡ポップス「エンドレス」を配信リリースした。

◆お風呂でピーナッツ 動画 / 画像

“そう来たか!”という驚きと、“シンプルにいい曲だ!”という喜びと。海外で活躍するモデルの樋口可弥子と、多才なコンポーザー・若林純によるユニット、お風呂でピーナッツの新曲は、ずばり日本の'80sポップス/歌謡曲にターゲットを絞った「エンドレス」。

エバーグリーンなサウンドにノスタルジックなメロディ、樋口可弥子の哀愁漂う艶やかなボーカル、様々な魅力を散りばめたチャレンジングな1曲は、幅広い世代のJ-POPリスナーのハートをつかむ可能性に溢れている。2023年冬、聴いてほしい楽曲のひとつの登場だ。


   ◆   ◆   ◆

■可弥子の声は歌謡曲的なものが絶対ハマる
■今回は新しい作り方だったかなと思います


──前シングル「秋」は、いろんなストリーミングやラジオのプレイリストに入ってたくさん聴かれて、とても好評でした。

樋口:嬉しいです。

若林:ありがたいですね。

──「そんなに気にしない」と言いながらも、やっぱり数字が出ると嬉しいというか。

若林:最近は、やっぱり気にしちゃいますね。数字もそうなんですけど、「一番好きな曲かも」と言ってくれる人も多くて、ありがたかったです。カラオケにも入れてくださって、僕も一回行きました。歌ったんですけど、難しかったです。怖くて採点を見ませんでした(笑)。


──その「秋」から1ヵ月ちょっとで届いた新曲「エンドレス」。大好きです。いい曲ですよね、本当に。

若林:良かった。

──なんと言うか、絶妙な'80年代歌謡曲感みたいなものを感じる曲で、 中森明菜が歌ったらぴったりだろうなとか、勝手にそういうイメージが湧いて、懐かしいし、カッコいいし、いい曲だなと思いました。

若林:ありがとうございます。ちなみにMVって、ご覧になりました?

──まだ見てないんですよ。もう出来上がってるんですよね(取材時はMV公開前)。

若林:MVを見ていただけたら、より'80s感というか、そのまんまです。曲のテーマ的にも“中森明菜さんが現代の曲を歌ったら”みたいな感じだったので。

──あ、本当にそうだったのか。知らないで、勝手にイメージしちゃってましたけど。

若林:自分たちの世代はわかるかもしれないですけど、下の世代の子たちはこれが新鮮だと思うし、その塩梅を狙っていたので、そのように言っていただけて“あ、通じた”と思いました。中森明菜さんに限定してはいないんですけど。

──そもそもこの曲、いつ頃作っていたんですか。

若林:レコーディングは「秋」と同じタイミングだったんですよね。去年の冬でした。

──曲作りの最初から、今言ったみたいな、'80s歌謡曲のイメージが浮かんでいたんですか。

若林:そうですね。(樋口)可弥子の声は、ああいう歌謡曲的なものが絶対ハマるなというのは、自分の中でずっとあって、そこに寄ったものを作ってみようという意識はあったんですけど、ちょうどタイミングが来たという感じです。その時はずっと'80sの歌謡曲ばっかり聴いてました。

──樋口さんが、この曲のアイディアを最初に聴いた時の反応は?

樋口:「こういうのやりたいんだよね」「いいんじゃない?」みたいな感じでしたね。

若林:歌詞は、サビの引っかかりの部分を最初に渡して、そこからイメージ通りの歌詞を可弥子が書いてくれました。もしかすると初めてかもしれないですね、明確な“こういう感じのリファレンス(参考曲)で曲を作ろう”という挑戦をしたのは。今までは、自分と可弥子から自然と出てくるメロディで曲をふくらませていんですけど、今回は新しい作り方だったかなと思います。

樋口:若林くんが言う通り、今までとは作り方が違う曲だったので、どれだけ若林くんが決めた枠組みにハメるかを意識して、歌い方もそうですし、歌詞を書くのもそうですし、“なりきり力”みたいなものが試されてると思っていましたね。


▲4thシングル「エンドレス」

──樋口さん、'80sの歌謡曲やポップスには、どんな印象がありました?

樋口:正直、あんまり聴いてなかったんですよね、この曲を作る前までは。でもボーカルの印象で言うと、みんな大人っぽいというか、役者だなって思います。たぶんプロデューサーが決めた、本人を生かすカラーがあって、その型にきれいにはまるように設計されている歌というイメージがあったりします。そこで、私はけっこう“なりきり癖”があるというか、モデルをやっているのもそうなんですけど、たとえば服を着た時に、“これに似合う人を演じる”まで言うと大げさだけど、“なりきろう”みたいなことが好きなので。もともと音楽的には慣れていない分野ではあったんですけど、そういうスピリットが“自分に共通しているかも?”と思って、楽しかったです。

──ばっちりハマってました。それこそ服を着替えるように、歌い方も自然に変わっているというか、いつもより息の量の多い歌い方かなと思ったりしました。

樋口:若林くんがディレクションしてくれたんですけど、歌い方のバリエーションが出せて、私的には嬉しかったです。若林くんが普段好む歌い方って、素朴というか、素のままというか、純な感じを出してほしいという印象で私は受け取っているので。「エンドレス」はそういう意味では、今までとは違うディレクションだったと思います。

──若林さん、ある意味、樋口さんに演じる要素を求めたというか。

若林:けっこう、そういうディレクションをしたかなと思います。可弥子が言ったみたいに、僕は素朴な感じを歌に求めがちなんですけど、今回は明確に、歌詞にあるストーリーの女性を演じるというディレクションをしたと思うし、可弥子は演じる力がある人だと思うので、そういうふうにしました。

樋口:嬉しいです。

──若林さんはもともと、'80sの歌謡曲やポップスには親しんでいたんですか。それとも、最近発見したんですか。

若林:聴いてはいたんですけど、この制作に合わせてめちゃくちゃ聴いた記憶があります。その前に、アイドルの方のアレンジャーというか、ライブのサポートで、それこそ松田聖子さんや中森明菜さんを歌うという現場があって、それが去年の3月かな。ちょっと前なんですけど。

──ちなみに誰の?

若林:矢川葵さんという、わかりますか?

──もちろん。今はFANCYLABOをやってますよね。

若林:あ、そうですそうです。矢川葵さんのワンマンライブのバンマスで入ってて、その時に矢川さんがいろいろ挙げてくれた曲を聴いて、“こんなに面白いんだ”という再発見が自分の中にあって、そこで一気に広がったんですよね。“これは絶対自分たちの制作でも行けるな”というのは、その時はなかったんですけど、どこかに引っかかっていて、今回実現したという感じです。

──なるほど。いろんなことが繋がりました、今。

若林:そうなんです。あの時はいろんな曲をやりましたね。「瞳はダイヤモンド」(松田聖子)とか。

◆インタビュー【2】へ
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