【サマーソニック】駆け足の2日間…、観どころ圧巻のパフォーマーは?
駆け足の2日間…、観どころ圧巻のパフォーマーは? |
セット・チェンジの時間が短い時で30分というタイトなスケジュールの割にはそれ程、遅れもなくオン・タイムでショーは進行。 セット・チェンジの間にトイレに行き、フードコートで飲みものや食事を買ったり、うっかりのんびりしていると次の演奏が始まってしまうという慌ただしさ。まぁ、逆に言えば、重点的にライブ・パフォーマンスを楽しむにはいいかもしれない。 その意味ではフェス全体を、のんびり楽しむフジ・ロック・フェスティバルと、一個一個のアーティストのパフォーマンスに集中して楽しむサマー・ソニック、差別化はきっちりされていたんでは。 ただ、千葉に住んでいる僕は片道4時間半。都市型フェスティバルと謳うには、富士急ハイランド・コニファー・フォレストは、正直、遠すぎる。 というわけで、ライヴ・レポートを駆け足で紹介すると……。 ある意味、それぞれ自分達のやりかたで黒人音楽にアプローチしているアーティスト達が鎬を削ったSUMMER SONICの第一日目、STAGE 1 の後半戦。
そして、ジェイムス・ブラウン。 サマー・ソニックに来るロック・ファンにJBはもったいない! と考えているJBファンもいたときくが、それってどうなの? 確かにエンターテイメントに徹したステージ、50年かけて作りあげた伝統芸、そしてこの世にオレ様以外のファンなど存在しない、とアピールする存在感には、さすがに感心させられたけれど、正直、総勢20人のバンドを率いて行う、ソウル・レビュー・スタイルのパフォーマンスはこういうフェスティバルには合わない、が僕の結論。果して予定の時間を40分もオーバーして演奏する意味はあったんだろうか?(聞くところによると大阪ではもっと長かったらしい) さて、二日目。 STAGE 1 に辿り着くと、ちょうどアット・ザ・ドライヴインが演奏を終えたところで、自分達で機材を片づけるメンバーの姿が印象的だった(笑)。
中でも10月に出る新作にも収録されるポップな新曲「PICTURES IN THE MIRROR」を聴くかぎり、最早、グリーン・デイとストレイ・キャッツの出会い、つまりパンカビリーという言葉はこの連中には当てはまらないだろう。 楽曲の多彩さに加え、振り回したり、馬乗りになったりするウッド・ベースの曲芸など、広いステージを目一杯使ったパフォーマンスも見応えたっぷりだった。 その後、スネイル・ランプ、トライセラトップスと日本勢が盛り上がりを受け継ぎ、イギリスの4人組マンサンがアルバムよりもロック・バンド然とした演奏で一層、観客を盛り上げる。 しかし、ステージに立ったからと言って、手放しでは喜べない。ステージに立つからには現在進行形のバンドであることを証明してくれなければ、困る。いや、別に困らないけれど、単に過去の楽曲を演奏するだけでは懐メロ・バンドと変わらない(そりゃ、やっぱり曲はいいなあ、と思ったけれど)。果して!? 結論。ウィーザーの演奏は、まぁ満足できるものだった。新加入のベーシスト、マイキー・ウェルシュもマットに負けないバカ・キャラで存在をアピールしていた。そして何よりも新曲も3曲演奏してくれた。その新曲もけっこう良かった。 というわけで今回、温かく迎えてくれた日本のファンの好意に甘えずに彼らには、いいアルバムを作ってほしいと思う。そのアルバムが本当にいいアルバムだったら、僕もウィーザーのことを見直そうと思う。 by Tomoo Yamaguchi |
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