ジョージ・ハリスンが『All Things Must Pass』を自ら再編集してリリース

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George Harrisonは'99年の暮れに自宅で襲われて以来、しばらくおとなしくしていたが、どうやら彼の音楽を再び世界に聴かせてくれる準備ができたようだ。Harrisonとは30年以上の付き合いである旧友のGary Wrightが、彼が新年のプレゼントを用意していることをLAUNCHに教えてくれた。
「Georgeは『All Things Must Pass』の新ヴァージョンを用意してるよ。何曲かはリミックスされてて、“My Sweet Lord”の新ヴァージョンなんかすごくいいんだ。パッケージも全部も一新されてて、楽しみだよ」

'70年に発売されて大ヒットしたHarrisonのソロアルバム『All Thing Must Pass』のリミックス盤は、'01年1月23日に米国発売される。オリジナルではアナログ・レコード3枚組みだったものをCD2枚に収録している。全曲、Harrison本人がリミックスしており、新ヴァージョンの“My Sweet Lord(2000)”やHarrisonによる新しいライナーノーツの他に4曲の未発表曲が追加されている。未発表曲は、Harrisonが存在をまったく忘れていた“What Is Life”のラフ・ミックス、未収録のアウトテイクである“I Live For You”、“Beware Of Darkness”の歌詞が若干抜けている別ヴァージョン、このヴァージョンの“Beware Of Darkness”と同じレコーディング・テープから見つかった“Let It Down”となっている。オリジナルの3枚目に収録されていたジャムセッション曲も、当時はアナログ・レコードの録音時間に収めるために変えられていた曲順を、レコーディング通りの順番に戻して収録されている。

『All Things Must Pass』はBeatles解散後、元メンバーによるソロアルバムとしては初めてアルバムチャートのトップを飾った。さらにシングル“My Sweet Lord”も、元メンバー初のポップチャート1位を獲得している。アルバムにはGary Wright、Ringo Starr、Eric Clapton、Peter Frampton、Phil Collins、Billy Prestonらが参加しており、プロデュースはPhil Spectorが担当した。

『The All Things Must Pass』ニュー・リミックス盤、収録曲:

DISC 1:
“I'd Have You Anytime”
“My Sweet Lord”
“Wah-Wah”
“Isn't It A Pity”
“What Is Life”
“If Not For You”
“Behind That Locked Door”
“Let It Down”
“Run Of The Mill”
(以下、未発表曲)
“I Live For You”
“Beware Of Darkness”
“Let It Down”
“What Is Life”
“My Sweet Lord(2000)”

DISC 2:
“Beware Of Darkness”
“Apple Scruffs”
“Ballad Of Sir Frankie Crisp (Let It Roll)”
“Awaiting On You All”
“All Things Must Pass”
“I Dig Love”
“Art Of Dying”
“Isn't It A Pity (Version two)”
“Hear Me Lord”
(以下、オリジナル曲順によるジャム・セッション曲)
“It's Johnny's Birthday”
“Plug Me In”
“I Remember Jeep”
“Thanks For The Pepperoni”
“Out Of The Blues”

Harrisonが力を注いでいるのは『All Things Must Pass』だけではない。彼と妻のOliviaはRingo Starrと妻のBarbara Bachとともに、ルーマニアの子供たちへの支援を目的に'90年に設立されたチャリティー団体、Romanian Angel Appeal(RAA)での活動を続けている。RAAの英国および米国支部は2年程前に閉鎖されたが、ブカレストにある本部は現在も各種の社会福祉および医療プログラムにより毎年数多くの子供たちを助けている。さらに、新しくHIVの母子感染予防のプログラムやHIV/AIDSに感染した子供たちの歯科および皮膚治療を施すための移動診療室も加わった。

RAAの設立者の1人でもあるOlivia Harrisonは次のようにコメントしている。
「ルーマニアの問題は常に悪化しているようで、たとえたった1人の子供でも、その生活の質を向上させることができるのならば価値があると考えて始めました。そして、ありがたいことに今までに何千人もの子供たちを救うことができました。英国および米国の支部が閉鎖してから2年経った今でも、ブカレストのRAAが独立した団体として継続していることを非常にうれしく思います」

Bruce Simon、ニューヨーク
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