ゲイ/レズビアンの権利団体、GLAADがエルトン・ジョンに宛てた手紙を公表

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ゲイとレズビアンの権利団体、Gay & Lesbian Alliance Against Defamation (GLAAD)のエグゼクティヴディレクター、Joan M. Garryは、2月21日(水)に行なわれるグラミー賞のEminemとの共演に関し、Elton Johnに宛てた手紙を公表した。

手紙は、GLAADが受け取った多数の嫌がらせメールのことにも触れている。同組織はロサンゼルス警察の配慮を受け、また安全上の理由からもそれらのメールを公にしないことを決めた。

Garryの手紙は2月9日付で、Johnのグラミーへの出演が発表される前に書かれ、送付されたもの。その内容は以下の通り。


Elton卿 殿

私があなたへメッセージを送った理由を2つほど手短に言わせていただきます。同性愛嫌悪との闘いと、ゲイやレズビアンとして生きる尊厳を主張していることについて、あなたは私が述べるであろうことをすでにご承知のことと存じ上げます。なぜならそれは、あなた自身が公に堂々と生きる道でもあるからです。昨年、私たちがElton殿をVito Russo Awardに選出し、賞を授与したのは、思いつきではなく、あなたという人物、また私たちすべてにとってあなたが行なった活動への賞賛があったからなのです。

手短に、と申しましたもうひとつの理由は、同封した大量の嫌悪メールを見ていただければお分かりになるかと思います。それらはすべて私たちに送られてきたものです。その中のメッセージは、おそらく熱烈なEminemファンのものであり、私が懇願するよりも雄弁に思いを伝えています。

それらに目を通していただき、あまりにも多くの人々が、Eminemの歌詞を文字通りに、どれほど明確にとらえたいと思っているか、どうかお考えください。これは解釈やニュアンスの問題ではないと思います。繊細さや含蓄のある言いまわしはまったくなく、多くの人々が私たちのような者は存在してほしくないと、非常に暴力的な意味で望んでいるのです。

私はあなたにミュージシャンやアーティスト、また、個人的なElton Johnとしてではなく、訴えたいのです。私は、多くの人々への勇気と希望、同情の道しるべとなる公の人物として、あなたに存在してもらいたいのです。どうかグラミー賞授賞式でEminemと共演するのはやめてください。あなたの贈り物はあなたの歌なのです。

心を込めて、
Joan M. Garryより

エグゼクティヴ・ディレクター


Jason Gelman、ニューヨーク
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