現代版シンデレラガール本邦初登場!

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エミネム「スタン」フィーチャリング・アーティスト
現代版シンデレラガール本邦初登場!


欧米で空前の大ヒットを記録したエミネムのスローナンバー「スタン」

熱狂的な男性ファンからの手紙の内容という、ショッキングな歌詞で注目されたこともさることながら、それ以上に注目を集めたのは、サンプリングに使われている憂いを讃えた悲し気な女性ヴォーカルによるはかなげな歌。

「これを歌っているのは誰?」
「この曲は一体、何て曲なの?」
欧米のリスナーたちの間でこのことがたちまち話題となったのである。

その答は、曲名が「THANK YOU」、女性シンガーの名はDIDO(ダイド)。

次代を担う強力な女性シンガー、遂に日本上陸!


『No Angel』

BMG International BVCA-21083
2001年4月25日発売 ¥2,548(tax in)

1. Here With Me
2. Hunter
3. Don't Think of Me
4. My Lover's Gone
5. All You Want
6. Thank You
7. Honestly OK
8. Slide
9. Isobel
10. I'm No Angel
11. My Life
12. Take My Hand(US Bonus Track)
13. Worthless(Bonus Track)
14. Me(Bonus Track)




「STAN」


ユニバーサルインターナショナル UICS-5007 1.234 (TAX IN)
2001.02.21発売

1. スタン(ラジオ・エディット)<フィーチャリング・ダイド>
2. ギルティ・コンシエンス(ラジオ・ヴァージョン)
3. ハザーダス・ユース(アカペラ・ヴァージョン)*
4. ゲット・ユー・マッド /スウェイ&キング・テク・フィーチャリング・DJレヴォリューション・ウィズ・エミネム
エミネムのスローナンバー「スタン」で響く憂いを讃えた悲し気な女性ヴォーカル…その曲名は「THANK YOU」、そしてその声の主は、女性シンガー、DIDO(ダイド)である。

彼女のこの曲が入ったアルバム『NO ANGEL』がファンに発見されるやいなや、このアルバムは彼女の故郷イギリスでNo.1を獲得、全米でもトップ5入りするという、サンプリングの元ネタとしては異例なほどのヒットを記録することとなる。

そしてそのDIDOが、「スタン」のビデオの中でスタンのガールフレンド役を演じている、ブロンドのショートカットで青い瞳の若い女性であることも明らかとなり、彼女はたちまち現在世界で最大のセールスをあげる女性シンガーの座にかけあがるという、「現代版シンデレラ物語」のヒロインとなったのだった。

そんなDIDOであるが、プロフィールの方は現在のところさほど知られていない。ただ、一つわかっているのは、彼女が今回のデビュー前に一度違う形でデビューを果たしていることだ。

彼女にはイギリスのハウス・ミュージック・シーンでは名の通った存在である兄、Rollo(ロロ)がいた。彼の率いたハウス・ユニット、フェイスレスは'90年代初頭から活動をはじめ、'95年にはその妹であるDIDOも参加。'96年のデビュー・アルバム『リヴェレンス』はヨーロッパで500万枚を売り切り、シングル「インソムニア」も全英3位の大ヒットを記録した。

このフェイスレスから巣立つ形でDIDOはソロ活動を'98年からスタートすべくアリスタと契約。サウンドの方もクラブ・テイストなものから、エレクトロニックな感触を残しつつも、アコースティックな歌ものを全面にフィーチャーするという、現在のスタイルがすでに出来上がっていた。

そんな彼女は早くから期待され、'98年にはまだ音源リリースをしていない状態で、いきなりグウィネス・パルトロー主演の映画「スライディング・ドア」のサントラにいきなり曲を提供することに。その1曲があの「THANK YOU」だった。

そして翌'99年にはアメリカで大人気のTVドラマ、「ロズウェル」の主題歌に「Here With Me」が選ばれることにもなり、彼女はアルバム・デビュー前にして熱い視線を受けるニューカマーとして注目される。

そんな状況下、'99年にソロ・デビュー・アルバム「NO ANGEL」を発表。そのハイブリッドな未来派フォーク・ミュージックは高い評価を受けるものの出足としては地味なものだった。「これから徐々に…」という感じでことをすすめようとしたその矢先、一通の手紙がDIDOに届く。

このクールな曲を使わせてくれよ

手紙の送り主はもちろん、あのエミネムから。そして、冒頭に書いたような彼女のサクセス・ストーリーが幕を切って落とされたのであった。

DIDOの成功は確かにエミネムの効果があってのことなのかもしれない。

しかし、仮にそうだとしても、その一瞬出てくるフレージングだけで何百万人もの人がそう簡単に魅了されるだろうか。

そこに込められた究極的なまでの声とメロディの「癒し」の表情。やはりこれはDIDOであったからこそ必然的に可能だったのであり、逆に言えば、もしDIDOのあのフレーズでなければ、「スタン」はあそこまでの名曲にはなり得なかっただろう。そして、「スタン」のあの一節をキッカケにはしつつも、口コミでその高い実力が認められたからこそ、アルバムの売り上げがあそこまで伸びたはず。現に「ポスト・サラ・マクラクラン」の呼び声の方も一気に高まったこと。これもまた紛れもない事実なのである。

こうした「DIDOフィーヴァー」から3~4ヶ月、遂に日本でもDIDOの『No Angel』がリリースされる。次代を担う強力な女性シンガーの本邦初登場を、今から心から楽しみにして待っていよう!

文●太澤 陽aka沢田太陽

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