ケミカル・ブラザーズ、10年間を集大成したベスト・アルバムを語る

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The Chemical Brothersが、9月22日(英国発売。日本先行発売済み)にこれまで10年間のシングルを集めたコンピレーション・アルバム『Singles '93-'03』をリリースする。バンドは、アルバムの発売を「10年を記念して、自分たちのために何かしたかった」と話している。

メンバーのTom Rowlandsは、英『Daily Mirror』紙のインタビューでこう話している。「僕たちが音楽を作るようになって10年たった。それで何かお祝いをしようと思ったんだ。自分たちのために何かしたかったんだ」アルバムには、過去の作品に加え2つの新曲も収録される。Rowalndsは「昔の曲と同じくらい最高だと思える新曲を書こうって考えたんだ。それがニュー・シングルの“Golden Path”になった」同曲は、The Flaming LipsのフロントマンWayne Coyneをフィーチャーしている。

現在のUKのミュージック・シーンはロック・バンドが息を吹き返し、ダンス・ミュージックの人気は下降気味。しかしRowlandsは、自分たちの音楽はロックとかけ離れたものではないと話している。「雑誌を読んでると、みんながダンス・ミュージックを見放してThe Kings Of Leonを聴いてるように見える。僕たちの人気が出たときはその逆だったけど、それは違うって思ってた。僕たちの音楽は、ロック・ミュージックの対極にあるものじゃない。僕たちはいつだってロックのスピリットを持ち続けたいって思ってきたんだ」

彼らは、2000年のグラストンベリー・フェスティヴァルでヘッドラインを務めたり、初期に影響を受けたNew OrderのBernard Sumnerとレコーディングをするなどこの10年で多くの夢を実現してきた。しかし、彼らの最大のアイドルであるBob Dylanと共作するのは「夢としてとっておく」という。「僕たちのやってることに直接関係ないかもしれないけど、Dylanから受けた影響は大きい。彼の音楽は年中聴いてるし、いつも楽しんでる。一度、彼との共作を望んで、Dylan本人から何をやりたいのか正式に手紙で書いてくれって言われたことがあるんだ。でも何て書き始めたらいいかわからなかった。で、彼に会うのは夢としてとっておく方がいいだろうって思ったんだよ」

The Chemical Brothersは現在、ニュー・アルバムの制作中。来年には完成させたいと話している。

Ako Suzuki, London
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