タイナカサチ、1stアルバム『Dear...』インタヴュー

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1stアルバム『Dear...』をリリース

タイナカサチ インタヴュー

──今でも、ステージで歌うと涙ぐんできます?

サチ:「会いたいよ。」のPV撮影をしたときには、この歌を作った当時の気持ちに戻り、歌いながらどんどん感情が昂っていき、大サビの頃には本当に涙を流してました。だからPVに映ってる涙は、すべて本当に私が流した真実の涙なんです。ライブでは、さすがに歌ってて泣くことはないですが、いろんな人たちからの共感の声が増えるたび、私自身の気持ちの中にも一つ大きな変化が芽生え始めました。

──それは、どんな変化だったんですか?

サチ:少しずつとはいえ、共感してくれる人の輪が広がっていくのを観ていくうち、次第に“私と同じような想いを持ってる人がまだまだいるのなら、その人たちの胸にもこの歌を届けたい”と思うようになっていったんです。とくに、こうやってシングル化が決まって以降は、“伝えたい”という意識でみんなに向かって歌っています。

──2曲目へ収録した『君との明日』は、アニメ『Fate/stay night』の最終話エンディングのみで流れた幻の楽曲だそうですね。

サチ:私の1stシングル「disillusion」と2ndシングル「きらめく涙は星に」とも、『Fate/stay night』のオープニング歌に起用されていたこともあって、私自身『Fate/stay night』という作品には強い愛着を持ってたんですね。その最終話のエンディング歌を、みずからの手で作詞/作曲させていただけることが決まり、登場人物たちの気持ちになりきって、この「君との明日」を書き上げました。当時は、本当に最終回でたった1回流れただけの幻の歌となっていたんですが。作品ファンや私のファンの中からも、“あの歌を聴きたい”という声が上がり、今回両A面という形で出すことができました。この歌詞の中に、私は“出会えたのも偶然じゃなく運命だから”と書いたんですけど。それは主人公たちの関係だけじゃなく、私自身がずっと抱いてる気持ちなんです。

──こうやって、いろんな人たちの想いに支えられ歌っているのも、運命だったと?

サチ:“自分の気持ち次第で運命は変えていける”と、今でも私は思ってるんですけど。その運命を導くためのきっかけとなる出会いって、やっぱり定められてたものなのかなって気もしてるんです。一つの出会いから、ときには人生が大きく変わるよう、その運命を導く出会いを私は大切にしていきたいんです。

──今は、数多くの出会いを積み重ねてるんじゃないですか?

サチ:ホント、そうです。こんな大勢の人たちと出会うなんて、学校へ入学し、何百人という同じ学年の生徒たちと会って以来のこと(笑)。そんな一つ一つの出会いを、素敵な運命への道へと繋げていきたいと思っています。

──そして3月7日には、1stアルバム『Dear...』が発売になります。このアルバムについて教えてください。

サチ:タイトルを『Dear... 』にしたのは、まさに“人と人との繋がりをきっかけに、自分の夢が形になり、大きく広がり始めた”という想いからなんです。Dear Lover、Dear Family、Dear Friends、Dear Allなどなど、私自身が大切にしたい人たちへの想いを形にした楽曲たちをアルバムには詰め込みました。これまで発売した4枚のシングルでは見せてなかった曲調もたくさん入れてるので、ぜひ発売を楽しみに待っててください。

取材・文●長澤智典

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