【Hotwire Music Business Column】インターネットで広がる日本人アーティストの海外進出

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日本人アーティストが世界的にブレイクするのは眼界なのだろうか? 多くの音楽関係者は世界デビューさせることを夢み、いろいろと試みてきたがその大半は散々たる結果に終わっている。

しかし、ここにきて新たに活発な動きが数々と出てきている。

日本人アーティストを海外市場に売り込む際の大きな弱点の一つに、現地に十分滞在できないことがある。特に広大な国土のアメリカなどではそうである。

しかし最近アメリカでのリリースをTemporary Residenceと契約したMONOは今までに6枚のアルバムを発表。名だたる会場で行なう全32公演のアメリカ・ツアーを追加発表した。サイケデリックで美しいインスト音楽で印象的なステージを次々と多く行なうことにより、各地で着実にファンを増やし続けている。

BOREDOMSのヨシミがリーダーのOOIOOもソリッドなインディーレーベルThrill Jockeyと契約があり、すでに何度もアメリカ・ツアーを敢行。アメリカのインディーズ・シーンでは広く名前が知れ渡っており、多くのファンも獲得している。

またコーネリアスも再びアメリカ・ツアーを計画しており、有名な話だがコーチェラ・フェスティバルにも出演することを発表している。

さらに毎年アメリカで開かれている一大音楽見本市サウス・バイ・サウス・ウェスト(SXSW)では今年おおよそ20組の日本人アーティストが参加、海外の観客相手の演奏を体験する。Kiiiiiiiやオレスカバンド、GO!GO!7188、ザ・50回転ズはSXSW終了後にアメリカの主要都市をツアーして廻る。

ヨーロッパではDir en grey やD'espairs Rayなどのヴィジュアル系が人気だ。彼らはヨーロッパ盤のCDも発売している。Dir en greyはフィンランドで行なわれるフェスティバルではヘッドライナーの一つとして名前があがっており、前回のD'espairs Rayのライヴ開催時には最前列を死守したい熱狂的なファンが、テント持参で前日より泊り込みを行なったそうで、その人気の高さをうかがわせる。

海外の人々にとってヴィジュアル系はとてもエキゾチックで、そのファッションは近未来的な物である印象を受ける。そして果たしてヴィジュアル系はアニメや漫画に影響を受けたのか、それともニューヨーク・ドールズや、モトリークルー、もしくはマリリン・マンソンやキュアーなどの影響を受けたのか、一体どちらだろうと考えたりもする。

ヨーロッパのコンサート・プロモーターはヴィジュアル系とヘヴィ・メタルバンドを一緒にブッキングする傾向にある。特に日本のヴィジュアル系バンドとヨーロッパに拠点を置くロードランナーレーベル所属のバンドには多くの共通点が見られるように思う。

今まで日本の音楽が世界市場の中で苦戦してきた一つの要因に物流システムの問題もあるだろう。しかし、インターネット時代を迎え、iTunesやCD Baby、Amazon、My Spaceなどが誕生し、日本人アーティストにとっても、以前より簡単に自分の音楽を発表・発売することができるようになった。

現在アメリカのiTunesでは安室奈美恵や浜崎あゆみ、PE'Z、m-flo、BONNIE PINK、リンケンバンド、ZAZEN BOYS、アンジェラ・アキ、坂本美雨、KYOTO JAZZ MASSIVE、BoAらの楽曲を販売している。

こういったアーティストのCDは専門店を例外とするとアメリカ中どこを探しても見つけることができない。こういった新たな音楽を配信するという面を見れば、日本人アーティストを海外に紹介することが画期的に簡単になり、日本の音楽カルチャーも明らかに広まるだろう

キース・カフーン(Hotwire
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