ツェッペリン秘話、13年かけて到着した伝書鳩!?

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レッド・ツェッペリン復活狂騒曲がにぎやかに鳴り響いている今日この頃。11月の公演にはロバート・プラントとジミー・ペイジだけではなく、ジョン・ポール・ジョーンズも当然のごとく関わっているわけだが、この人たちの人間模様に触れるたびに筆者が思い起こさずにいられないのは、1994年の11月、僕が『ミュージック・ライフ』在籍時代に行なったペイジ&プラントのインタビューの際のやりとりだ。

この年、彼らはUNLEDDEDというプロジェクト名で『ノー・クォーター』というアルバムを発表し、プロモーションのためだけに2人揃って来日までしているのだが(ただ単に2人で久しぶりに旅行がしたかっただけではないか、という噂もある)、当時、ある英国のメディアにジョン・ポール・ジョーンズのインタビューが掲載されており、そのなかで彼は、「自分は誘われても参加はしなかっただろうけど、一声かけて欲しかったし、それがスジだと思う」といった発言をしているのだ。そのことをロバート・プラントに告げると、彼は次のように答えていた。

「声をかけて欲しかったって? いや、仕方なかったんだよ。実は彼は電話料金を払っていなくてね、それで連絡が取れなかったんだ。だから俺たちは何羽かの伝書鳩を飛ばしたんだけど…(笑)」

ちなみにそれから数年後、ジョン・ポール・ジョーンズに取材した際にそうしたやりとりについて告げると、彼は呆れたような顔をしながらこんなふうに語っていた。

「ほらね。彼はいつもそういう調子なんだ。どっちがまともな人間かは、わかってもらえるよね?(笑)」

こうしたオトナたちの“化かし合い”は傍観者にとっては楽しいもの。ま、しかしどうあれ年月の経過というやつには、ギクシャクしていた人間関係を穏やかなものに変え、飛ばしてもいない伝書鳩のメッセージすら届かせてしまう力があるのかも。

増田勇一
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