ザ・キラーズ、ロイヤル・アルバート・ホールでパフォーマンス

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間もなく、3rdアルバム『Day & Age』をリリースするザ・キラーズが先週(11月3日)、彼らの憧れの場だったロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールでパフォーマンスした。同劇場は、1871年に建てられた英国でも貴重な建造物の1つ。メンバーだけでなく、観るほうにとってもレアで特別な体験となった。

ロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートとなると、その歴史的背景や内装の重々しさにあわせ、おとなしめのステージ・セットを用意するアーティストも多いが、ザ・キラーズの場合は椰子の木のネオンを輝かせ、さながらリトル・ラスベガスといった感。オーディエンスも、この会場ではめずらしくメンバーがステージに登場してから最後まで立ちっ放しの盛り上がりをみせた。

この夜のパフォーマンスは新曲「Human」からスタート。早くも会場は大合唱となった。2曲目の「For Reasons Unknown」からは、ロニー・ヴァヌッチィのパワフルなドラム、デイヴィッド・キューニングの壮大なギター・プレイが光る。このビッグ・サウンドには、いくら英国で先に人気に火がついたのであれ、同世代の英国のインディ・ロック・バンドとは一線を画す、アメリカのバンドであることを実感させられた。

セットリストは、1st『Hot Fuss』から新作『Day & Age』、それにコンピレーション・アルバム『Sawdust』までをバランスよく取り入れ、新曲のいいプレヴューともなった。1stシングルとしてリリースされた「Human」は、ザ・キラーズらしいポップでキャッチーなダンス・ソング。これが前作『Sam's Town』の流れを引いているとするならば、パーカッションをフィーチャーし、特異なリズム・パターンを導入した「Joy Ride」はこれまでにない実験的なものといっていいだろう。ザ・キラーズの新しい面がかいま見れらた。

その新しい方向性にバンドは自信と誇りを持っているはずだ。憧れの会場でのスペシャル・パフォーマンスだったせいもあるかもしれないが、新曲を披露しその反応をさぐるといった気負いはなく、最初から最後までプレイするほうも観るほうも高揚感のある楽しいショウとなった。

この夜のセットリストは以下の通り。

「HUMAN」
「FOR REASONS UNKNOWN」
「SMILE LIKE YOU MEAN IT」
「JENNY WAS A FRIEND OF MINE」
「SOMEBODY TOLD ME」
「SWEET TALK」
「LOSING TOUCH」
「SPACEMAN」
「SAM'S TOWN」(アコースティック)
「READ MY MIND」
「JOY RIDE」
「BONES」
「SHADOWPLAY」
「MR.BRIGHTSIDE」

アンコール
「NEON TIGER」
「ALL THESE THINGS THAT I'VE DONE」
「WHEN YOU WERE YOUNG」

ザ・キラーズの3rdアルバム『Day & Age』(日本盤)は、11月19日にリリースされる。
◆iTunes Store ザ・キラーズ(※iTunesが開きます)

Ako Suzuki, London
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