My Little Lover、魅力をすべて詰め込んだ究極のベストアルバム『Best Collection』大特集

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My Little Lover

ベストアルバム『Best Collection』3タイプ 2010.05.05リリース

デビュー15周年記念
デビューから2010年までのマイラバの魅力をすべて詰め込んだ
究極のベストコレクション

INTERVIEW-2

色んなことを受け入れられる器を持てる女性にいつかなりたい、という思いが強くありますね。

――“あるはずのない永遠の愛を知ることができる”って、いいフレーズですよね。

akko: 生き物はみんな死にますよね。誰でも終わるときが来るんですけど、マザー・テレサやガンジーの愛情って、今の現代の私たちにも響いてるんだって思うと、永遠の愛はひょっとしてあるのかもしれない。それを考えるとワクワクします。“永遠を知ることが出来る”の後に“かも”を入れるかどうかですごく悩んだけど、あえて入れませんでした。

――“あなたが変わったのではなく 私の見方が変わった”というフレーズもありますけど、ここにも共感しますね。

akko: ありますよね、こういうこと。

――勝手な自分の思い込みで何かが変わってしまうことって本当によくありますよ。

akko: 人と人って親しくなればなるほど、だんだん嫌なところばかり見えてしまったりしますよね。気になるところが増えるとか。そういう生き物なんだろうとも思う。でも、同じ性格の人は他に一人もいないし、本当はそこがおもしろいんだから、その凹凸を少しずつ合わせるように、良いところも悪いところも含めて寄り添い合って、重なり合って素敵な関係性のハーモニーが奏でられるといいなと。個人的には色んなことを受け入れられる器を持てる女性にいつかなりたい、という思いが強くありますね。

60歳まで弾き語りでライヴをやるのを目標にがんばります。

――すぐ目の前のことと宇宙から俯瞰したような広い視野がバランス良く描かれた歌詞なんですよね。

akko: 最初は男と女という2人のことからはじまって、だんだん広がっていくんですよね。それでまた2人にシュッと戻ったり。テーマは大きいけれど、自分の内に秘めているものを唄った歌ではありますね。

――これは今のAkkoさんの気持ちがすごくよく出てるんですね。

akko: そうなんです。まるごと言いたいことがギュッと詰められたっていう実感がすごくあります。春だし、15周年だし、本当はもっと明るい曲という方向もあったんだろうけど、今は自分の気持ちがこういう方向に向いていたので、そこは貫かせてもらいました。レコーディングのセッションもかなり神がかってましたね。あまりにも良くて、すぐに録り終わっちゃって。もう一回聴きたくて、お願いしたら、もう一度記念に、と言って、演奏してくれました。

――宇宙が生んだ曲なんですね(笑)。

akko: ははは(笑)。2009年の11月にアルバム『そらのしるし』を出したばかりだから、言いたいこともそんなに変わってないんです。その中でまた新しい曲を生み出すのは結構大変なことでした。どういう風に生めばいいんだろう?って思ってたんですよ。同じことは言いたくないですしね。そういうところで悩んだというか、迷ったというか。他の作家さんの曲を聴いたときも『そらのしるし』から抜けられなかったんですよ。本当に自分で書けて良かったし、書いたことで自分が前進できたと思う。やり切れたのは本当に嬉しかった。

――15周年でもまだまだ進歩出来ると思えるのは素敵です。

akko: 一生かけてどんどん進化したいですよね。もちろん、どんどん色々なことができるようになってきちゃうし、ハードルは高くなっていくんですが、どんどん進化していくことは可能なんだろうなって。以前、ジェームス・ブラウンが何かの楽器の練習にハマってるって話をしていたのを聴いて、“あのジェームス・ブラウンが!?”って思ったんですよ。まだまだイケるんだって。今私自身も弾き語りを始めていて、それが面白いんですね。もっと楽器も上手になりたいし、やってみたことのない楽器もいっぱいあるから、どんどん手を出して行きたいって思いますね。可能性はいくらでもありますから。60歳まで弾き語りでライヴをやるのを目標にがんばります。

取材・文●大橋美貴子

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