【BARKS編集部レビュー】LIVEZONER41 LZ12、ビロードのような艶を持つラグジュアリー・サウンド

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▲イタリア製LIVEZONER41の最上位機種となるLZ12。

▲シェルの作りも丁寧で非常に美しい。ヘリックス部内側に赤と青のインクでイニシャルが刻印される。カナル部分は短めだが、密着感が素晴らしいので遮音や装着感は完璧。全体的に完成度はすこぶる高い。

▲全て3ウェイ6ドライバー、低×2、中×2、高×2というドライバー構成を持っているモデル。左からStage93 Stage 6、カナルワークスCW-L51a、Ultimate Ears 18Pro、そしてLIVEZONER41 LZ12。

▲ケーブルは1964earsやEarsonicsなどと同様と思われる。

▲付属品は、オリジナル・ハードケース、ソフトケース、メンテ用のナプキンとツール、カード。

ここ最近で、私が最も感銘を受けたカスタムIEMのひとつLIVEZONER41 LZ4は、最新設計のソニオン製AcuPassドライバーを中高域専用に振り分け、別途低域用ドライバーを2発搭載することで、清涼感と重厚な低域を両立させながら切れの良いエネルギッシュさを放つという、センスあふれる優秀機だった。

◆LIVEZONER41 LZ12画像

スペック的にも価格的にもミドルレンジにありながら、世のフラッグシップを蹴散らかしてしまうような衝撃のサウンドを生み出したLZ4に対し、今回紹介するモデルは、そのLIVEZONER41が放つフラッグシップモデルLZ12である。

こちらも期待を裏切らない素晴らしいサウンドだ。使い古された表現だけれど、いわゆる典型的な美音系と言えるもの。しかも、中高音の潤いとスピード感のみならず、低域から中域にかけても非常に上品でビロードのような艶と滑らかさをまとったゴージャスさが漂うサウンドを持っている。

一般的に高解像度と澄み通るようなクリアさを追求すると、どうしても硬質で冷ややかなトーンになりがちなのだけど、LZ12に限っては妖艶な滑らかさというかしっとりとした潤いのあるトーンが貫かれている。LZ4が若さによるエネルギッシュさが眩しいトーンとするなれば、LZ12は貫禄と余裕から生まれるなんともラグジュアリーな雰囲気で、柔らかな本革素材のソファーのようなエグゼクティブな高級感のある良質サウンドとなっている。

LZ12は6ドライバー搭載モデルだが、3ウェイのクロスオーバーに低域×2、中域×2、高域×2のドライバーを充てたオーソドックスな設計だ。同じように3ウェイ各帯域にタンデムでドライバーを構成する6ドライバーの他社モデルとして、Stage93 Stage 6、カナルワークスCW-L51a、Ultimate Ears 18Proと比較してみると、バランスとして最も近いのはStage93のフラッグシップStage 6であろうか。トーンバランスもほぼ同等で、質感の上質さもよく似ているところだ。体調がすぐれなければブラインドテストで聞き分けられないかもしれない。細かく特性の差異に着目すれば、LZ12の方が細身で軽快、Stage 6の方がダイナミズムに長けたところがあり、LZ12の方が女性っぽさ、Stage 6の方が男性っぽさがある。

一方カナルワークスのCW-L51aと比べるとハイミッド帯域の3~4KHzと思しき量感に違いがあり、CW-L51aでは清涼感が控えめになる分、低域の解像度があがり、多少ドンシャリ傾向に聞こえる。ただし、CW-L51aは抵抗値を変更することで低域の量を自在に変更できる強力な武器を持つため、そもそも音色の単純比較は難しいところだ。

そしてUltimate Ears 18Proのサウンドは一聴して柔らかく、暖かさが漂う。6Khzから10KHzあたりの鮮やかさが控えめなのか?とも感じるものの、よく聞くと充分な量感で出ていることも確認できる。LZ12の方がクリアでスタイリッシュに聞こえるが、18Proは芳醇で情報量の多さで聞き手を圧倒するタフさがある感じだ。キャラかぶりという点では、UE 18Proとの使い分けが最も刺激的で、お互いの長所を再発見させてくれる名コンビになるだろう。

LZ12は多ドライバーならではの、みちっとした濃いサウンドではあるけれど、トーン自体が透明感あふれる淡麗美麗なことから、爽やかさやサラサラした感触もある。素晴らしくキレが良く、それでいて十分な低域も確保されているので、昨今のEDMや打ち込みサウンドには最高の相性をみせるカスタムIEMといえる。いわば2013年最先端のサウンドにマッチしたサウンドデザインであり、広帯域をフルに使ったビートのはっきりしたEDMなどは、至宝の没入感が堪能できる。

なお、フェイスプレートはオプションのパールシェル使用によって、見た目も高級感がぐんとアップした。天然のシェルのエメラルドグリーンが美しく輝き、見るたびに表情が変わって所有感も刺激される。サウンド、ルックス、装着感ともに一点の曇りなく満足度の高い逸品だ。

text by BARKS編集長 烏丸哲也

●Livezoner41 LZ12
価格:日本正規販売価格 \181,440(2014年12月13日23:59まで)
周波数特性:20~20,000 Hz
インピーダンス:24オーム@1kHz
効率:120.5デシベルSPL@1kHz

◆Livezoner41 LZ4レビュー記事
◆オフィシャルLivezoner41 LZ12ページ
◆オフィシャルLivezoner41全モデル紹介ページ
◆オフィシャルLivezoner41 Twitter
◆BARKSヘッドホン・チャンネル
◆カスタムIEM専門チャンネル


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■フィリップスSHE8000&SHE9000(2011-06-03)
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■KOTORI 101(2011-02-04)
■ゼンハイザーIE8(2011-01-31)
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