【ライブレポート】真野恵里菜がハロプロ卒業後初ワンマンライブ。「聴きに来てくれるみんながいる限り、歌い続けたい」

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大きな恵里菜コールを受けてのアンコール。本編終盤の熱気と興奮が冷めやらぬ空間で「青春のセレナーデ」を歌い終わった真野ちゃんは、「みなさん、温かい恵里菜コールありがとうございます。ということで、<真野恵里菜コンサート2014「again~ライブハウスで燃え尽きよう!~」>と題してやってきて…(噛んでしまったことに悔しそうな真野ちゃんと「えー!」の声)…やってきたんですけども、みなさん、燃え尽きてくれましたかー!」と、もう一度、客席を煽ったのち、今の心情を語り始める。

「今回のライブってハロー!プロジェクト卒業して初めてのライブということで、セットリストを組む段階から打ち合わせに入れていただき、衣装だったりとかも、こういう衣装が着たいっていうのを言わせていただいて。自分でこういうライブにしたいって言ったのに、最初リハーサルの段階でついていけなくて、セットリストに(笑)。どうしようかと思っちゃって。多分、1年半ぶりとかだから、変に力が入っていたんですよ。卒業したからには、何か変わっていなくちゃとか。考えすぎてて、それよりも大事な、ライブで歌うことの楽しさとか、みんなと同じ感情や時間を共有するっていう、一番大事な部分を忘れちゃったじゃないけど……。」

込み上げてくる想いに、いつの間にか声を震わせてしまう真野恵里菜。そして、顔を伏せた彼女に「泣かないでー。」という声が客席から投げかけられ、自然発生する恵里菜コール。

「ありがとうございます! 結構、ブログとかでも『バスツアーしたい。どうせみんなほかの行ってるでしょ』とか、イベントとかでも言ってたけど、いざこうして(自分の)イベントが決まると、みんな帰ってきてくれるかなっていう不安があったりして。ほんとに不安だったんですけど。だけど、ブログにも書いたけど、来年もライブやりたいし。今日やって思ったのは、やっぱり楽しいなって。だから成功させなきゃって言ってたんですけど。なんか、そういう、歌詞間違えないようにしようとか、しっかり歌おうとか、そういうのより、今日やってて、すごい楽しくて。やっぱりそれはみんながこうやって来てくれるからで。今日来れなかった方もいらっしゃると思うんですけど。ほんとに、卒業して1年経って、23歳になって。もっともっと大人にならなきゃなって部分もあるけども。でも、こうやって前を向けば、会いに来てくれるみんながいて、後ろを向けば、支えてくれるスタッフさん、バンドのメンバーのみなさんがいて。やっぱり、卒業してもひとりじゃないんだなって思いました。ほんとにありがとうございます!」

前に広がった幾つもの赤い光と、それを手にするマノフレの一人ひとり。後ろには一緒にライブを作り上げてきたバンドのメンバー。そして「卒業してもひとりじゃない」。頬をつたう涙を拭いながらの真野ちゃんの言葉で、この日一番の大きな拍手と歓声が会場を包み込んだ。

「あーあ。泣くつもりなかったのになー。」

ブログなどを通じてマノフレに投げかけられたSっ気満載の発言の数々も、実は不安の裏返しだったというツンデレ具合までも語ってしまった真野ちゃんが、なおも強がりな言葉を続ける。そんな真野ちゃんの様子をすべて理解したような眼差しで見つめるマノフレ。なつかしいあの歌の「ずっと変わらないよ 泣き虫なくせに / 意地っ張りなままだよ」という歌詞を思い出した人もいたかもしれない。

「でもそれは、やっぱり自分が思っている以上に、みんなが一生懸命応援してくれたり、みんなの笑顔を見て安心したっていうことです。ほんとにほんとに、いつもありがとうございます。」

涙のわけを素直に口にした真野ちゃんが、感謝の気持ちを込めて歌う1曲は、もちろん「My Days for You」。テンポを落としてピアノアレンジで始まったこの曲。「いつも見ててくれて ありがとう / 支えてくれていて ありがとう」という彼女からの止まらない想いが、ステージの光景を滲ませる。一方、真野ちゃんはというと、途中でさり気なく見せた“空を見上げるクセ”。

そして最後に披露されたのは、ハロー!プロジェクトの真野恵里菜としてのラストシングルであり、歌詞で描かれたシーンをまさにこの公演でも数多く見ることができた「NEXT MY SELF」。新しい扉を開けて歩き出している彼女とマノフレ。その絆を再確認するようにみんなで歌い、真野恵里菜のハロー!プロジェクト卒業後初ワンマンライブ、その昼公演は幕を閉じた。

久しぶりにこれだけ多くのマノフレを前にして嬉しい真野ちゃん。バンドメンバーという仲間と一緒のステージで、音を楽しみながらセッションする真野ちゃん。たいせいの熱いパフォーマンスに笑い出す真野ちゃん。思えば、今回のライブは何より真野ちゃん自身がとても楽しそうだった。公演自体はというと、新しい真野恵里菜を見せようと意気込んだものの、いろんなものを詰め込んだ結果、リハーサルで自分自身がついていけなかったという苦労の末にできあがったものだっただけに、その内容は大変充実。そしてさらには、終始、楽しげな真野ちゃんの姿。

極論を言ってしまえば、真野ちゃんが楽しそうならマノフレはそれだけで満足だったりする。だからこそ今回のワンマンライブは、内容と合わせて、マノフレが、久しぶりにこの上ない満足感と多幸感に心から満たされた公演だったと断言したい。

最後に、今回の東京公演を仕事の都合だったり、ついうっかりだったりで見逃してしまったマノフレたち、ライブ終了後に観客たちから発信された感想を目にして、俄然、真野ちゃんのライブが気になってしまったという人たちにインフォメーションをお届けしよう。真野ちゃんのハロー!プロジェクト卒業後初となるワンマンライブ<真野恵里菜コンサート2014「again~ライブハウスで燃え尽きよう!~」>大阪公演が、6月29日にumedaAKASOにて開催される。当日券も用意されるので、可及的速やかに大阪へと向かってほしい。むしろ今から行く勢いで。

なぜなら、東京公演のみ参加予定だったものの、真野ちゃん+生バンドの組み合わせの楽しさに気づいてしまったマノフレが、すでに大阪にも行く気満々になってしまっているに違いないから、である。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆真野恵里菜 オフィシャルブログ
◆BARKS Kawaii
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