【インタビュー】Rhythmic Toy World、「13曲すべてが僕に“HEY!”って語り掛けてきたんです」

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2015年にリリースした1stフル・アルバム『BUFFeT』以来1年3ヶ月ぶりとなる2ndアルバ『「HEY!」』をリリースしたRhythmic Toy World。大型フェスへの出演やツアーでのライヴ経験を経て生み出されたのは、ラウドな演奏の爽快感と、親しみやすいメロディの良さが共存した13曲。そこには、メンバー4人だけでなく“チーム”として彼らを支える人たちや、ライヴに足を運び、彼らのCDを聴いてくれるお客さんがいるからこそバンドでいられるのだという喜びと感謝の想いが詰まっている。間違いなく代表作になるであろうこのアルバムについて、メンバー全員に話を訊いた。

◆Rhythmic Toy World~画像&映像~

■“完成しているんだけど未完成”という感じかな。まだ余白が残っている
■ライヴでの自由度を上げて、その時にできない演奏をすることを意識しました


──まず、アルバムが完成した今の率直な感想をそれぞれ聴かせてください。

内田直孝(Vo./G):作りたいものが作れましたし、自分たちの新たなターニングポイントになる作品なんじゃないかなっていう予感がしています。

岸明平(G):完成してから何度も聴いているくらい好きなアルバムです。ライヴでどうやったらお客さんが喜ぶかなっていうのを意識して作ったので、自分もお客さんになったような感じで聴いてます。

須藤憲太郎(B):リスナーとしてもエンドレスリピートしちゃう感じなんですけど、特に今回のアルバムはベースとドラムでボトムを支えてタイトに合わせてやった感じがあって。もちろんボーカルの歌が一番なんですけど、それを支えるリズム隊で体を揺らせようという狙いがありました。ベースライン的には単純かもしれないですけど、シンプルな分、何回も聴けると思いますので繰り返し聴いてほしいです。

磯村貴宏(Dr):毎回そうなんですけど、今回も自信作ができました。それと、前作のツアー中からずっと制作してきたのですごくライヴ感がある13曲になったと思います。須藤が言ったように、リズム隊としてチャレンジした曲も多かったので、“成長した感”を出せた1枚になりました。


──この1年、大型フェスへの出演も目立ちますが、そうしたライヴへの出演を経て実感している変化ってありますか?

内田:大型フェスに出演したことで見えてきた楽曲やアレンジの必要性を感じることができて、この作品にも活かすことができました。今までは、ライヴハウスという枠組みをどこか越えられていないところがあったんですけど、大勢の観客の前で演奏するときの音楽性、アンセム感、ライヴに対してのエンターテイメント性というものの必要性を肌で感じましたし、それをライヴでどういう風に魅せて行くのかが見えるモノづくりというか、それをアルバムに詰め込めたと思います。


▲内田直孝(Vo./G)

──それは、ライヴでお客さんから受け取ったものをどう大きく返していくかということが曲に反映されている、ということでしょうか。

内田:はい、曲だけで完結しないというか、そのときの現場の空気感、僕らとお客さんの一挙一動で変わって行くというか。だから、“完成しているんだけど未完成”という感じかな。まだ余白が残っていて、“ここはこういうことができそうだな”という部分を随所に置くことによって、ライヴでの自由度を上げて、その日その時にしかない演奏をできるようにということを意識しました。

岸:大勢のお客さんの前でやることが多くなったので、自分たちの音楽をより多くの人にわかりやすくというのを心掛けるようになったんです。自分たちのエゴで難しいことをやりがちだったりするんですけど、そこはあえて敷居を下げるような感じで、みんながライヴで一緒に歌える曲作りを心掛けました。


▲岸明平(G)

──そのあたりがリズム隊のシンプルな演奏にもつながっているということですね。

磯村:そうですね。初見のお客さんが増えたので、よりメロディをわかりやすく、聴きやすくというのは考えました。

須藤:Rhythmic Toy Worldらしさをさらに突き詰めることができたと思います。フェスで見てからライヴハウスに来てくれるお客さんも増えましたし、幅が広がったと思います。

──それは、バンドの結成当初からやってきた音楽が着実に形になって、さらに広がってきたという感じですか?

内田:根本的なバンド感、グルーヴ感というのは昔と変わっていないですけど、楽曲性は相当変わったと思いますし、発信して行くものの内容、見せ方というのは、常に変わって行っていると思います。大きく括っても1年単位で「今年はこうしよう」とかいう過ごし方をしてきたので。今のメンバーになったのが2010年なので、単純に考えても6回くらいは変わっているんじゃないですかね。

──Rhythmic Toy Worldは須藤さんと岸さんが幼なじみで、同じ大学の内田さんを誘って結成、2010年に磯村さんが加入して現体制になったそうですね。

岸:そうです、めっちゃ仲良いですよ。

内田:一時期、「仲が良すぎるのもあんまり良くないんじゃないか?」みたいな時があったんです。仲が良いというのはちょっとストイックさに欠けるんじゃないか、“あくまでもビジネス・パートナー”っていう考えを心のどこかに持たなきゃいけないんじゃないかって。それで、職場の同僚だと思ってプライベートとかも一切関与しないくらいに思ってみたんですけど、1週間くらいしか持たなかった(笑)。

一同:(笑)。

内田:僕らにはそういうのは必要なかったなと。やっぱり人間関係って誰にでも当てはまるテンプレートみたいなものはない。僕らはそうじゃなかったなというのを知る良い機会でした。今は公私併せて87%くらいは一緒にいますね(笑)。

──友人関係からスタートしているバンドって音楽性がバラバラだったりすることも多いですけど、Rhythmic Toy Worldの音楽を聴くと同じ方向を向いているメンバーでやっている印象も受けるんですが、その辺りは実際どうなんですか?

内田:客観的にバンドを見ると、僕ら4人はバラバラなんですよ。性格も違うし聴いてきた音楽のルーツも違うし。それを、一緒にやっているプロデューサーがバンドの舵取りというか、僕らがよそ見をしそうになったときに顔をグッと戻してくれるというか。その人のおかげで同じ方向を見ていられるんです。

──それがサウンド・プロデューサーであるSHO-TA (ParkingOut)さんということでしょうか。

内田:そうです。最初は大変だったと思うんですけど、今はそのDNAみたいなものを僕らも理解しています。いつもSHO-TAさんが言うんですよ。「俺がいつ死んでもいいように」って(笑)。自分が経験で学んだことをおまえらに教えるから、俺がいなくても俺が言ったことを自発的にできるようになってほしいって常日頃言われているので。だから、SHO-TAさんが現場にいないときとかに、こういうときにSHO-TAさんだったらどうするかな?というのが、僕らをバンドとして1つにまとめていると思うんです。僕らだけでは音楽性の枠の大きさが決まっちゃうんですけど、そこに新しいエッセンスを投げてくれて、それで僕らが興味を持ったものを広げて行っているような感じです。もうSHO-TAさんは5人目のメンバーですね。作品が出来上がったときに色んな方に聴いてもらって「良いものができたね」って言ってもらえるのが嬉しいし、チームで作った作品をそういう風に言ってもらえるのが至極というか、Rhythmic Toy Worldというものが4人だけではなくなっているからこそ得られる喜びがすごくて。だから「Team B」という曲を書いたり、すべてが良いタイミングだった気がします。

──「Team B」は“HEY!HEY!”という歌詞が出てきますが、アルバム・タイトルはこの曲のイメージから取ったんですか?

内田:そう思われがちなんですけど、じつは違うんです(笑)。僕がアルバムのタイトルを決めさせてもらっていて、今回も曲と向き合って考えたんですよ。そうしたら、13曲すべてが、僕に“HEY!”って語り掛けてきたんです。

──な、なるほど…。

内田:(引き気味のインタビュアーを見て)そうなっちゃいますよね(笑)。でも本当に、部屋で聴いてたら曲たちから僕らへの声が聴こえたんです。僕がそのときに感じた声をみんなにも同じように感じてほしくて、鍵カッコ付きの『「HEY!」』っていうタイトルにしようと思ったんです。CDショップに行ったときに『「HEY!」』って書いてあるジャケットが並んでいるわけですよ。それって僕が感じた衝動と同じというか、それに対してCDを聴くという行為で返すという、そこから何かが始まったら良いなって思います。良い作品ならきっと聴いてもらえると思うんです。だから、「絶対に聴け!」って強要するんじゃなくて、「聴いてみない?」っていうくらいの気持ちなんです。でも1度聴いてもらえれば絶対に楽しい気持ちにさせるよっていう、自分たちの自信もこの『「HEY!」』という言葉に込められています。

岸:僕らも『「HEY!」』というタイトル案を聞いて、普通に納得しましたし、それくらいこのアルバムってアグレッシブさを感じる曲ばかりなので、ピッタリだと思いました。

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