【ライブレポート】Soanプロジェクト2周年ワンマン、「静」と「動」2つの姿を提示

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Soanプロジェクトが6月1日、高田馬場AREAにて<Soanプロジェクト2nd Anniversary Oneman Live『ココロノコエ~Soan Birthday Special Live~』>を行った。

◆ライブ画像(48枚)

6月1日はサウンドコンダクター・Soanの誕生日であり、彼が2016年に立ち上げたSoanプロジェクト始動の日。彼は毎年6月1日にSoanプロジェクト始まりの地である高田馬場AREAを舞台にライブを行なってきた。今年はSoanプロジェクト with 手鞠、Soanプロジェクト with 芥という2つの編成のもと、二部構成のライブを行った。


第一部を飾ったのは、Soan プロジェクト「静」の面を司るSoanプロジェクト with 手鞠。美しくたおやかなヴァイオリンとアコギの音色、その上で静かに躍るピアノの旋律。Soanプロジェクト with 手鞠の宴は、ゆっくりと呼吸を始めるように「夕闇に鳴動する衝動と幸福の在処」から幕を開けた。言葉のひと言ひと言を絵筆に、Soanプロジェクト with 手鞠はこの空間へ夜の帳がゆっくり降り注ぐ風景を描き始めた。心がスーッと夕闇に惹かれてゆく。じっと呼吸を抑え、舞台から流れ出る調べをゆっくりと含みみながら、心を橙色に染めてゆく音のドロップを優しく口の中で転がしていた。

「ようこそ、Soanプロジェクトです。歪にたわんだ愛情美や造形美…。この問に答えておくれ…」という手鞠の声から空気をつんざくように響くアコギの旋律。手鞠が小さな叫びを上げると同時に、この空間は「sign…-resonance-」で遥か異国の地へと風景を様変えた。そして昂る感情を荒々しいドラムの音に投影しながら「落下の挙動、加速、暗転、反射 そして調和する僕と君と。」を披露。とてもスリリングで心地好い緊張感を抱いた演奏だ。


そして重い闇がこの世界を黒く塗り込めるようにSoanプロジェクト with 手鞠は「黄昏色に融解する視界と屈折した類推(アナロジー)」を響かせた。その歌はゆっくりと手をたぐりよせ、そのまま暗い暗い奈落の淵へと引き寄せるようだ。荘厳な弦楽(ヴァイオリン&二胡)とピアノの調べ、手鞠の歌声は、暗鬱な世界へ導く呼び水のよう。

Soanの奏でる物悲しいピアノの音色が響き、咽び泣くように言葉をつぶやく手鞠。そこへSachiのヴァイオリンが命を目覚めさせるよう身をきしむ旋律を重ね「投影された在りし日の肖像と云う名の亡霊」へ。嘆き叫ぶ手鞠、その歌声へ重厚な調べを持って寄り添う演奏陣。聴いている者は痛みを覚える。「あらかじめ決められた脚本のように、同じ演目を繰り返す。抗うことを許されない…すべては同じ神の概念の元に…」と込み上がる想いへ、ひと呼吸を置きながら気持ちをゆっくり注ぎ込む手鞠。なんて物悲しい歌と演奏だろうか。「林檎の花の匂いと記憶野に内在する存在。」では郷愁を誘う。


ギターの弦やボディをスタッカートするタイゾ。剥きだした感情を演奏に叩きつけることで、この空間には興奮の前章が生まれていた。静寂の中へ狂気と狂喜を導くようにSachiのヴァイオリンも響き、やがて演奏はスパニッシュな旋律を軸に据えた「感情を媒介として具象化する感傷の逝く宛」に。こちらは触れた人を鋭利な刃で切り裂くようなスリリングさを抱いた楽曲だ。「正否の相違、或いは利害の不一致」では生きる意味を問い、「醜悪なる獣穿つ矢、致死を以て野卑を屠る」では心を解き放つ熱狂を生み出す彼ら。

そして最後にSoanはこの日のために書き下ろした新曲を披露した。濁った魂を浄化してくれるような、情熱的な楽曲だ。演奏が終わり、会場中に響いた大きな拍手。その心の熱狂をSoanプロジェクト with 手鞠は、続くSoanプロジェクトwith 芥へ手渡した。

■Soanプロジェクトwith手鞠 Member
Produce・Music・Drums・Piano:Soan
Lyric・Vocal:手鞠
Acoustic Guitar:タイゾ
Acoustic Guitar・二胡・Chorus:祐弥
Violin:Sachi(from 黒色すみれ)

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