10代の女性ヴォーカリスト・ニューカマー、その名もピンク!

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10代の女性ヴォーカリストといえばBritney SpearsChristina Aguileraの名前が筆頭に挙げられる今日このごろ、彼女たちにも引けを取らないニューカマーがいる。

その名もPink

傑作シングル「There You Go」のヴォーカルは、どうかするとMonicaに間違われそうだが、当年20歳のこの女性シンガーは言い放つ。

彼女たちは彼女たちなりにすばらしいけど、私のやってることはああいうのとはまったく違うわ

なんと大胆な!

Pinkは人を食った皮肉っぽい言動で、お人形さんみたいなポップクイーンたちとは一線を画する。Britneyはグレイトなシンガーではないが、ChristinaならタレントコンテストでPinkに勝てるかもしれない。だからといって、Pinkの歌がまずいわけではない。バラード曲「Let Me Let You Know」を聴けば、彼女が一歩も譲らない実力の持ち主であることは明らかだ。

Pinkのハスキーで迫力ある声質は、“黒人しかいない教会”で歌いながら育ったことと大いに関係がある。実際に彼女の友人の職場では、Pinkの民族性をめぐる話題で盛り上がっているらしい。

私の父親が誰かってことについて、ママが私に嘘をついたと思ってるのよ

そう言ってにやりと笑う彼女は、どう見ても白人なのだが、人々を煙に巻いておきたいようだ。

人種に関する質問には慣れっこになっているこの元パンクシンガー/スケートボーダー/レイヴゴーアーにとって、目下の関心事は音楽上のソウルメイトEminemとのデュエット・レコーディングである。

彼のことは大好きなのよ」と、青い瞳を輝かせ、頬を紅潮させてPinkは言う。

Eminemはすごく現実的で、何だろうと言いたいことを言うの。彼の歌を聴いてるとメロメロになっちゃう

彼女の所属レーベルは、TLCUsherToni Braxtonなどを擁するLa Face。レーベル側が彼女に、新曲でChristinaやTom GreenやWill SmithをこきおろしたDr.Dreのブロンドの相棒のようには暴走してほしくないと思っていることは、Pinkも充分承知している。

とはいえ、Pink(仲間うちで唯一の女の子だったことからついたニックネーム。当時はまだ髪をピンクに染めていなかった)は決して従順なタイプではない。「There You Go」で嘆き悲しむ元恋人をあざ笑った彼女は、「Hell Wit Ya」「Let Me Let You Know」、そしてアルバムのタイトルトラック「Can't Take Me Home」で、さらに追い討ちをかける。

みずから共作した「Can't Take Me Home」で、彼女は辛辣に歌う。

あたしを家へ連れてってママに会わせるわけにいかないでしょ/ママはあたしをマトモじゃないって思うもの/あたしと××××する前に考えとけばよかったのに/好きになりそうだなんて言わないで/大好きだなんて言わないでよ/どうせあんたの頭にあるのは/あたしと××××することだけ

Mariah Carey4 Non BlondesBilly JoelBob Dylanなどを愛聴してきたというPinkは、デビューアルバムでラヴソングを何曲か歌っているが、感傷的な“おとぎ話”は毛嫌いする。

ステージに立って(絶望に沈むどこかの無力な女を演じて)『あなたがいなくなったらダメになっちゃう』なんて歌えない。いなくなってくれたほうがせいせいするわ。女の子たちは、人に頼らなくてもやっていけるんだと気づくべきよ

ビデオやラジオの電波にのせて伝えられたこのアドバイスは、ちょっとした騒ぎを引き起こした。女性の新しい役割モデルとなったPinkに勇気づけられたというファンレターが、女の子たちから次々と寄せられたのだ。

当のPinkはそれを喜ぶ一方で、“男性連合”からの逆襲も覚悟している。けれど、実生活での彼女は、レコードの彼女ほどタフではないようだ。

好きな男なら、つまんないこと言われても我慢するわよ。女の子たちは『あなたを見習って、我慢するのをやめます』なんて書いてくるけどね。私に言えるのは、自分を尊重し、自分を愛しなさいってこと。あなた以上にあなたを愛せる人はいないんだから

Pinkの運命が激変したのは'96年。

感謝祭を楽しく過ごしたあと、あるヴォーカルグループに参加した彼女は、わずか1ヶ月後にLa Faceと契約した。レーベルの共同創始者L.A.Reid(Arista RecordsのClive Davisの後任)との対面後におこなわれたPinkのオーディションには、Aristaの社員が“50人くらい”も詰めかけたという。

それまでは毎晩夜更かしして昼間寝てたのを、早起きしてランニングし、体調を整えて肺や喉に気をつかいながら、毎日8時間も歌の練習をする生活に切り替えたの

我ながらよくやったという顔だ。

以来、万事はうまい具合に進展し、率直にソウルフルに音楽に取り組むPinkはスポットライトを浴びている。

いい子ぶるのはいや」と、彼女はきっぱり言う。

あんまり慎重になりたくない。私は私よ。それで好かれようと嫌われようとかまわないわ

ごもっとも。

by Billy Johnson Jr.

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