マドンナ、ドメイン名「Madonna.com」の権利を勝ち取る

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10月12日、Madonnaにドメイン名「Madonna.com」の使用の権利を認める裁決が下った。世界知的所有権機関(WIPO)仲裁調停センターの執行官は、ニュージャージーに拠点を構えるインターネットポルノ実業家、Dan Parisiが、アーティストMadonnaの“名前と人気を利用する目的”で彼女の名前を使用していると判断した。

また、WIPOの執行官3名(Mark V.B. Partridge、James W. Dabney、David E. Sorkin)は、Parisiには“このドメイン名を使用する正当な理由、権利が欠けており、ドメイン名を不実(Bad Faith)に登録し、使用した”としている。

Madonnaは'79年からこの名前を商標とし、“エンタテイメント活動”において使用している。また“Madonna”という名称は、他に登録商標、企業名、個人名として数多く使用されている。WIPOの報告書によれば、'98年5月にParisiは、2万ドルをPro Domainに支払い、問題となっているドメイン名を取得し、翌月にチュニジアで“Madonna”を商標として登録していた。執行部では、報告書の“不実(Bad Faith)に登録して使用した”という表現について説明している。

「Parisiは、Madonna.comが彼にとって2万ドルの価値に値する理由、また、その名称が過激な性的ウェブサイトに注目を集めさせるのに効果的な価値がある理由を説明していない」
「Parisiは、Madonnaという名である申請者は、“Penthouse誌”に載り、セックス本を出版していると主張した。また、陳述書での、“Madonna”は、英語の単語の一つであるという意見は、“Coke”という単語に対してなされる同様の意見と同じく、正当な理由とは認められない。Parisiは、彼のウェブサイトにおいて、辞書に載っている“Madonna”という言葉の定義のいかなるものとも、関連した内容を持たせようとした形跡さえ見られない。Perisiの行為の理由として、唯一考えられることは、故意に申請者(Madonna)の名前を使用することで、彼女の名声を商売に利用し、商業的利益を得ようとした、ということである。そして、その目的は当機関の規定および米国商標権法に違反するものである」

WIPOの最終決定は、次のように勧告された。
「規定の第4項に基づき、申請者(Madonna)の異議申し立てを認めるものとする。当該ドメイン名は、申請者(Madonna)の所有する商標と同じ、または極度に類似しているものである。回答者(Perisi)は、当該ドメイン名を使用する正当な理由、権利に欠けており、当該ドメイン名は不実に登録され、使用された。よって、本件のドメイン名「Madonna.com」の権利は、申請者(Madonna)に譲渡されるものとする」

記:Jason Gelman、ニューヨーク
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