リンプ・ビズキット、豪フェスティヴァルの事故で残りの出演をすべてキャンセル

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1月26日(金)、オーストラリアのシドニーで行なわれた“Big Day Out”フェスティヴァルでLimp Bizkitの出演中、観客がステージに押し寄せたために何人かのファンが押しつぶされ、そのうちのひとりが心臓発作を起こすという事故が起こった。このフェスティヴァルは、オーストラリア各地を回るツアーになっているが、この事故をうけ、1月27日(土)にバンドは残りのフェスティヴァル出演をすべてキャンセルした。

Limp Bizkitは、フェスティヴァル主催者の観客の安全に対する無神経な態度についてコメントし、残りのメルボルン(1月28日)、アデレード(2月2日)、パース(2月5日)の出演をキャンセルした。バンドは、残りの公演で事故が起こらないという確信が持てないため、フェスティヴァルの降板を決めたという。公式コメントでは、被害者に対し次のような言葉を送っている。
「“Big Day Out”コンサートでケガをされた方々には大変申し訳なく思います。心臓発作を起こされた方が無事回復されることを祈っています」

Limp Bizkitは事前にフェスティヴァル主催者に対し、よりセキュリティを強化するように訴えていたが、いくつかの要請は断られていたという。ヴォーカリストのFred Durstはこう話している。
「担当の奴にセキュリティをもっと強化するように何度もしつこく言ってたんだが、そいつに大丈夫だから口出ししないでくれって言われたんだ」

また、Limp BizkitはT型のセキュリティー・バーを使用するように要求していたが、主催者側はオーストラリア当局からT型バーの使用許可が取れないと答えていた。

バンドのマネージャーのJeff Kwatinetzはこうコメントしている。
「楽しみにしていたファンをガッカリさせるのは大変申し訳ないが、私個人としても、危険な場にファンを置きたくないというバンドの考えを正しいと思い支持した」

26日(金)のショウの最中にもDurstは何度か演奏を中断し、「お互いの左右をよく見て、落ち着いて周りの人を気づかうように」と言っては、観客を落ち着かせようとした。

オーストラリアのSydney Morning Herald紙によれば、心臓発作を起こした被害者は現場でアドレナリン注射と酸素吸入を受けた後、現在はシドニーのConcorde病院に入院し、経過を見ているという。

Darren Davis、ニューヨーク
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