U2のボノ、エイズ海外援助を増額したカナダ首相を賞賛

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Toronto Star紙などによると、U2のボノ(Vo)がカナダのポール・マーティン首相と会見し、エイズ患者を救済する海外資金援助を約束させた。ボノは5月12日、オタワで開かれたHIV・AIDSシンポジウムに出席。首相の隣でアフリカのエイズ患者への支援を訴えた。これまでのボノの声を受け、カナダ議会は海外援助の増額を決定。エイズを救済する国際基金に7,000万ドル(約70億円)の資金と安全で安価な治療薬を提供することを決めた。また、2005年までに開発国のエイズ患者300万人を救うため、世界保険機構(WHO)の活動に1億ドル(約100億円)の寄付を約束している。

マーティン首相は選挙戦が近いこともあって、人気シンガーのボノを利用しているのではとの声があるが、ボノは次のように同紙に語った。

「その通り。利用されている。利用されたいんだ。これが僕の仕事だ。僕は、正しく勇気ある行動をし不正を避難する者を称える。……これには多くの人命がかかっている。カナダの資金で彼らの人生が変わるんだ」

これに影響を受けてカナダの保健省は、国内のエイズ患者救済のための予算を増額した。

世界では4,000万人以上がHIVに感染しているといわれている。エイズの死者数は1日8,000人に達している。

ボノは'02年、アフリカの開発国を援助する非営利団体、Debt AIDS Trade Africa (DATA)を設立。負債免除やエイズ救済のための活動を行っている。ボノは設立当初、これは「慈善でなく、正義と平等のため」と語った。

T.Kimura
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